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和書 492182 (297)



鮭はダムに殺された―二風谷ダムとユーラップ川からの警鐘
販売元: 岩波書店

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北海道各地の川を長い年月に渡って実際に歩き回り、見つめてきたフリーランスカメラマンが書いた本とあって関心をもって読み込んだ。

乱立するダムが川魚の産卵環境や生育環境に大きな、場合によっては壊滅的な影響を与えてきたのは間違いないだろう。だから、「鮭はダムに殺された」というタイトルの主旨は大きく外れていないと思う。日本の河川では、上流から下流のいたるところに治山ダム、砂防ダム、治水ダムなど数多くのダムが作られ、護岸コンクリート工、床固工といった河道をコンクリートの三面張りで固める工事やショートカットと呼ばれる河川工事が頻繁に繰り返されてきた。それらによって、気の遠くなるような年月をかけて自然に形成されてきた「川の輪廻」が短期間に大きく変動させられてしまったというのが著者の長年の観察を経た主張である。そして、そのような川への幾度にも渡る人工的介入が「掃流」と呼ばれる川底の土砂を運ぶ流れの動態にも大きな影響を及ぼして河床の低下や河岸の洗掘を引き起こし、山脚崩壊や河岸崩壊と呼ばれる自然崩壊につながったと著者は警告を発する。鋭い観察眼によって撮影された荒れた河川の写真例示や図解を添えた河岸崩壊の解説にはそれなりの論理と説得力を感じた。
残念ながら本書の難を上げるとすれば・・・
著者は、「(水質データなどの)数字を手品のように器用に扱う研究者や専門家の権威に惑わされることなく、人間の当たり前の視点当たり前の感覚で川に接して川をじっくり見て、自分で判断してほしいと思うのだ。」と官側の机上の論理を揶揄しながら実体験そのものの大切さを説く。しかしそうではあっても、やはり主張の根拠となるデータは必要だと思う。河川の研究者や専門家でもない著者に学術的に蓄積されたデータを求めるのは酷な話かも知れないが、書かれた内容の客観性や普遍性を担保するためには、それは避けて通れない道ではないだろうか。まして著者は一介のフリーランスカメラマンから既にいくつかの環境NPOの理事や代表を務める立場にあるのだから。




サケはシロザケ ヤマメはサクラ (峠を越えたヤマメはイワナになった)
販売元: のんぶる舎

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サツキマスが還る日―徹底検証 長良川河口堰の30年
販売元: 山と溪谷社

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里海論
販売元: 恒星社厚生閣

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里川の可能性―利水・治水・守水を共有する
販売元: 新曜社

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 地域社会との関わりの中で形成されてきた淡水空間を「里川」と捉えて、その再生と利用の可能性を探ろうとする試みを集めた本。とはいえ内容は玉石混淆である。前半に並んだ実証的な論文3本は大変に興味深く有益であるが、後半の、平田オリザ、吉見俊也、陣内秀信らの対談は正直「いつもの話の焼き直しの雑談」で新鮮味が無かった。




里地からの変革―地球環境時代のふるさとづくり
販売元: 時事通信社

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里山再興と環境NPO―トンボ公園づくりの現場から
販売元: 信山社サイテック

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里山再生 (新書y)
販売元: 洋泉社

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現在の里山の危機的状況を多角的に論じている。
「里山」の定義の難しさを指摘していて、林業を行なわない様な雑木林の山等を里山と考えて良いようだ。
おそらく里山再生のための解決策は「手入れ」だと言う事だろう。これは養老孟司先生の考えと全く同じであり、ただ自然を守る(放っておく)のではなく人間が積極的に利用することにより生物の多様性を維持した自然と共存するというスタンスだ。
ただ、素人には?と思う記述がある。
無農薬野菜には、そんな天然の毒性物質が沢山分泌している可能性がある。セイヨウミツバチは野生化する心配はない(交雑の可能性は?)。等々。また断定調な文章と推定調な文章があり、出来れば論文等を引用してその根拠を示していただくと理解が進むと思う。ゴルフ場における自然の変遷を述べるのには研究データは引用しているのだから。
また明らかにおかしな記述としては、「花粉を吸い込むと、血清中の免疫グロブリンEが抗体を作り。。。。。」とあるが。血清とは血液を遠心分離して得られる上清部分であり、免疫グロブリンE自体が抗体の一種である。




里山と人の履歴
販売元: 新思索社

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里山の環境学
販売元: 東京大学出版会

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様々な問題が渦巻く里山を題材に,「里山とは何か」「何が問題か」「どうしたらよいのか」という計画的視点でまとめられた一冊。様々な研究者の見聞がひとつのストーリーの中にうまく乗せられており,里山研究の入門書として最適だと思います。研究成果ベースとはいえ,文章も明快で分かりよいため,一般書としても読むことのできるバランスの良さも評価できます。


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