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和書 492132 (270)



神なき時代の民俗学
販売元: せりか書房

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民俗学再考のための基礎文献。すでに出版から6年ぐらいたったが(論文集なので、それぞれの文章の初出はもっと前)、まだまだ最先端の議論であり続けている。民俗学の終焉、といううわさ話を耳にし慌てふためく人々によって「現代民俗学」の必要性が声高に叫ばれる昨今、本書は、その「現代」化を目指すために学者(のタマゴ)たちはいったい何を考えておくべきなのか、色々と教えてくれるので有益である。
かつての村落社会では、ケなる日常から断絶したハレなる日の「祭」には、共同体の現在を祝福し未来を守護してくれる「神」の訪れがあった。だが現在のハレハレな都市社会では、人々がほとんど日常的に「祭」の時と同じような華々しい消費生活を送り、企業や自治体は非日常的な「イベント」を売り出そうと常日頃から躍起になっている。そこには超越的な「神」の来訪はなく、個々人が消費によるそれぞれの幸福を追求しているのみだ。そんな時代を、「民俗学」はどのように論ずるべきか。
いや、「民俗学」というが、そもそも「民俗」とは何か、これも問い直されなくてはならない。柳田国男が調査研究を進めた対象がそのまま「民俗」なのか、ちがうだろう。農山漁村で行われている古めかしい生活文化が「民俗」なのか、ちがうだろう。日本の「常民」が保持するもの、ある地域で三世代以上にわたって「伝承」されたもの、どれもちがう。では何か?それは民俗学者の頭の中にあるものだ、と著者は結論づける。民俗学者が民俗学の目的のために役立つ対象=資料として設定したもの、それが「民俗」だ。つまり「民俗」とは主観的なものであり、ゆえにそれぞれの民俗学者は自分にとっての「民俗」とは何か、を常に問い直さなければまともな学問は成り立たない。そして、そう主張する著者にとっての「民俗」とは、日本人の「神」の解明につながる事象のすべて、である。
かくして、現代社会を意識しながら日本人の「神」を明らかにしていくためにも、著者は、日本における死者の「たましい」の扱われ方に特に注目する。日本人は、ときに死者の祟りを恐れるから、ときに立派な死者を顕彰したいから、ときに不運な死に方をした死者を慰めたいからこそ、死者の霊魂を様々な方法で祀ってきた。あるいは死者のための神社たてられ、あるいは僧侶による供養や民間のシャーマンによる儀礼が行われ、あるいは、靖国のように政治色の顕著な死者祭祀が実施される。そうした、多様な主体による死者の「たましい」=記憶の操作の具体的な様相を解読していけば、民俗学は現代にも適応できるのではないか、というわけだ。
その他、「説話」や「魔除け」や「桜」をキーワードにした民俗学論考なども収録されており、単なる問題提議のみにとどまらない、非常に内容の充実した一冊となっている。






神なる王/巫女/神話―人類学から日本文化を考える
販売元: 岩田書院

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沖縄のユタについての資料を探していたのでこの本は本当に役に立ちました。
同じ沖縄の巫女であるノロとの比較、男女の性差についての見解は特に素晴らしかったです。
私は巫女文化について知りたかったのですが他の内容も非常に興味深く面白かったです。




神に追われて
販売元: 新潮社

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神・人間・動物―伝承を生きる世界 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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 本書は古代日本人と動物の関係に注目し、白鳥を始め、海蛇や鮫といった11の動物(他、ジュゴン、鹿、鵜、蛇、猪、狐、鮭、熊)をとりあげながら、古代人の生活や自然との関係を考えます。面白かったのは海蛇。島根県をはじめ山陰の海岸には、毎年11月になると海蛇が漂着し、それを神として祭るという。なんだかガガイモの蔓に乗ってやって来たスクナヒコナノ神を思わせる。また鮫も面白い。不思議なことに、南方の島々には海で遭難した人が鮫に助けられて陸に帰る話があるという。猪では『記紀』の記述と実際の猪狩などとを照合してみたり、狐では安倍清明の母をとりあげたりする。

 動物を通じて、古代人の心を考える1冊です。




神のかよい路―天竜水系の世界観
販売元: 淡交社

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神の国の祭り暦
販売元: 慶友社

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神の島 久高島―年中行事とイザイホー
販売元: 汐文社

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神の祭り 仏の祭り
販売元: 佼成出版社

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神の山へ―山岳宗教の源流をゆく
販売元: 山と溪谷社

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神、人を喰う―人身御供の民俗学
販売元: 新曜社

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私は不謹慎ながら、もう少しキワモノな内容を期待して
おりましたが、まともな学術書でした。

本書は各地方の神様(蛇だったりヒヒだったり)が人の
生贄を求めていたという伝承が多いのは何故か?
という切り口で主に現在の祭りとその昔の姿の伝承を比較
しております。

著者は、この手の研究だと「本当に人の生贄をささげていた
事などありえない」という説に持っていこうとするあまり、
研究者の主観が入りすぎるのは研究としてはマズイだろう、
と冒頭で断ってから、論じていきます。

しかし、実際に昔、祭りで何をしていたかは正直、分からない
というのが結論に思えました。
著者の説は、大きく2つで、

1、よく言う“人柱”と“生贄=人身御供”は別物(別の意義)
 建築上のマジナイと神様の食物として捧げているのは意味が違う。

2、人身御供は、動物御供(?)の後ろめたさを和らげるための作り話。
 祭りの起源の説話に、神への供え物が人身御供→動物(または穀物)
 に代わった話が多い。
 それは、現在、神への供え物として、動物を捧げている。
 その事は、倫理的には後ろめたくなってきた。(肉食が)
 なので、「今、動物を捧げているが、昔は人だった。それに比べれば、
 今は、ましになった、」という論法。

よって、食人(カニバリズム)があったか?というようなキワモノな話
には、結局ならない。残念‥


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