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和書 492148 (135)



アフガニスタン悲しみの肖像画(ポートレート)―米国の爆撃による、罪のない民間人犠牲者たち
販売元: 明石書店

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 2001年9月11日に米国で起こった「テロ」を理由に、国際法も人道も無視しておこなわれた空爆。この侵略戦争こそは、「対テロ」を旗印に掲げた米国による世界制覇の第一歩であった。この後、同国は国連を無視し、世界世論を軽視し、自由と正義、民主主義を語りながらこれらを破壊し、愛される国から恐れられる国へと変貌し、良識ある人々の軽蔑と怒りを買い、それでも開き直ってさらに孤立化し、現代のソドム、ゴモラと化した。
 そんな、わずか半年にもみたない非人道的な攻撃によるアフガニスタンの惨禍をまとめたのが本書である。現地で人道支援の最先端に立っているともいえるグローバル・エクスチェンジの報告だけあり、要点が押さえられているほか、信頼に基づくデータが提供されている。いや、アフガニスタン現地に何度も足を運び、民間人の被害調査を実践してきた者として、報告された被害状況については控えめ過ぎると感ずるのだが、米国のNGOにしては「よくやった」と言うべきであろう。
 今や話題はイラクへと移行してしまったが、決してアフガニスタンに平和が訪れたわけではない。米軍は今なお「掃討戦」と称して戦闘を継続しているし、民間人の被害がなくなったわけでもない。大統領選はおこなわれたが、要はハミド・カルザイ暫定政権のお膝元、米軍の制圧下にある首都カブールとその周辺で名ばかりの選挙が行われ、形ばかりの傀儡政権が成立した(ことになっている)。それを、まじめに信じている人たちの、なんと多いことか。
 現政権に対する風当たりは強い。傀儡性もさることながら、ムジャヒディン連立政権、すなわちタリバンに蹴散らされた北部同盟の残党が政権中枢に居座っている。その多くは原理主義者であるから、内実はタリバン時代と変わることがない。そのことに対して強く抗議する者は多くない。女性は今なお人権侵害の標的であるが、原理主義者たちに支援されたエセ女性団体がまつりあげられ、あたかも「解放」されたかのように伝えられている。それを、まじめに信じている人たちの、なんと多いことか。
 そのような絶望的な中、RAWAだけが孤軍奮闘し、それゆえ非合法的な存在と見なされている。なお、本書の参考文献リストにおいて、「RAWAは王政復古=立憲君主制を目指している」とあるが、大いなる誤解である。RAWAは四半世紀にわたって人権(特に女性)と民主主義の確立、政教分離、平和を求めてきた。グローバル・エクスチェンジの活動も、RAWAの援助なくしては不可能であったと言えよう。
 本書とあわせ、『アフガニスタン女性の闘い―自由と平和を求めて』及び『RAWA 声なき者の声―アフガニスタン女性革命協会』、『写真集 アフガニスタンの戦争犯罪』をお読みいただきたい。




アフガニスタンから世界を見る
販売元: 晶文社

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身体を張った取材で臨場感がある。いくつか著者が過去に書いた記事も引用してあるが、著者の先見性が表れている。この本の分析も確かであるように思える。タリバンが短期間でアフガニスタンの9割をほとんど無血で攻略したのはまるで魔法のようである。黒と白の入れ替わるオセロゲームといえるか。多国籍軍が各都市に入場したときもほとんど抵抗はなかった。顔の見えない指導者オマル氏。タリバンまで顔が見えないような印象をもった。ヒラの戦士は金で寝返る。軍閥トップは云わずもがな。サウジアラビアからもパキスタンからも資金が届く。タリバン崩壊後、各地の軍閥はタリバン残党を自軍に組み入れている。

 それにしても,パキスタンとのつながりがこんなに深いとは知らなかった。ダラの街は家内工業的な死の商人達がのきを連ねている。かれらはこれで食べているのだ。本物の銃があればすぐに模造品を作れるとの事。反タリバン連合に供与したアメリカ、ロシアからの最新式の武器が流れ込んでいる。それにはISIも絡んでいる。その他もろもろの政策により、パキスタンも同罪、ならずもの国家ではないか。もちろん、ならずもの国家ナンバーワンはアメリカであるが。パキスタンのムシャラフ大統領に少しでも同情した私はバカだった。

 パンジシール渓谷、アフガン北部、西部、東部、それぞれに利権、地下資源が絡んでいる。暫定政権に入閣の誘いがあっても地元を固め、利権を守る事を第一にしている。中央集権は難しいだろう。分割も資源、利権で難しいだろう。内戦は終わる事がないように思える。「世界はアフガニスタンの人々を見捨てた。人間よりも石の像のほうが大切なのだ。」当たり前だろう、あんた達は破壊を繰り返しているが、私達は汗水たらして生産労働しているのだ、過労死だってあるのだ、企業戦士だなんて呼ばれているのだ、甘えないでくれ、と言いたくなった。著者の趣旨には反するかもしれないが。




アフガニスタン国際戦犯民衆法廷ICTA公聴会記録 (第10集)
販売元: 耕文社(印刷)

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アフガニスタン国際戦犯民衆法廷ICTA公聴会記録 (第7集)
販売元: 耕文社(印刷)

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アフガニスタン国際戦犯民衆法廷ICTA公聴会記録〈第1集〉
販売元: アフガニスタン国際戦犯民衆法廷実行委員会

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アフガニスタン国際戦犯民衆法廷ICTA公聴会記録〈第2集〉
販売元: アフガニスタン国際戦犯民衆法廷実行委員会

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アフガニスタン国際戦犯民衆法廷ICTA公聴会記録〈第3集〉
販売元: アフガニスタン国際戦犯民衆法廷実行委員会

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アフガニスタン国際戦犯民衆法廷ICTA公聴会記録〈第4集〉
販売元: アフガニスタン国際戦犯民衆法廷実行委員会

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アフガニスタン国際戦犯民衆法廷ICTA公聴会記録〈第5集〉
販売元: アフガニスタン国際戦犯民衆法廷実行委員会

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アフガニスタン国際戦犯民衆法廷ICTA公聴会記録〈第6集〉
販売元: アフガニスタン国際戦犯民衆法廷実行委員会

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