雑学

変化球はなぜ打者の手元で曲るの?

野球で、ピッチャーが変化球を投げたとき、
なぜ、投げた直後には曲らずに、打者の手元で曲るのだろう?

実は、そういう気がするかもしれないが、実際には投げた直後から曲っているのである。
テレビ中継でボールの動きを見てみると、そうなっているのがよくわかる。

ところが、バッターボックスに立ってみると、とてもそうは見えない。

これは、
投げた直後は、ボールが遠くにあるので、変化しているのがほとんどわからず、
ボールが近くに来て、初めて、ある程度の速さで変化しているのがわかるからである。

これと似た話だが、強い風が吹いているときにフライを捕り損ねると、
解説者が、よく「風を計算に入れてなかったですねえ」と言っているが、
それを聞いて、風で流れるのを見てから追いかければいいと思うかもしれない。
ところが、
ボールが上の方にあるときは、ボールが遠くにあるので、流れているのがほとんどわからず、
ボールが近くに来て、初めて、もの凄い速さで流れているのがわかる。
ボールが近くに来て急に大きく曲り始めたかのように見えるので、追いつかないのである。

それから、これとは少し違うが、
ピッチャーの投げたボールが手元でホップすると言われることがある。
しかし、硬球くらいの重さになると、重力に逆らって、上側にカーブを描くなんてことはない。
どんなに速いボールでも、必ず、最初から最後まで下側にカーブを描いている。
テレビ中継でボールの動きを見てみると、そうなっているのがよくわかる。
ところが、バッターボックスに立ってみると、手元で上側にカーブを描き始めるように見える。
これは、下側にカーブを描くときの曲り具合いが、手元で鈍って直線に近づくからである。
つまり、下側にカーブを描くのに目が慣れてしまっているので、
曲り具合いが鈍るだけで逆側に曲り始めたように感じてしまうのだ。

このように、「手元で曲る」も「手元でホップする」も錯覚なのだ。
とはいえ、プレーしている人には、錯覚とは思えないほど本当にそう見えるので、大変である。

私は、子供の頃、本当に手元で曲ったりホップしたりしていると信じてました。(^_^)


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