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和書 467252 (61)



生命(いのち)のよろこび―ドリトル先生にまなぶ (新潮選書)
販売元: 新潮社

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茨木のり子集 言の葉〈1〉
販売元: 筑摩書房

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茨木のり子集 言の葉〈3〉
販売元: 筑摩書房

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 年代別に3巻に分けてまとめられた自選集の3巻目。90年代以降の作品として、詩集「食卓に珈琲の匂い流れ」(1992)と「倚りかからず」(1992)の詩は全詩収録されています。そのほか未収録作品、書き下ろしなども載っています。50を過ぎてから勉強をはじめたという韓国語に関するエッセーや、韓国の詩の訳やその作者についてなどを書いたものもあり、茨木さんの多彩な面を知ることができる一冊です。
 茨木さんの初期のころの作品に強かった、ちょっと残酷なぐらいの、自虐も含めての鋭さは年齢と共にやさしさにくるまれてきたようにも思います。それでも「感情の痩せっぽち」には自分への厳しい目がまだまだ感じられます。「さくら」には遠くはない死を予感したような静けさがあります。厳しくて、やさしくて、鋭くて、明るい。そしてどの詩もとてもすっきりとした印象です。

 書き下ろしの「行方不明の時間」では、「人には行方不明の時間が必要」と、「携帯電話で四六時中繋がっている」などと現代の日本人の状況を茨木さんは軽く笑いをこめて描くのですが、最後のほうで「一回転すれば あっという間に完全なる行方不明になるドア」がどこにでもあって、とこう続けるのです:

さすれば
もはや完全なる行方不明
残された一つの愉しみでもあって
その折は
あらゆる約束ごとも
すべてはチャラよ

 茨木さんは今年(2006年)の2月、この回転ドアをくぐって逝ってしまわれました。それを覚悟していたようでもあり、でも淡々としていらっしゃったこの明るさはなかなかまねできないですね。
 これまでも「自分の感受性ぐらい/自分で守れ/ ばかものよ」など、茨木さんの言葉に叱咤激励されながら随分生きて来たように思います。これらの詩を読むと、逝ってしまわれてもまだ、茨木さんがその明るさで「さあ、あなたも行けるところまで進みなさい」と背中をおしてくれているような気がします。

 個々の詩集、エッセーなどのように装丁ごと愉しむ、という喜びはあまりありませんが、著者の仕事の集大成のようなこの3巻は掲載内容も多く、お得感のある自選集だと思います。





井伏鱒二全集〈別巻1〉
販売元: 筑摩書房

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井伏鱒二全集〈別巻2〉
販売元: 筑摩書房

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井伏鱒二全集〈第10巻〉花の町・御神火
販売元: 筑摩書房

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井伏鱒二全集〈第11巻〉侘助・引越やつれ
販売元: 筑摩書房

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井伏鱒二全集〈第12巻〉山峡風物誌・白毛
販売元: 筑摩書房

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井伏鱒二全集〈第13巻〉本日休診・をんなごころ
販売元: 筑摩書房

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井伏鱒二全集〈第14巻〉遙拝隊長・お島の存念書
販売元: 筑摩書房

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