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和書 1093102 (306)



背教者ユリアヌス
販売元: 思索社

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本書は多くの資料に基づいてユリアヌスの生涯を丹念に、可能な限り正確に再現してくれるのだが、各章・エピソードが細切れで、歴史書としての躍動感に欠ける。外国の学者の書物の翻訳にありがちなことだが、本作も、注の多さと、翻訳であることに起因する読みにくさから逃れられていない。既に塩野七生氏の歴史書「ローマ人の物語第14巻 キリストの勝利」と創作が一部混じっているとはいえ辻邦生氏の小説「背教者ユリアヌス」という、日本人の手による、これら誇るべき傑作に接することのできる現在、歴史家を目指すならともかく、歴史ファンとしては、背教者ユリアヌスの劇的な生涯の面白さを堪能するにはその2冊を読みこなせば十分ではないかと考える。




背信の科学者たち (ブル-バックス)
販売元: 講談社

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科学とは誤謬と歪曲と欺瞞から免れ得ない人間的行為であり、ひとつのイデオロギーである…。
アメリカの花形ジャーナリストである著者が、トーマス・クーンの科学革命論を下敷きにして、豊富な事例をもとに科学史の再編を試みています。
論理実証主義や進歩史観という「神話」が今なおはびこる科学界に一石を投じる本だと思います。
ところで、ベストセラーになった福岡伸一の『生物と無生物のあいだ』を読むと、彼の科学観が本書の影響を受けていることが分かります。
20数年も前に書かれた本ですが、今でも一読の価値はあると思います。




ハイブラウ/ロウブラウ―アメリカにおける文化ヒエラルキーの出現
販売元: 慶應義塾大学出版会

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 古典的名著の待望の邦訳である。
 レヴィーンは、芸術的な問題を国家の近代化の話にからめて論じる。そこで、彼が立証しようと試みるのは、私たちの審美眼や批評眼が実はそれほど堅固なものではないということだ。
 レヴィーンのしなやかな思考は、19世紀後半のアメリカの文化が、どのように、ハイブラウ(高尚)とロウブラウ(低俗)に分割されていったかについて詳細に論じる。シェイクスピア、映画、美術館、オペラ、交響曲といった、おそらくはいま、「高尚」と捉えられている芸術は、実は、19世紀のアメリカにおいては、数多くある「大衆文化」の一つに過ぎなかった。それが、国家の近代化の過程で、次第に、ハイブラウ(高尚芸術)として祭り上げられていく。
 西欧文明中心の思想・文化がアメリカ高等教育の核でなくてはならないと主張したアラン・ブルームの『アメリカン・マインドの終焉』に対抗して書かれた本書は、西洋の古典文化、と留保なしに信じられているものも、実は本来、大衆のものであったことを歴史社会学的に解明することで、「知識」や「文化」が決してエリートだけに占有されるものではないことを示した。その意味では、本書を“The Opening of the American Mind”と呼ぶこともできるだろう。




敗北を抱きしめて 上 増補版―第二次大戦後の日本人
販売元: 岩波書店

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上からの民主主義とは何だったのかということを考えさせられる。戦後60年たち昭和の終わった今も、この時期に下された様々な決定の影響下で生きていることを思わせる。私たち、この時代を知らないものにとっては、やはりそれを外から研究したアメリカ人の論考はとても読みやすい。その読みやすさの意味も考える上で、当時を生きた人の文章も同時に読むべきかもしれない。




敗北を抱きしめて 下 増補版―第二次大戦後の日本人
販売元: 岩波書店

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米国における日本史研究の大家、ジョン・ダワーが著した本書『敗北を抱きしめて』は、敗戦からサンフランシスコ講和に至る占領下の日本の7年間を生き生きと描き出すものである。占領軍による改革は勝者による「押し付け」であったとし、その産物である戦後民主主義に対して否定的なスタンスを取る言説は今なお根強い。しかしながら著者は、「押し付け」の構造があったこと自体は肯定しつつも、しかし敗者の側を一方的に受動的な存在であったとみることを拒絶する。単に「勝者が敗者に何をしたか」ではなく、日本占領を「抱擁」として捉え、敗者が勝者にどのような影響を与えたのかに着目するのである。

下巻では天皇の「人間宣言」、新憲法制定、東京裁判が描かれ、敗者たる日本の保守指導層が「上からの革命」を変質させ、戦後の「天皇制民主主義」を築き上げていく過程が描かれる。さらに、日本の経済成長を支えることになり、かつ米国が批判してやまない日本の官僚主義的資本主義についても、実はそれが占領期における「日米合作」の遺産だということが論じられている。

