雑学
一球式プラネタリウムの球の支え方
プラネタリウムの中央に鎮座している投影機、昔は、棒の両端に球を付けたような形をしていた。
つまり、2つの球で分担して映すような形をしていた。
○ ○
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× ―+―
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○ | | ○ |
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東から見たところ 北から見たところ
球の表面にはプロジェクターが十個以上付いていて、丸天井全体分をそれらでカバーしあっている。
ただし、光源はプロジェクター毎にではなく、球の中心にある電球を共有して使っている。
光源は丸天井の中心に1個だけ置いた方がいいので、1つの球だけで映した方がいい筈だ。
それなのになぜ、2つの球で分担して映すような形にしていたのかというと、
もし1つの球だけで映すような形にすると、その球を支えようがないからだ。
例えば、下図のような支え方にすると、
回転軸の棒を支える北側の支柱が光を遮ってしまい、北側の一部が映らなくなってしまう。
×
南側 /| 北側
○ |
/ |
× |
| |
支柱 支柱
東から見たところ
かといって、北側の支柱を取り払って、南側の支柱だけで支えるようにしても、
南半球から見た星空を映すときは、南側の方が高くなって南側の支柱が光を遮ってしまい、
南側の一部が映らなくなってしまうので、解決にならない。
それで仕方なく、2つの球で分担して映すような形にしていたのだ。
ところが今は、球が1つだけのものをあちこちでよく見かける。
これらは、一体どうやってその球を支えているのだろうか?
実は、回転軸を支えているのではなく、赤道部分を輪で締め付けるように支えているのだ。
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東から見たところ 北から見たところ
そして、輪に沿って回転できるようになっている。
輪自体を支えるのは難しくない。球の下半分はどう光を遮ってもかまわないからだ。
輪の横から耳を出すようにして、その耳を支柱で支えている。
タイプによっては、
支柱で支えずに、下半分を円筒で囲んで、その円筒の上淵で支えているものもある。
また、輪の部分にはプロジェクターは付けられないが、
そこから映したい分は、輪の近くにあるプロジェクターでカバーできるので、問題ない。
しかしまあ、最初にこれを思い付いた人は凄いと思います。私にはとてもできません (^_^)