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和書 492148 (35)



アフリカ21世紀―内戦・越境・隔離の果てに (NHKスペシャルセレクション)
販売元: 日本放送出版協会

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 NHKが2002年初頭に放送した3回の番組の内容を文章化したもの。本書の概要は5~15ページにかなり的確にまとめられている。第一章では、植民地期に領土意識を移植され、冷戦期に米ソから大量の武器を入手し、軍事独裁から内戦・分裂への道を歩んだ北東アフリカのソマリアが舞台である。90年代初頭にPKOが高価な資金を費やし介入したものの、少数派だが軍事に長けたアイディード将軍により武装解除は失敗、米軍も手痛い打撃を受け撤退し、以後ソマリア内戦は国際社会から忘れ去られた。しかし9・11テロ以後、内戦の当事者たちはアイディード・ジュニアを含めて米国との関係の深さを強調し始め、自派の立場を有利にしようと画策する。続く第二章では、西アフリカにおけるイスラムの意味が論じられる。マリ共和国については、イスラムの形式を守りつつ現代的なシステムを取り入れて生活する若者たち、モスク中心の人間関係、ユネスコによる世界遺産指定に伴う文化変容等が語られる。セネガルについては、落花生生産と結合したムリッド教団を例に、イスラムが貧しい国においてセーフティ・ネットとしての役割を果たしている状況が明らかにされる。第三章では南部アフリカにおける人種対立の遺産が語られる。アパルトヘイトを克服し人種和解を国策の中心に据えた南アフリカ共和国では、いまだ深刻な失業を背景に、警官をも巻き込んだ銃犯罪(犯罪発生率世界一)やエイズ禍が黒人を中心に蔓延し、政府も有効な対策がとれないまま、重いアパルトヘイトの負の遺産に悩まされている。それのみならず、白人農場への襲撃が南アフリカでもジンバブエでも多発しており(とりわけ後者では国家がそれを支援している)、人種間対立の再燃、白人農園の要塞化・売却が見られる。ダーバン会議ではこうしたアフリカの状況を背景に、西欧植民地主義の責任を問う声があがったものの、欧米は自身の責任を否定し、アフリカ側にその責任を帰した。




極北流民 国家に翻弄される人々;ゴルバチョフ改革の行方 西側各国はいかに協力するか (NHK大型ドキュメンタリー北極圏)
販売元: 日本放送出版協会

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NHKスペシャル “壁”崩壊後の世界―大転換期、90年代のシナリオ (NHKスペシャル)
販売元: 日本放送出版協会

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NHKスペシャル これがソ連の対日外交だ―秘録・北方領土交渉 (NHKスペシャル)
販売元: 日本放送出版協会

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NHKスペシャル 十月の悪夢―1962年キューバ危機・戦慄の記録 (NHKスペシャル)
販売元: 日本放送出版協会

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NHKスペシャル 周恩来の決断―日中国交正常化はこうして実現した
販売元: 日本放送出版協会

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NHKスペシャル 日米の衝突―ドキュメント構造協議 (NHKスペシャル)
販売元: 日本放送出版協会

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NHKスペシャル 東京裁判への道 (NHKスペシャル)
販売元: 日本放送出版協会

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NHKスペシャルセレクション 憎しみの連鎖(スパイラル))―アルカイダ工作員の実像
販売元: 日本放送出版協会

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アルカイダとは何なのか。なぜアルカイダの面々はテロ行動に走ったのか。
アルカイダの活動を主体とする記事や書籍は多く見られるが、この本はもう少し違った側面からアルカイダを捉えようとしてている。
アルカイダに参加した人々からアルカイダとはどのような存在であったかを考えようとしているのである。

アルカイダの中心人物としてビンラディンではなくザワヒリを取り上げたところが慧眼である。アフガンのムジャヒディンが世界的テロ集団へと変わるにはこのザワヒリが必要不可欠な要素であったのである。
大富豪の息子で、サウジ王室ともコネがあり、アフガンの英雄であったビンラディンには資金や人脈はあっても聖戦を呼びかけるための理論や宗教的なバックボーンが足りない。
かたやエジプトエリート改装の出身であり、ムスリム同胞団の流れをくむ理論家ザワヒリには組織を維持し活動を続けるための資金が欠けていた。大義を共有するわけではなかった両者が必要のために野合したのがアルカイダだったといえるだろう。


また、サイドストリートしてとりあげられたアハマド・ナッガールという一テロリストの軌跡も興味深い。
必ずしも自ら望んで世界を股にかけるテロリストになろうとしたわけではない男。状況に迫られて次第次第にテロ活動に手を染めた男。間抜けともいえる側面を持つこの男を供述調書から時代に翻弄される1人の男を鮮やかに描写している。ハンブルクグループの面々などアルカイダ構成員の姿からアルカイダの活動の生きた側面が伺うことができる。

近年はアメリカの大規模な攻撃もあってほとんど活動の消息を聞かないが、現代の対テロ戦争の時代の幕を開いた一方の役者たちである。なぜ彼らがあのようなテロ活動に走ったのか。単にアメリカの横暴を言いつのるだけでなく、アルカイダを知ることも時代の潮流を読むためには必要であろう。




アジア太平洋地域の将来と新たな日ソ関係 (NIRA研究叢書)
販売元: 総合研究開発機構

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