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和書 467252 (235)



ジーヴズの事件簿 P・G・ウッドハウス選集1 (P・G・ウッドハウス選集 (1))
販売元: 文藝春秋

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 「事態が最悪になりそうに見えても大抵の場合それほどにはならないものだとは、僕も経験上知っている。」
 これはこのシリーズの一方の主役、若主人バーティ・ウースターの言葉なんだけど、“事態がそれほどにはならない”のはもう一方の主役、天才執事ジーヴズの暗躍があればこそなのは、読者も、もちろんウースターも知っている。
 “バカ殿”ウースターが、一目ぼれ癖のあるくされ縁の友人ビンゴや、お節介焼きのアガサ叔母によって、事件(つーか難題)に巻き込まれ、ジーヴズが飄々と暗躍して一件落着ってワンパターンなんだけど、これがいくらでも読みたくなっちゃう代物なのである。とにかく、人物設定、ストーリー設定が巧みだ。“お約束”の居心地のよさ(例えば「男シリーズ」で植木等がC調なこと仕出かすと上司の人見明がぼそっと「ばか」ってつぶやくアレ)が充満している。ジーヴズとウースターのタッグは最強であり、誰もかなわないのだ。主人と従僕、馬鹿と天才なんだけど、お互いが必要としている間柄で、どっちが欠けても物語は成立しない。ほがらかな愚者を支えているのは賢者であるが、その聡明な従者は度量の大きな主人に生かされているのである。
 “バカ殿”ウースターが語り手っていうのがミソで、番外で一篇だけジーヴズが語り手のものがあるんだけど、これはいわゆるメイキング、楽屋裏、ネタバレであって本編にはなりえない。ミステリーで言えば常にジーヴズが“鍵”なのだから...
 それにしてもウースターとジーヴズの関係もさることながら、ウースターと友人ビンゴの間柄がとってもいい。“くされ縁”ってやつは、実はお互いに依存してないし、遠慮もないし、何ヶ月会わなくても関係に変化がないってことなのだ。こうした稀な友を得られただけで、人生はきっと、それでもうOKなんじゃないだろうか。




水夫の帰郷 (ガーネット傑作集)
販売元: 河出書房新社

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須賀敦子全集〈別巻〉対談・鼎談
販売元: 河出書房新社

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須賀敦子全集〈第1巻〉ミラノ霧の風景・コルシア書店の仲間たち・旅のあいまに
販売元: 河出書房新社

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若き日に暮らしたイタリアでの日々の一コマを、愛情を込めて描いた作品。早逝したイタリア人の夫や個性的な友人達とのエピソードが、何十年も前の出来事とは思えないほど細やかにいきいきと書かれていて、まるでアルバムを見ているよう。章ごとに一人の人物に焦点を当てている点も読みやすい。そして、最後に手短に語られる登場人物の近況によって、物語がぐっと現実味を帯び、一抹の寂しさとともに締めくくられて、深く記憶に残る。 内容は個人的かつ日常的な体験であるにもかかわらず、感傷的になりすぎないストイックな文体で、エッセイというよりは美しい短編小説集に仕上げている著者の才能に感嘆した。




須賀敦子全集〈第2巻〉
販売元: 河出書房新社

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須賀敦子全集〈第3巻〉ユルスナールの靴・時のかけらたち・地図のない道・エッセイ/1993~1996
販売元: 河出書房新社

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須賀敦子全集〈第4巻〉遠い朝の本たち、本に読まれて、書評・映画評ほか
販売元: 河出書房新社

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須賀敦子全集〈第5巻〉イタリアの詩人たち・「翻訳」ウンベルト・サバ詩集・「翻訳」ミケランジェロの詩と手紙・「翻訳」歌曲のためのナポリ詩集
販売元: 河出書房新社

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須賀敦子全集〈第6巻〉
販売元: 河出書房新社

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須賀敦子全集〈第7巻〉
販売元: 河出書房新社

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