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和書 467260 (310)



狂人日記 (対訳・魯迅画文選集)
販売元: 同時代社

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天象の万葉集―高岡市万葉歴史館論集〈3〉 (高岡市万葉歴史館論集 (3))
販売元: 笠間書院

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 万葉人の天体観・気象観はある種の郷愁へと我々を誘う。現代のような科学的説明では言い尽くせない呪的神秘的世界を垣間見させるものでもある。
「天地の分れし時ゆ 神さびて 高く貴き」富士の霊峰を読み継いできた私たちである。
 本書で取り上げた「天象」とは「天文現象」の意の古語的表現で日月星辰などに関する一切を指す称。「天」は神話的な概念をもつゆえに限定的にならざるをえないのに対して、「空」は空しさを含むことで歌に詠まれる幅をもちえた。
「日」すなわち太陽を実景として詠んだ歌はわずか10首ほどであるのに対して「月」を詠んだ歌は188首もある。初出は額田王の「熟田津に船乗りせむと月待てば…」これに対して天保13年に全編成ったという近世万葉研究の集大成である鹿持雅澄『万葉集古義』は次のように説明している。
「月待者は、海路くらくてはたづきなければ、月出てとて、御舟とどめさせ賜ひ待賜ふを云々」と記している。
 以下、論文タイトルのみを挙げておく。「星と星に関する物語」「雲のイメージ・神話的な発想」「姿なき死者ー風」「雨に煙る佐保山」「立つ霧の思い」「雪歌にみる家持の心象世界」など。






伝承の万葉集 (高岡市万葉歴史館論集)
販売元: 笠間書院

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時の万葉集 (高岡市万葉歴史館論集)
販売元: 笠間書院

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 王者は時空の支配を目指した。日本においても七世紀初頭に暦の伝来があり、後半には漏剋(水時計)が設置された。暦や時刻制度の移入は、万葉びとにどう影響を与えたであろうか。
『万葉集』には「時」に関する語彙が豊富にあり、さまざまな「時」表現が見られる。万葉びとは、どのようなことに「時」を感じていたのでろうか。自然のうつろい、肉体の変化、心のうつろい等など、多角的な視野から「時」にアプローチし、万葉びとの「時」の感性をここに繰り広げてくれている。
青木生子氏によれば、万葉集に見られる「うつろひ」は、時間の単なる「推移」ではなく、「衰退」という価値上の移行の意味を包蔵している。「世間の無常を悲しむ歌」(巻19ー4160)では「うつろひ」の思惟自体が主観的に詠まれている。それも解脱には至らず、時間の悲哀を情趣美に転じるところに自らの文学を構築したのである。
 大伴家持は無常なる厭離し切らず、現実に回帰して「千年の寿」を願っている(巻20ー4470)。神・橘・松・一族の功名などである。粂川光樹氏はそれを「土着信仰的時間への回帰」と呼んでいる(万葉集の過去・現在・未来)。日本古来の言霊崇拝などの原始崇拝が根強く、仏教的無常観の浸透していなかったのが、万葉の時代であつたと言えようか。
 
 




水辺の万葉集 (高岡市万葉歴史館論集)
販売元: 笠間書院

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 大伴家持に最も力を入れているのは、知る人ぞ知る高岡市。その万葉歴史館が平成10年からテーマ毎にかなり専門的な論考を刊行していて、その初回のものである。「水辺」をテーマに、新たな視点から海浜、湖沼池などに関わる万葉歌を取り上げている。
「越中水辺の歌人」とも言える家持。天平18年から5年間越中守在任中、219首の歌を詠んでいて、その中の自然詠76首の7割が水辺の歌である。

馬並めていざ打ち行かな渋渓の清き磯廻に寄する波見に(3954)

奈呉の海の沖つ白波しくしくに思ほえむかも立ち別れなば(3989)

布勢の海の沖つ白波あり通ひいや年のはに見つつしのはむ(3992)

 都から遠く離れて過ごす歌人に、この地の自然、特に北陸の海は歌心を誘われ、「心を遣る」ものであったことは、想像に難くない。
 海とともに川の歌も多い。国守であった家持が、国内の諸郡を巡行中に見た風景を詠んだものと思われる次のような歌もある。

婦負川の速き瀬ごとに篝さし八十伴の緒は鵜川立ちけり(4023)

立山の雪し消らしも延槻の川の渡り瀬鐙漬かすも(4024)

 飛ぶ鳥の明日香、そこを流れる明日香川。万葉には意外とこの川を詠み込んだ歌は少なく、4516首中20余首に過ぎない。明日香川の歌群には、川に寄せた男女の情愛と人の世の悲しみが多彩に表されている。
 海が歌われるのは、旅先である。伊予の湯の宮に行幸した時の額田王の歌

熟田津に舟乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな(8)

 瀬戸内海を舟で旅する歌は、この有名な歌以外にも数多くある。遣新羅使人の瀬戸内渡海の歌も苦を身に負う人の歌だけに切なさがこもる。更には人麻呂の名歌の背景は、琵琶湖の「水辺」夕波である。

近江の海夕波千鳥汝が鳴けば心もしのに古思ほゆ(266)

 以上の他にも各地の水辺の歌が12人の執筆者によって紹介されており、しっかりした内容の万葉学書である(雅)




道の万葉集 (高岡市万葉歴史館論集)
販売元: 笠間書院

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無名の万葉集―高岡市万葉歴史館論集〈8〉 (高岡市万葉歴史館論集 (8))
販売元: 笠間書院

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高杉晋作 漢詩改作の謎
販売元: 世論時報社

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高光集と多武峯少将物語―本文・注釈・研究
販売元: 風間書房

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ビデオスターリンのチャンネル大戦争〈Vol.1〉 (宝島COLLECTION)
販売元: JICC出版局

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