雑学

将棋はルールに従うと王将は取れない

将棋は相手の玉(王将のこと)を先に取った方が勝ちになるゲームである、
と思っている人が多いと思う。

しかし、正確にいうと違う。

例えば、
王手をかけて、相手が気づかずに王手が解消されないような手を指したので、自分は相手の玉を取った。
あるいは、
王手をかけていないが、相手が不注意で自ら王手になってしまうような手を指したので、自分は相手の玉を取った。
ということがあったする。

この場合、実は、相手が指した瞬間に、すでに、相手の反則負けとしてゲームが終了しているのだ。
だから、自分が相手の玉を取った動作は、ゲームが終了してから行った、ゲームと関係のない動作なのだ。

つまり、自玉の王手が解消されないような手や、自ら王手になってしまうような手は、
金を斜め後ろに動かしたりするような手と同様に、ルールに反する手の1つとして扱われるわけである。

そういうわけで、玉を取りたくても、そういうときは、必ず、すでにゲームが終了しているので、取れないのだ。

それでは、王手をかけて、相手が指せる手の中に、王手を解消できるような手が1つもない場合は?

この場合は、相手が何か指すまで待つ必要はない。
自分が指した時点で、すでに、自分の勝ちとしてゲームが終了しているのだ。
つまり、王手が解消されるような手が1つもない状態は、特別扱いされるのだ。
そういう状態のことを「詰み」という。

それでは、王手をかけていないが、相手が指せる手の中に、自ら王手になってしまうような手しかない場合は?

この場合は、相手が何か指すまで待たないといけない。
相手が何か指すことによって、ようやく相手の反則負けとしてゲームが終了するのだ。
まあ、現実には、自ら王手にならずに済む手が何か1つくらいはあるので(例えば持ち駒を打つとか)、
お目にかかれないが...

それから、こういう事柄に関係なく、本人が負けと宣言したら、無条件にゲームは終了する。
勝てる見込みがないと本人が判断したときは、無理に最後まで続けなくてもいいことになっているのだ。

ところで、
王手をかけられて、それに気づかずに王手が解消されないような手を指してしまう
なんてことが、プロ同士の公式戦であるのだろうか?
実は、女流(女性限定の組織のメンバー。通常の棋士の組織より1ランク落ちる)の公式戦では、
新聞に出ている対局結果の中で、2度ほど見たことがある。
通常の棋士の公式戦では、新聞に出ている対局結果の中で見たことはないが、噂では聞いたことがある。

まあ、人間がしてることだから、プロでもうっかりなんてことがあるんですねえ (^_^)


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