「戦後レジーム」からの脱却が叫ばれる今、そもそも日本の「戦後」とは何だったのかを考え直す上で本書は避けては通れない一冊であろう。
「日本はどうすれば、他国に残虐な破壊をもたらす能力を独力で持つことなく、世界の国々や世界の人々からまじめに言い分を聞いてもらえる国になれるのか?」(下P427)
岐路に立つ今、ダワーのこの問いかけは重い。





敗北を抱きしめて〈上〉―第二次大戦後の日本人
販売元: 岩波書店

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戦後の日本史の空白を埋めるかのように、敗北に打ちひしがれた「民衆」が敗北による卑屈さや憎悪ではなく、「敗北を抱きしめながら」希望・夢を持って平和と社会改革に取り組んだ姿を描いたピュリッツァー受賞作。日本人の「民衆意識」と言う観点から論じているのが特徴。上巻は「勝者と敗者」の対比から「上からの民主主義革命」の様々な様相まで。当時の写真が本書の証人のように豊富に挿入されている。

玉音放送によって民衆が虚無感・喪失感と同時に解放感・安堵感を抱く所からスタート。次いで、戦争未亡人、戦争孤児、復員兵等の戦後の社会的弱者が社会から冷遇された様子を冷徹に描く。物理的にも精神的にも日本は瓦解した。

そして、占領軍から降って来た民主主義と言う無血革命。アメリカの民主化の目的は、日本の非軍事化、自由・基本的人権の確立だが、民主化の範囲は経済にまで及んだ。一国の根本精神を変革しようとする未曾有の試みであった。その大敵は日本人の「虚脱」感であり、主要因は敗戦ではなく「食糧不足」と断じる。その原因である闇市に代表される裏社会と政官との癒着、政府の無策は現在を見ているよう。

しかし、この困窮の中から日本人が人生を立て直していった姿を著者は「人間の不屈の力の証」として評価する。"明日の明るさ"への希望の原動力は、パンパンであり、サブ・カルチャーであり、「リンゴの唄」であり、言論・文学界、特に漱石の諸作であった。広範な分析対象に驚くが、目線が民衆に向いている点が真骨頂。最後に"上からの民主革命"に対する日本人の精神的特性・行動様式を論じる。綿密な考証に基づく客観的な記述でありながら、日本人に対する温かい目を感じる。まさに、戦後の日本史を埋める貴重な一作。




敗北を抱きしめて〈下〉― 第二次大戦後の日本人
販売元: 岩波書店

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戦後の日本史の空白を埋めるかのように、敗北に打ちひしがれた「民衆」が敗北による卑屈さや憎悪ではなく、「敗北を抱きしめながら」希望・夢を持って平和と社会改革に取り組んだ姿を描いたピュリッツァー受賞作。下巻は「日本への民主主義の移入」から「日本の再建計画」まで。上巻に比べると、「民衆意識」面からの考察は薄れているようだ。

まず、民主主義の普及の手段として二重の権威が必要となり、天皇を利用した事が示される。軍部と分離した「くさび」政策と呼ぶらしい。天皇の戦争責任を回避し、権威を守ったのはアメリカの論理と言う構図だ。その一方で「人間宣言」を出させる。日本人の天皇観の変遷(絶対的崇拝〜無関心〜尊敬)にも触れ、当時のアメリカが日本人の心性を良く研究していた事が窺える。「天皇退位」論を廃したのもマッカーサーだし、「全国巡幸」もGHQの提案である。全てはアメリカの国益(日本統治、共産主義抑止)のためである。

続いて「憲法改正」について綴られる。政府が明治憲法風「天皇主権」を考えていたのに対し、民衆の方がリベラルだったとする。GHQの意向は当然「人民主権」、「基本的人権の尊重」、「戦争放棄」を盛り込む事である。政府の時代錯誤ぶりが分かる。結局、新憲法草案の起草はGHQが一週間で行なった。続いて、「検閲政策」と「公職追放」による思想統制(軍国主義から共産主義へ)の模様が豊富な例を基に解説される。

「東京裁判」については、"復讐のためのショー"との認識の下、その欺瞞性の詳細な分析がなされ、本章だけでも一読の価値がある。「敗戦責任」に対する日本人の心理分析もされる。そして最後に日本経済繁栄の芽を見る。上巻でも感じたが、調査・分析が非常に良く行き届いている。立場上、天皇に係るエピソードも遠慮なく率直に綴られている。日本人には書けない戦後史だと思った。まさに、戦後の日本史を埋める貴重な一作。




ハウスホールドゴールド DVD
販売元: オープンセンス

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日用生活消耗品を扱うビジネスをしている人には参考になる動画です。でもこれを他人に見せて使うという用途は見つかりませんでした。儲けることに抵抗がある人にビジネスを仕組みを説明するために参考になります。




ヨーロッパの現代伝説 悪魔のほくろ (白水Uブックス)
販売元: 白水社

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小野彩香写真集 (水晶の少女(1) 白桃)
販売元: ヒット出版

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