和書 467258 (149)

あんなぁ よおぅききや

あんな作家 こんな作家 どんな作家

あんな話こんな話

あんまりな

　古今亭志ん朝が亡くなり、がっくりときて、志ん朝の落語のＣＤはいっさい聴けなくなる。ところが四十九日がたって聴いてみたら、心のなかにかさぶたができていて聴くことができたという。こんなに惚れこめる人があったということだけでも、それがない人からみれば、十分に美しい。

　眠れない夜、好きな人物と物と光景で固めた「昭和三十三年の理想的一日」を妄想するという。そして両親の若々しい顔を見たいという。かえってみたい一日があるということは、やはり人生の「美しい」範疇に入るだろう。

　今回の付録（あるいは目玉）は「風貌のいい男80人」。明治以降の有名人（故人）から人相という視点で選んだ中野翠流の「味のある顔」がずらっとならんでいる。志賀直哉や小津安二郎などは、誰がやっても当確だろうが、かわったところでは、東京オリンピックのマラソン・ランナーで、自殺した円谷幸吉。「姿かたち・名前・遺書・・　すべてが〈これ以外ないっ！〉というくらい調和している」。ジャイアント馬場（笠智衆と同じ目）。これら８０人の面構えをながめていると、むむ、日本の男も捨てたもんじゃないと思えてくる。ここだけでも読む価値は十分にある。「風貌のいい女」？　そういう企画は、やはり成り立ちそうもない。

あんドーナツ―「ひとりで暮らすよ」と言えるまで

あゝ人生日記―大人の絵本

あゝ熱き人達〈2〉―あなたと一緒にルーツ旅

あゝ雪降りしきる (日本随筆紀行)

あ・かっぷ・おぶ・てぃ

あ・た・し 天気になあれ