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和書 467252 (256)



増広司馬温公全集―内閣文庫所蔵
販売元: 汲古書院

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パリの胃袋 (ゾラ・セレクション)
販売元: 藤原書店

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パリの中央市場(レ・アール)を舞台とし、理想に燃える孤独な男と、彼をおしつぶすような安逸に満ちた商人たちの生活を描く。
ありとあらゆる食品についての細かな描写が、時には食欲を刺激し、時には嫌悪感をもよおす。あたかも、グロテスクなほどに豊穣な食べ物が本書の主な登場人物であるかのようだ。
ここまで、「食べ物」を主役にフィーチャーした小説は見たことが無い。
フランスの「食」に興味のある人、食に関わる仕事をしている人なら、きっととても面白く読めるのではないだろうか。

たとえば、市場をいきかう女達の卑しい噂話と、さまざまなチーズの織り成す一場面は、それだけで独立したシュールな戯曲のよう。また、市場で育った野性の男女の恋愛も、山のような食べ物のなかではぐくまれていく。
特に面白かったのは、ボッシュの挿絵入りで展開される、「ふとっちょ」と「痩せ」の対立構図で世の中を見ていく論。あの人は太っちょ、この人は痩せ、この人は太っちょになりたい痩せ、この人は痩せのふりをした太っちょと、分類していくのが、とても面白かった。自分の周りの人たちもそうやって分類してみたら面白いのではないだろうか。




ボヌール・デ・ダム百貨店―デパートの誕生 (ゾラ・セレクション)
販売元: 藤原書店

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消費が宗教に取って代わる様を、この19世紀の作家は自らの作品の中で書ききっている。20世紀末から現在に至る世の有様が、ここには既にして十全に描かれている。ゾラ、恐るべし。ただしこの小説中のクライマックス、「藤原書店」による初版第一刷では632ページ14行目に重大な誤植がある。翻訳者の胸中はいかばかりのものだろうか。




ムーレ神父のあやまち (ゾラ・セレクション)
販売元: 藤原書店

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時代を読む―1870‐1900 (ゾラ・セレクション)
販売元: 藤原書店

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本書は、ゾラが新聞、雑誌に寄稿した文章をテーマごとに厳選したものだ。

ゾラは作家であると同時にジャーナリストだった。ゾラの筆は、いつも“熱い”。どの文からも血潮がたぎるような熱が伝わってくる。前半「第1部」では、女性、教育、ジャーナリズム、文学、宗教、パリと風俗……の各テーマを扱っている。後半「第2部」は、ドレフュス事件に関する書簡、ゾラの文献を扱っている。もちろん、あの有名な「私は弾劾する!」(本書では「告発する」と訳されている)も収録されている。
本書を読むと、ジャーナリストとしての仕事がゾラの文章を磨き、世の事象を射抜く鋭い眼光をはぐくんだことが、よく分かる。
ゾラは本書で、こう書いている。

「(ジャーナリズムが)唯一の男らしい学校であり、ひとはそこで他人と混じり合い、逞しくなれる。そしてまた作家の職業という特殊な観点からとっても、ジャーナリズムで毎日書く記事という恐るべき金床の上でひとは自分の文体を鍛えられるのだ」




獣人 ゾラセレクション(6)
販売元: 藤原書店

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悪の心理、人間の奥底をゾクゾクするような筆で見据えた小説が好きな人なら、最後まで一気に読んでしまう面白さです。
最初の数ページ、鉄道駅の描写が退屈だ、などと思っていたら、急転直下するストーリィに驚いているうちに、黙示録的なラストの場面まで、切迫したドラマに満ちています。
濃すぎる男女の登場人物は、やがてこの世のものとも思えない地獄絵図を現実のものにしてしまいます・・・

