雑学

「火星の人面石」騒ぎの顛末

     

上の写真は、1976年、火星探査機「バイキング1号」が火星を撮影した際に写ったものである。
この写真が発表されると、
「これほどはっきりした顔が自然現象で出来るわけがない。火星に文明があったんだ。」
と騒ぎ出す人が何人も現れ、彼らがテレビや本で何度も仮説を話したので、
ちょっとしたブームになった。
しかも、彼らは近くの岩をピラミッドだとまで言い出し、話はエスカレートしていった。

これは本当に、人工的に作られたものなのだろうか?

実はこれ、
明暗を強調するよう画像処理された写真で、画像処理前の写真はここまで顔っぽくないのだ。

      画像処理前の写真はここをクリック 

この程度なら、光の加減で顔っぽく見えただけと解釈できる。

「えっ? 画像処理前のものでも顔に見える。自然現象で出来るようなものとは思えない?」
そうですよね。やっぱりそう思いますよね。

ところが、NASAはやってくれました...

今年(2001年)の5月、火星探査機「マースパスファインダー」を現地に送って撮影し直した。

      2001年の写真はここをクリック 

それを見ると、顔とはとても呼べない岩があるだけだ。
しかし、1976年の写真(画像処理前)と見比べると、同一のものであることはわかると思う。

それではなぜ、NASAは、あんな紛らわしい、画像処理された方を発表したのだろうか?
たぶん、話を面白くして国民に関心をもってもらった方が国から予算を取りやすいからだろう。

そもそも、NASAの広報担当者が、光の加減で顔っぽく見えるだけと言って発表したのに、
周りが勝手に騒いだだけのことで、NASAは嘘は言っていないのだ。
それでいて、国民に関心をもたせることが出来た。つまり、国民は一杯食わされたというわけ。

しかしまあ、あの顔があんなわけのわからない形だったとは、思いもよりませんでした。(^_^)


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