雑学
網膜に逆さに映ってもOKは慣れのお陰
網膜には目の前のものが逆さに映っている筈なのに、正しい向きに見える。なぜだろう?
網膜と脳の繋がり方が、網膜の上を下と感じるような繋がり方になっているからだろうか?
それを探るために、ある実験をした人がいる。
何人かの人に、目の前のものが逆さに見える眼鏡を一日中かけさせて何日間か生活させ、
その人達がどう感じるか調べたのだ。
初めの頃は、以下のように、体感と合わないことだらけで、何をするのも大変だったらしい。
・右手を出すと左側から現れ、手を左に動かすと右に動くように見える。
・右に振り向くと、風景が右に流れる。
・頭の上に地面が見え、しゃがんで身体を下にさげると、風景が下に流れる。
ところが、一週間くらい経ったあたりから奇妙なことが起こり始めた。
体感と合うようになってきて、その状態の方が本来の姿のように思え始めたのだ。
そのうち、正しい向きに見えているような錯覚さえ起こし始めたらしい。
この実験結果からわかることは、
身体をどう動かしたら網膜にどう映るかという体感は、
飽くまで、経験によって植え付けられたものであり、最初からあったわけではないということ、
つまり、体感と合うか合わないかは、飽くまで慣れの問題ということだ。
いやー、慣れっていうのは、本当に凄いものですねえ。(^_^)