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和書 492192 (368)



パラダイム再考 (Minerva21世紀ライブラリー)
販売元: ミネルヴァ書房

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 中山茂先生の編集した、パラダイム論という新概念の登場と変化に関しての、ご本人を含む15名の研究者による14小論集。

 本書の1984年初版から、大分年数も経った。混乱のその後、に印象に残った二点をあげる。ひとつは、村上陽一郎先生の第3章。哲学の世界からの「パラダイム」批判としてストープス=ロウを紹介。概念枠組み、概念装置、基礎理論などの既成の概念とどれだけ違うのか、というロウの提起。ロウは、規範的規約と認識論的理論を区別して択一的にクーン批判をしているが、規範的規約は社会的性格を持つとはいえ認識的性格を持たないわけではない。哲学の領域にパラダイム論などなかった。『科学革命の構造』に科学者としての自己言及はなく、人間自身に及んでいない、そのための構図もなかったから、という点(pp.53-61)。

 もうひとつは、米本昌平氏の第10章。マーガレット・マスターマンの整理した、パラダイムの三つの観点である、形而上学的、社会的、手順的(構成的)パラダイムのうち、特に形而上学的パラダイムの二つの性格について論ずる。それを、ポジティブ・パラダイムとネガティブ・パラダイムと呼ぶ。革命的新理論は、旧いパラダイムの読み替えを起こし、どちらに進んではいけないか、何をしてはいけないかということもはっきりとさせる。これがネガティブ・パラダイムである。しばしば“反”という接頭語を付けることで、新しいパラダイムの性格は、明確になる(pp.224-232)。

 パラダイムも自然淘汰も、誤用、俗用と軽蔑する根拠は見出せるだろう。しかし、そのような言葉が生き残っているということはなぜなのか。本書が、既成慣行を否定するだけではないオルターナティビズムということを考える糸口を提示したのでは、と中山先生の声に耳を傾ける次第である。

索引なし。参考文献、章による。目次、章。ひもなし。全329頁。高価な本。





パラダイムの迷宮―AI・生命の起源・ET・言語…未解決の謎をめぐる科学の法廷
販売元: 白揚社

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パラダイムの迷宮―科学の鏡に映る実像と虚像
販売元: 白揚社

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パラダイム・ブック
販売元: 日本実業出版社

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1986年に出版された同本の改訂版。

とは言え、内容的にはそれほど大きく変化したわけではないと
思いました。改訂稿がいくつか「追加」されているという感じで。
(とはいえ、今購入するならこちらの方でしょうね)

