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和書 492116 (209)



身体論集成 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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自己のテクノロジー―フーコー・セミナーの記録 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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戦後日本の大衆文化史―1945‐1980年 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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この本には著者の基本姿勢、つまり歴史書に載る年表、また過去の支配者や有力者の言葉や行動の記録だけを「歴史」と判断するのではなく、国家の枠に捉われない毎日の生活に沿った大衆文化思想、それは時にまとまり、時にバラバラになりますが、そこにこそ大きな価値を見出していくという強い信念が現われています。そういった価値観は、多くの人も何となく共感できるものではないでしょうか。例えば、民俗学や文化人類学に興味を持つ人ならなおさらでしょう。

戦後の漫画、流行歌、テレビドラマ、食事といった大衆文化の変遷の評論は一見価値がないようですが、それらにはその時々の政治背景や経済状況、そしてそれに対しての大衆の反応、批判、予測といった心理的要素が強く反映されやすいものです。この著作では多数の資料の駆使により、繊細にして独特な大衆文化思想の考察と向かい合うことができます。実際、戦後の街中で男女二人の歩く姿をとらえた何の変哲もなさそうな写真や「サークル」という言葉を、時代の反映として解説がなされています。

この本は、ただの過去の述懐としてでなく、プラスアルファとして現在の身の周りにある大衆文化の把握や分析する視点をもつのにも役立つと思います。また「歴史の話」(網野善彦、鶴見俊輔著)には著者の歴史に対峙するうえでの基本的立場が詳しく述べられているので、合わせてお勧めです。




戦時期日本の精神史―1931‐1945年 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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とてもコンパクトな本でありながら、扱う内容は「鎖国」「国体」「大アジア」「玉砕の思想」「原爆」などと多岐にわたる。語り口調の文章は平易であるが、しかし沢山の人物や文献を扱うことによる視野の広さや柔軟性により、そこいらの教科書的戦争の歴史本とは一線を画す。

そのなかで一番の注目はやはり「転向」「非転向」の章であろう。佐野学のように反国体団体の指導者でありながら戦争反対の立場を翻して戦争協力の意思表示をした者、宗教者である明石順三のように獄中に入れられようが意思を曲げずに戦争反対を貫いた者。その当時の社会的背景や彼らの生い立ちを重ねて捉えると、それら正反対の行動から一体何を学び、得とくすることができるのか。

転向現象をただの「裏切りによる悪」とするのではなく、
「まちがいのなかに含まれている真実のほうが、真実のなかに含まれている真実よりわれわれにとって大切だと考える」
この文章は頭にとどめておくべき名文であろう。




竹内好論 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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哲学と反哲学 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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西田幾多郎〈1〉 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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 目次にあるとおりのテーマに沿って,西田哲学が取り組み,提示する問題を浮き彫りにする本。筆者は,簡潔な文体で,記述に重複もないため,大切なことがさらりと書いてあって,何気なく読んでいると,通り過ぎてしまう。だから,注意深く読んで,自分に響くところでは,とどまってみることが必要だろう。また,本書では問題を明らかにすることに主眼がおかれているため,その明らかにされた問題について,いっそう深く掘り下げているかどうかという点では,よんでいて十分な満足感は得られないかもしれないが,それは無い物ねだりであって,自分で考えるべきことなのかもしれない。

 ひとつ教えてほしいと思ったのは,「場所」についての記述で,筆者は,近代人が環境世界や共同体など,「コロス的な基体」との関係を喪失したと述べて,このコロス的基体は,また,自我(エゴ)と自己(セルフ)との関係でいえば,自己にあたるというのであるが,では環境世界としてのコロス的基体と自己とはどういう関係にあるのだろうか。いいかえると悟りにもつながる真の自分と,隣人愛を志向する他者との交わりはどう関係するのか。個人的には,関心のあるところで,もう少し丁寧に筆者の考えを示してほしかった。
 なかなか良い本だと思います。




西田幾多郎〈2〉 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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西田幾多郎とは誰か (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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 この本は、たんなる伝記にとどまらず、西田哲学の重要な基本的立場であった「世界歴史的」立場から西田幾多郎その人を位置づける。その人の生涯と仕事という歴史の一断面をとおして、その背景にあるこの国の近代史がともに語られている。「とは誰か」という問いかけは当然、その人となりだけではすまず、背景の文脈をも語ることになる。どちらが欠けても「誰」とはいえないわけで、というのも西田哲学を継承するなら、個人と世界歴史とは「逆対応」の、あるいは「即非」の関係にあることになるわけなのだから。こうした立場を言外にふくみながら、西田幾多郎とは誰であったか、できるだけやさしい言葉で語ってくれている。





日本近代思想批判―一国知の成立― (岩波現代文庫―学術)
販売元: 岩波書店

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本居宣長や荻生徂徠といった近世の思想史研究で知られる著者は、最近、『現代思想』などを拠点に、近代をテーマにした考察を次々に世に送り出している。それらの近代論の原点と位置づけられるのが、本書のもとになった『知のアルケオロジー』であった。本書は、その増補版である。

子安氏の近代論に関心があれば、この本は必読であろう。これ以降の個々の著作が扱っているテーマ(国家神道・ナショナリズム・「近代の超克」…)が、著者にとってはどのように位置づけられているのか。瑣末な揚げ足取りに落ち込んでしまわぬためにも、そうした位置づけについての見取り図を、読み手としては持っておきたいものである。


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