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和書 467252 (240)



スタインベック全集 (7)
販売元: 大阪教育図書

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1942年5月、スタインベックはアメリカ陸軍航空隊のために、爆撃機要員の選抜と訓練の物語の執筆を依頼される。『爆弾投下』は戦争のプロパガンダ小説である。スタインベックは基地を回って取材をした。彼らと共に食べ、そして眠った。スタインベックは言う。この小説は将来の航空隊員が、これから自分たちの受ける訓練の様子がつかめるように、彼らの両親が息子たちの様子を想像できるように書かれた。誰しも未知の世界への出発は不安なものだから。 航空隊には厳しい試験によって、知性、健康、体力の点で優れた者が集められる。さらに詳しいテストと過去の経験から厳密に判断され、適正部署の学校へと送られる。だから安心していいのだよ、とスタインベックは言うのだ。航空隊に受け入れられた時点で、その者は標準をはるかに上回っていることを意味するし、訓練期間が終わる時には、必要な知識と、頑丈な肉体、強い精神とをまちがいなく手に入れている。 彼はまず、爆撃機を語り、内部の部署それぞれに章を立てて語る。個々の章には特定の人物が配され短編に仕上げられる。それぞれの学校で訓練を終えた爆撃手ビル、機上射手アル、航法士アラン、操縦士ジョウ、機上機関士アブナー、通信士ハリスは、フロリダの飛行場へ集められ、同じ爆撃機チームに配属された。個々の部署の訓練は終わり、チームとしての訓練が始まる。全体から個へ、個から全体へ。個々の理解が全体の理解へ繋がるのだ。 やがてチームはすべての訓練を終え、戦場へと飛び立って行く。戦争のプロパガンダ小説の悲しみは、それが成功した時には必ず傷つく人があるということだ。




スタインベック全集 (8)
販売元: 大阪教育図書

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ある日突然、占領された町。侵入軍の作戦計画は完璧だった。長いあいだ平和に暮らしてきた町だ。武装解除されてしまえば、戦うすべもない。 侵入軍は石炭を欲しがった。炭坑を掘るには人手が必要だ。犠牲を最小限に抑えた軍隊は、町の人々とうまくやっていくつもりだった。戦争が終わったら、この町に残って農場を持つのもいい。そんなことを考えたりもした。 だが、町の人々は自由人だ。命令されて働くことを好まない。軍は市長を逮捕した。「抵抗を続ければ市長を殺す。」 ところが市長は言うのだ。 「市長」 は自由人によって考えられたひとつの概念だ。私を逮捕することはできても、「市長」 を逮捕することはできない。必要なときには、指導者がキノコのように、人民の間から現れてくるだろう。

小説と戯曲の両方を味わってみてほしい。類型化された人物と堅苦しい会話の向こうに何が見えるだろうか? 私はこんな町の一員になってみたいと思う。もちろん、平和なときに。




スタインベック全集 (9)
販売元: 大阪教育図書

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高い城・文学エッセイ (スタニスワフ・レム コレクション)
販売元: 国書刊行会

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レムの作品をある程度読んでいる人なら、迷わず買うべきです。文学エッセイと言いつつ、これもれっきとしたSFだと思いました。
彼の作品で、所謂3部作と呼ばれる「エデン」「ソラリス」「無敵」を発表年代順に読めば明らかなように、「未知」に対しての人間の存在、というか有り様について、レムが一種の回答を持ってそれぞれの作品に取り組んでいたことが、そのままそれぞれの作品のテーマとなっているのですが、本書を読んで新たにそのテーマの真髄が確認できます。その昔、多くのSF作家の構成主義的作品を強く非難していたことや、ディックと喧嘩したことなど、レムには逸話も多いですが、ここまで一貫している作家は他にいないかもしれません。
先日読売新聞に掲載されていた沼野氏による作品紹介も、非常に興味深い記事でした。多くの人がこの作品を手に取ることを期待させます。
サンリオ文庫なき今となっては、レム作品に限らず、国書刊行会には大いに期待するところですが、「マゼラン星雲」は…やっぱり一生読めないのかなぁ。




スタンダール全集 3 新装版 (3)
販売元: 人文書院

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スタンダール全集 4 新装版 (4)
販売元: 人文書院

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スターリン体験 (同時代ライブラリー)
販売元: 岩波書店

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ピカレスク小説名作選 (スペイン中世・黄金世紀文学選集)
販売元: 国書刊行会

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現代でもその名、作品が知られているセルバンテスの『ドン・キホーテ』
スペイン黄金時代に生まれたその小説とほぼ時同じくして生まれたのがピカレスク小説である。
『ドン・キホーテ』と同じく、現代においても十分その面白さを保ち、
当時のスペイン文学の水準の高さをうかがわせる。

『ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯』

簡潔な文体でありながら、皮肉とユーモアに溢れた作品。エピソードで構成されていて、読みやすいのも特徴。
当時のスペイン社会を垣間見ることが出来る。
ちなみに"Lazarillo"は「盲人の手引きをする少年」という意味のスペイン語になっています。

『ペテン師ドン・パブロスの生涯』
天才ケベードのこの作品は、言葉遊び、諷刺と笑いをかもしつつも、

どこか..世観の漂う独特な世界が展開される。
ピカレスク小説の特徴であるレアリズムが薄れているものの、
常にユーモアを配している彼の文体は彼の才能を表すのに十分でしょう。




ラ・セレスティーナ (スペイン中世・黄金世紀文学選集)
販売元: 国書刊行会

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中世後期のスペインで生まれた、演劇スタイルの小説である。昔日の高潔なる有徳の騎士よろしく恋したカリスト。
恋の相手メリベーアは、より身分も高く、貞潔な深窓の令嬢で、声をかけたカリストを相手にしない。
邪険にされてへこみにへこむカリストを助け、ほうびを貰おうと従者センプローニオは、
多くの娘を言いなりにした実績のある老婆セレスティーナに話を持ちかける。セレスティーナはカリストやメリベーアに会いに行き、
カリストの思いを遂げさせようと尽くす。そこへ結局もうカリストのもうひとりの従者パルメノも加わり、
恋のため見境をなくしたカリストからたっぷりほうびをせしめ、山分けすることに。とうとうカリストはメリベーアに再会、
もくろみは成功してゆくかに見えたが・・・というお話。一人恋に燃え、大げさに落ち込み、喜び、嘆くカリストは、
まさしく騎士道、宮廷風恋愛を地で行き過ぎたイタい存在であり、カネと欲を考える周囲の人々から完全に浮いている。
メリベーアも、少々お高くとまり、侍女に頼る典型的な高貴な女性像で、ありがちな恋の嘆きを朗々と口にする。
一方、乙女たちを男性経験なしに見せかけることを生業としているというアヤしいセレスティーナも、何やら胡散臭い物体や呪文を使い、
女性を篭絡させつつ、金をせしめつつも、時に人生の本質や教訓的なことも口にする両面的な存在。
従者たちは、恋に悩むカリストを前に、一見忠実に仕えつつも、主人は狂ってるぜおい、とひとしきりぶつくさ言う笑えるキャラ。
多くの登場人物が、本音をぼそぼそと言いまくり、そのたびに相手にはっきり言えと言われる始末で、
本音とうわべのギャップもしばしば。物語は一気に悲劇へ転がっていくが、それがまたあまりにもあっけない、情けない進み方だ。
巻末に解説つき。訳文は読みやすく、全てが会話。非常に長いセリフも多く、最後は長い長い独白で締められている。




バロック演劇名作集 (スペイン中世・黄金世紀文学選集)
販売元: 国書刊行会

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