雑学
星までの距離はどうやって測るの?
夜空に浮かぶ星々までの距離は、どうやって測るのだろうか?
以下の方法で測ることができる。
まず、測りたい星について、どの方向に見えるかを測り、半年後にもう一度測り直す。
前回測ったときから地球は太陽の周りを半周しているので、
前回とは、地球の軌道の直径分、つまり3億キロ離れた位置から測り直すことになる。
これで見える方向にずれが検出できたら、ずれの大きさから距離がわかる。
ずれが検出できなかった場合は、測りたい星について、色と見かけの明るさを測る。
距離のわかっている星を解析した結果、
色と本当の明るさ(見かけの明るさと距離からわかる)の間に規則性があることがわかっている
ので、測りたい星についても、色から本当の明るさがわかる。
本当の明るさに対して、測定結果の見かけの明るさがどれくらい暗いかから、距離がわかる。
遠いために、星が個別には識別できず、星の集まりが光の塊になって見えてしまう場合、
すなわち、アンドロメダ星雲のような銀河までの距離を測る場合は、
その銀河の中からセファイド型変光星を捜し出し、変光の周期と見かけの明るさを測る。
セファイド型変光星だけは異常に明るいので個別に識別できる。
距離のわかっているセファイド型変光星を解析した結果、変光の周期と
本当の明るさ(見かけの明るさと距離からわかる)の間に規則性があることがわかっている
ので、そのセファイド型変光星についても、変光の周期から本当の明るさがわかる。
本当の明るさに対して、測定結果の見かけの明るさがどれくらい暗いかから、距離がわかる。
非常に遠いために、セファイド型変光星も個別に識別できない銀河までの距離を測る場合は、
その銀河からの光の波長が、それくらい赤方偏移しているかを測る。
救急車が離れて行くとき、実際の音の高さより低く聞こえるが、光でも同じことが起こる。
銀河が離れて行くとき、実際の光の周波数より低く、つまり赤の方向に偏移して見える。
どれくらい赤方偏移しているかから、後退速度(離れて行く速さ)がわかる。
距離のわかっている銀河を解析した結果、
距離と後退速度の間に比例関係があることがわかっているので、
測りたい銀河についても、後退速度から距離がわかる。
ただし、その比例係数が未だにはっきりしないので、誤差はかなりある。
だから、銀河の距離は「後退速度いくら」で表されることもある。
しかしまあ、最初に挙げた方法以外は、本当に概数でしかないんですね (^_^)