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和書 1094378 (79)



脳治療革命の朝(あした) (文春文庫)
販売元: 文藝春秋

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 最近読んだ日本の医療関係の書物や漫画では、日本の医療の後進性や非合理性にフォーカスしたものが多かったが、実は日本の救急救命(いわゆるERの世界)で世界に冠たる革新性・先進性を持った治療がなされているという話である。まさに、この林教授のようなカリスマが出ないと、日本の医療は変わらないのかなと思う。

 車で道を走っていると時に沿道に白い花が手向けられているシーンにぶつかる。日本で交通事故でなくなっている人は年間8000人強である。

 日大医学部の研修医が交通事故に遭い生死をさまよっている際に、その父が「日大板橋病院の救命センターに凄い先生がいる」という息子の話を思い出し、息子を日大板橋病院に転送させて、そこで行われた脳低温治療によって従来助からないとされた領域から「生」の世界へ戻ってきたという話をTV番組で見て大変感動したのが本書を手に取るきっかけである。

 本書では、ドラマチックな救命シーンが幾つも展開される。もちろん後遺症が残るケースもあるが、死ぬと思った家族にとっては助かることが最大の喜びであることがひしひしと伝わってきて涙せざるを得ない。

 しかし、このようなすばらしい治療もどこでも受けられるわけではない。デジタル・デバイドならぬ医療デバイドが生じているわけだ。従って、どこで交通事故に遭うかで生死が決まるという状況は今も続いている。このような状況を脱するため、先進国で現実のものとなりうるヘリコプターを利用した緊急移送を提言している。

 あと、この治療法の確立が臓器移植の議論に影響を及ぼすとの指摘は鋭い。 つまり、臓器移植を速やかに行うために、「死」とは何かが議論され、判定基準を「脳死」とする議論があるわけだが、たとえ脳波が止まっても脳細胞の一部が生きており蘇生される例があれば、本当にそれは死んだということにしてよいかという素朴な疑問が出てくるわけだ。

 とある新聞記事によれば、本書の主人公の林教授は日大を今年定年退官されたようだ(もったいない!)。是非、次の病院でも「革命」を起こして欲しいものだ。




脳視 ドクター・トムの挑戦
販売元: 大和書房

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モデルとなっている医師、中田先生の講演を家族が聴きに行ったことから、この本を手にとりました。同時代の日本にこんな凄い人がいるのか。一気に読ませる筆致です。




乃木将軍の御生涯とその精神―東京乃木神社御祭神九十年祭記念講演録
販売元: 国書刊行会

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残り時間には福がある
販売元: 海竜社

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桐島洋子さんの生き様を、若い頃から感心し納得しながら、自分自身の歩む道を考えさせてもらっています。この本は今までに書かれてきた以上に、心をそそらせられる物がありました。
老いても直、桐島洋子さんみたいに生きたいと思いました。




ノンフィクションを書く!
販売元: ビレッジセンター出版局

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ノンフィクション宣言
販売元: 文藝春秋

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ノンフィクションの作法
販売元: 潮出版社

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バンコクの妻と娘
販売元: 文藝春秋

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若くしてなくなられた著者の作品のなかでは、私はこれが一番のお気に入りです。何がお気に入りかというと、出張と執筆の多い仕事をこなしながら、東京に置いてきた娘ユンのことを親として温かくかつ厳しく見守っていることです。ユンは結局、東京のリセでは道をみつけられなくて著者のいるバンコクに合流しますが、そうなる過程で、著者と東京リセの校長との手紙によるやりとりが白眉。校長もユンをよくみており、この子どもの今後を、将来を推し量る思い溢れる手紙に、読者として思わず涙しました。それが★5つにした理由でもあります。最初は、私自身が独身で近隣諸国で仕事をしていた時でした。著者をお見かけしたこともあります。東南アジア諸国の生活事情も良くわかっていただけに多少のひいきもあったかなと思います。ただ、子どもの親となった今、日本で再読してまた涙しました。著者の筆力にもよるのでしょうが、それだけではない他国間にわたる仕事をしているもの同士(著者とリセの校長や教員)の真剣な向かい合いに強く心を打たれます。この著者の娘さんや奥さんのことをいろいろと言われる方もおられますが、私には著者が両者に示した愛溢れる姿に感動を覚えます。著者やこのリセの校長のような姿勢が、日本の教育陣に少しでもあれば、ここまで日本の教育もおかしくなることは無かったのでしょうか。そんな思いを込めて、連作の中では一番のおすすめでしょう。




背後にある思考
販売元: みすず書房

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別著『なぜ怒らないのか』及び『見得切り政治のあとに』に先立つ著者の新聞(信毎)コラム第一集。著者のそして日本人の畢生の課題であると思われる戦争問題や教育問題をはじめとして、おそらくは関係者への無数の聞き取りを経た上での論考が多いだけに、裏づけのある論旨の展開には蒙を啓かれる思いがする。全体の構成としては、これらの問題を扱ったコラムの間に、多くの自然や旅行に触れて筆者自身が都度人間性を回復してゆく姿を描いた数多くのコラムが挟まれているが、これは無数の「生の事実」に触れ、自らもその現実の重さを真摯に受け止めたが故のある種の精神の抑圧(ストレス)に対するバランサーとしての営為なのであろう。特に印象に残った記事は、『原爆の子』の編者である長田新の一面にふれた一篇(70頁)やベトナム戦争時の韓国軍によるベトナム人虐殺(104頁)や「さぼり」の思想(223頁)、ワタリガラスとの邂逅(236頁)を記した各篇など。今後も本シリーズは、長く読者が時代状況に対する自らの批判的精神そして想像力を涵養するための「精神の砥石」となるに違いない。




ハイテクからくり図鑑 (文春文庫ビジュアル版)
販売元: 文藝春秋

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