蒸気機関車の黒々とした、文明の利器となり凶器ともなる鉄の巨体を女性にたとえ、苛酷な労働で、それを自在にあやつる理性的な機関士の男を主人公に据えた。しかしその男こそ、「居酒屋」ジェルヴェーズの長男であり、優しく頼れる恋人の顔の裏に、危険な素顔を隠しているのだ。

鉄道の隠喩を徹底してうまく使ったという意味で、ディケンズの「信号手」にも比肩しうる。もっと読まれてもよい、非常に重層的で、かつ情動に訴えかける小説だ。

アマゾネスのような女、フロールの嫉妬、心理の襞も、作者ゾラは女性の心理を知り尽くしたかのように、巧みにとらえている。

一人の美しく優しい女をめぐって、ルーボー、ランチエ、カビッシュの3人の男が、裁判で相見える場面で、「真実がよぎった瞬間、憂愁が空間を満たした」場面は、ずっと忘れられないと思います。




金 (ゾラ・セレクション)
販売元: 藤原書店

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金融小説が好きで、あからさまななタイトルと美しい装丁にひかれ購入しました。
直前に「獲物の分け前」を読み、過去のいきさつを押さえておいたので、1ページ目から無理なくストーリーに没頭できました。これから読まれる方にもおすすめします。
極限まで膨らんでいくバブルとその崩壊という流れはお約束どおりの展開。登場人物の魅力的なキャラとディテールの面白さはさすがです。意外に感じたのは、なけなしの金で銀行株に投棄した挙句、無一文無しになってしまった人々が、主人公サッカールをぜんぜん恨んでいないこと。いつの世にもこの種の経済詐欺まがいの事件が横行するのは、案外、被害者のほうが喜んで騙されたがっているからではないか、と人間心理の一面を垣間見たようで興味深く読みました。




初期名作集 ゾラ・セレクション (1)
販売元: 藤原書店

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映画「嘆きのテレーズ」とゾラの原作は、大きく違っている。
テレーズ・ラカンを初めて読んだが、その心理描写の執拗さ、犯罪者の心理が身体に及ぼす身体感覚の鋭さに驚嘆した。当時、スキャンダラスな内容で論議を呼んだ本作であるが、現代の感覚で読むと、ゾラが意図した、新たな小説による試みが面白く刺激的である。身体が不自由になったラカン夫人が味わう地獄など、淡々と描かれながらも、想像を絶する修羅の世界がここにある。
その他の短編も、明るく脳天気なものから、いかにもゾラらしいものまで、それぞれ特色があり、またどれも、鋭く時代の一部を切り取っている感覚が良い。
また、このゾラ・セレクション全体に言えることだが、訳文もこなれていて活字、レイアウトが大変読みやすく、本編を彩る貴重な挿絵が想像力を刺激される。関わった人たちによる作者ゾラへの愛を感じるシリーズだ。




愛の一ページ
販売元: 藤原書店

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ルーゴン・マッカール叢書の中では地味な一巻かもしれないが、
パリを見下ろす小さな家に暮らす母娘と、たまたま診察することになった医師の関係が三角関係のようにつづられる。
特に医師への恋を徐々に自覚し始める母の、一家とのなにげない庭での団欒の場面は、一見牧歌的なブルジョワ家庭の情景の中、よけいに妙にスリリングに感じられてドキドキしました。
ルーゴン・マッカール叢書の中でも、政治や社会の大局的な流れからは外れたところにあるかもしれませんが、抑えに抑えても、堰をきって雪崩れてしまう恋愛感情の激しさ、という意味では、「ムーレ神父の恋」に匹敵する悲劇的な物語といえます。

それにしてもゾラはどうして、これだけ男女の機微に精通することができたのか。
病弱で激しく嫉妬する娘への想いと、予想外にやってきた激しい恋の恍惚に引き裂かれて揺れ動く母の心情が、痛いほど伝わってくる見事な小説です。




ヴェニスの商人 (大修館シェイクスピア双書)
販売元: 大修館書店

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