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和書 492048 (390)



希望の構想―分権・社会保障・財政改革のトータルプラン
販売元: 岩波書店

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 はじめに、本書を読み解くにあたってのキーワードは、「三つの政府」体系であり、具体的には「中央政府」「地方政府」と並ぶ「社会補償基金政府」である。少々耳慣れない機関名だが、国民経済計算(SNA)上の概念でもあり、端的に言って、社会補償基金はその歴史的形成過程を振り返ると、「生産の『場』における自発的協力に基礎づけられた政府」(神野直彦『財政学(改訂版)』有斐閣,07年)と規定され得る。
 
 この社会補償基金政府を加えた「三つの政府」論を軸として、神野直彦・東大教授と若き研究者たちが財政社会学的な観点から、地方分権改革、年金・医療等の社会保障改革、税財政改革などに関するトータルデザインを示し、画期的な構想を盛り込んでいるのが当書であり、特に、政治家の皆さん方には、与野党を問わず、是非とも目を通していただきたい書物であると考える。

 とりわけ、昨今の税制論議を見聞きするとき、同書が指摘、提起するような本質的な議論が抜け落ちている思いがする。すなわち、「選挙の谷間」の年に消費税引き上げを画策する与党や政府税制調査会(政府税調)の“姑息さ”はさておき、消費税を「社会保障財源の中核」(11月20日、政府税調答申案)とする前に議論すべき事項が本書で摘示されている。

 先ず、日本の消費税における「帳簿方式による仕入税額控除」(本書)及び当該方式に伴う「小売業者の手元の残る益税」(同)の不透明性等を解決し、少なくとも当書のいう「インボイス(納付税額票)方式」を導入し、信頼性を担保すべきなのだ。次に、より根元的な議論だが、政府間の社会保障に係る役割分担と税収配分の問題であり、この課題に対して当書は、前出の「三つの政府」論に基づき、秀抜かつ精明な解答を与えてくれる。

 最後に、私は「希望の構想」研究会を立ち上げ、次いで「希望の構想」推進協議会(会議)を設立し、「ほどよい政府」の構築を目指して欲しい、と願わずにはいられない。





希望のもてる経済システム―人的資本の将来像 日本大学経済学部創設100周年記念国際シンポジウム (日本大学経済学部国際シンポジウム報告書シリーズ)
販売元: 文眞堂

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君ならどうする?―中国に行きますか、日本に残りますか
販売元: 廣済堂出版

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君は台湾のたくましさを知っているか
販売元: 廣済堂出版

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金大中の虚像と実像―1987年冬、つくられた英雄神話が崩壊する!!
販売元: 竹書房

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キムチ狂いの韓国紀行
販売元: 草風館

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 1987年から92年にかけて韓国を繰り返し訪れた紀行文。韓国の食文化、なかでもキムチについて研究するという名目での渡航だが、実際には雑記といった内容。キムチをつくりたい人、キムチについて知りたい人にはお奨めでない。
 むしろ、読むべきは日韓関係の歴史的理解。秀吉以来の韓国への侵略、大戦間期の文化統制。そのあたりが、韓国ではいまだに大きな傷として残っている。対する日本では、十分な反省が行われているとは言い難い。このあたりの事情を肌で感じた著者が、さまざまな体験を素直な語り口で伝えてくれる。ハングルもほとんど読めないくらいなのに、一生懸命に朝鮮語を話そうとする姿勢にも好感を覚えた。




決め方の科学―事例ベース意思決定理論
販売元: 勁草書房

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キャッチアップ型工業化論―アジア経済の軌跡と展望
販売元: 名古屋大学出版会

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 本書は、戦後のアジア経済の発展をキャッチアップ工業化という視点から捉えた、新しいアジア経済論とも呼ぶべきものである。
著者によれば、キャッチアップとは、政府の開発主義を含む、政府の強力な介入による、組織の改変を含めた急激な外国技術・資本などの流入とその改良による工業化である。その中心的テーマは、工業化の社会的能力―外国の技術を導入し、普及させ、改良していくため社会全体の能力―である。
 本書は、工業化の社会的能力を構成する「担い手」とその枠組みに注目する。そしてその構成要素として、イデオロギーとしての「開発主義」の形成・輸入代替・輸出振興・産業政策などの主要な政策の展開、企業(国営・公企業、多国籍企業、ファミリービジネス)の活動、技術の導入と形成、労働市場と労使関係、教育制度と職業選抜などの各テーマが、既存研究をサーベイの上で、タイの事例を交えながら議論されていく。
 本書の問題関心は、最終的に、技術改良を継続する社会的なイノベーション能力の構築というテーマに行き着く。そしてその理論体系として近年アジア諸国の開発政策において政策的に大きな影響力を持っているポーターのクラスター理論の紹介とその批判的検討へと到達する。
本書はこれまでのアジア論、そして著者の研究の集大成である。ミクロ的な分析の積み上げを様々なマクロ経済データの時系列的変遷の解釈につなげる試みがないのが残念であるにしても、この分野の研究に関心のある人々にとって、大いに参考に出来る良書である。  
 著者は最後に、開発がもたらした競争主義でゆがむ社会の変容を憂い、「開発主義と成長イデオロギーをどう克服するか」という問題提起を残して本書を終える。何らの展望なき問題提起は研究書としてはある意味唐突であるが、それだけに解決の糸口の見えない問題の根深さを物語っており、根本的な価値転換の必要性を示唆しているようにも思える。




新装開店「キャバクラ」の経済学
販売元: インデックスコミュニケーションズ

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本書はキャバクラに足しげく通い、キャバクラ通でもある著者によって記されている。
著者曰く、本書の印税はすべてキャバクラ通いに消えているというから、
キャバクラの実態を本書で適切に表現できていると思われる。
というのは、私もキャバクラへ行ったことがないためである。
キャバクラに興味があるけど夢中になるとお金が心配なので
安い値段でちょっと中身を知りたい、という人におすすめ。




キャリア・プランニング―あなたの未来をひらく「しごと学」講義
販売元: 中央経済社

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