和書 492048 (358)

韓国報告書―日本型経済システムのゆくえ

著者であるブーズ・アレン＆ハミルトンは、一般的に「戦略系」と言われる世界的な経営コンサルティング会社である。この本は、ブーズ・アレンに加えて、韓国開発研究院、及び韓国角界の専門家などで形成された「ビジョン・コリア」委員会で検討・提言された内容の集大成である。内容的には、韓国経済が停滞を始めた原因の分析に始まり、様々な議論がされているにも関わらず実際の行動が伴わない理由を提示し、解決のための処方箋を①市場主導、②企業家精神、③知識基盤、④地域統合、世界とのつながり、の５点に分けて提言している。

この提言内容を一目見れば分かるとおり、多くは現在の日本がまさに直面している問題でもある。実際、内容的にも現在の日本の再建を考える上で、参考になる考え方が多く含まれている。韓国は文化的にも経済的にも日本と煮ている部分が少なくない。その韓国経済は、この方向性を踏襲したIMF提言で見事に復活を果たしている。翻訳も読みやすく、日本の将来を考えている方には是非読んで頂きたい。

韓国民衆―「新しい社会」へ

韓国モデル-金融再生の鍵 (中公新書ラクレ)

韓国労働法の展開―経済的効率化・政治的民主化・社会的衡平化

韓国は挑戦する―21世紀の「経済大国」をめざして

韓国はなぜ改革できたのか

　この本は1年ちょっと前に発行されているが、わずか1年後に内需不振による97年以上の不況がやってくることさえ予言できていない。
　クレジットカード発行を見るだけで、どうなるかくらいは簡単に予測できたはずだが。
　こうなってはいけないという見本のようなものだ。
　まあ、経済規模で1/10の国を見習うのはどの道無理な話だが。

韓国は日本を追い越す―韓国経済発展の戦略

韓国型資本主義の解明―伝統文化と経済 (久留米大学経済叢書)

韓国経済・産業データハンドブック〈’98年度版〉

韓国号の沈没―韓国社会の深層分析