次回作では、ここ数十年の流れに絞って解説してほしいかな。




パラダイム・ブック―新しい世界観 新時代のコンセプトを求めて
販売元: 日本実業出版社

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今の若者も、当時科学者であった方も、東洋神秘思想の分野以外全ての学問領域で、1970年代末から、米国西海岸を中心にわき起こったニューエイジ・ムーブメント、ニューサイエンス(この呼び方は、日本でのみ通用する)の潮流を知らないだろう。特に、日本の科学者はこの考えを(とくに物理学者が)無視した。当時、レビューアーは専門以外にG.F.Chewの「Topological Bootstrap Theory」も研究していたので、F.Capraの「The Tao of Physics」(タオ自然学)、「The Turning Point」(ターニング・ポイント)は原著で読んでいた。そのことを知った或る出版社から解説原稿を依頼された(それはこの本の参考文献の雑誌に載っている)、またそれを読んだ或る有名女性カルチャー・スクールから講演を依頼され、500人の前でしゃべった。そして、得体のしれない思想団体からも、大学の哲学関係者からの誘いもあった。しかし、レビューアーはこのパラダイム・シフトは人間には、必要で日常生活で何気なく皆行っているが、数学的に表現することは不可能だとすぐに感じた。すなわち、還元主義をも包括的に含む拡張された科学は不可能に近いと思った。この運動の潮流は、すぐに消滅すると思った。事実、既存の科学、数学を知らない哲学関係者だけが無駄な思弁を今でも続けているが、消えていった。
 さて、21世紀を迎える前から、地球全体に及ぶ様々な、すぐに解決不可能な悪い状況(人間の精神、身体をも含め)がやっと一般人にも知られるようになった。このことは、30年以前から専門家には既知のことであったが・・・。多くの人は科学の力で何とか出来、せめて、省エネな生活をすればなんとかと考えているようだが、もう遅すぎたんだと思う。だが、既存の方法で対処するしかないし、すべきだ。
 この本は、ニューサイエンスの特徴である還元論ではない包括論的な立場から物質、生命、意識という存在領域全体を、それぞれの領域におけるパラダイム・シフトを概観できるようにまとめている。若き人は是非お読みになることをお薦めする。特に生命科学を目指す人、既に学生の人は、今の方法論では生命は理解できないことを知るだろう。また、物理ファンならば凄く知りたい「ベルの定理」の意味すること・・・宇宙は不可分で非局所的に結ばれている。等々。そして、2008年現在の現代物理学では宇宙に存在する存在物の僅か4%しか分かっていないことも知っておくのもよいことです。未知の何かが我々の周りにも存在するのです。
 この本は、1.物質編、2.生命編、3.意識編 からなる、文系理系を問わず、あなたの生れし頃に起こったムーブメント知って置くのもよい。さらに述べたきことは多々あるが、それはレビューの範疇から外れる。最後に、この本は良く纏められている。入手も割と容易です。Dr.ω




パラドックス!
販売元: 日本評論社

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もうちょっと日常的な文章でパラドックスを面白おかしく書いてくれればと思いました。やはり作者陣が作家ではなく学者だからでしょうか?
笑えるところがもっともっと欲しいです。




パリ随想―ら・みぜーる・ど・りゅっくす
販売元: みすず書房

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 20年前、この随想記を読み終わりとても感動していたらしく、普段はそのようなことを絶対しないのに、トビラのページに次のように朱書きしている。「現代人の失っているもの それは しずかで 激しい拒絶である。(悪霊島より)」。

 若き日本の女性科学者が、第二次世界大戦をはさむ複雑な時代にフランスで異邦人としての生活を送る。その中で一つ一つの日常の出来事を明晰な思考で捉え、トーンを抑えた文章でその時代の二つの国のものの考え方の違いを私たちに暗示(ではなく明示)している。

 幅広くテーマを求め、読者を飽きさせない。私はその後出た2冊の続編と共に何度か読みかえしているが、どれも一級の比較文化論として楽しめる。それにしても冒頭に記した言葉は今思うと、はたして何だったんだろう。湯浅年子の生き方についても思いあたるし、日本の今(20年前)に対してこの本を読んだために沸き起こった感慨なのか、ヨーロッパの個人主義についての憧れなのか、古い日本へのノスタルジーなのか、僕もすでに失っているのかもしれない。




ボルツマン先生、黄金郷を旅す (パリティブックス)
販売元: 丸善

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 ボルツマンについて触れているのは、最初の一章のみ。全体は科学者の意識的・無意識に犯す誤りについて。また、科学者・科学というものが一般の人々にどう認識されているかについて。

 科学の誤りについては無数の本が書かれ注意が喚起されているが、多くは科学史や人文系からの科学研究によるものであり、そうした研究が理系の研究者に受容されることはまずない。科学者自身が自己反省を行うことはきわめて稀なことなのである。

 「狂った科学者のイメージ」の章は、映画やコミックにおけるマッド・サイエンティストを分析したもので、とても面白かった。大衆の「誤った」イメージを修正するには科学者自身の自意識的な努力が必要と思われる。
 こうした内容を物理科学の専門家が執筆・編集して!いる点はおおいに評価できる。




ロボット・アヴァンギャルド―20世紀芸術と機械 (パルコ・ピクチャーバックス)
販売元: Parco出版

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パワーレーザーの技術
販売元: オーム社

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