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和書 492204 (231)



柿本人麻呂 (河出文庫)
販売元: 河出書房新社

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 一首一首の歌の註釈より、もっと大切なことに著者は気づく。「人麻呂における詩の誕生」と題する論考において、「詩人としての彼の偉大さは、長歌ではなく、短歌的抒情を完成したことにある。短歌において、彼は詩の自覚に到達したのであり、ここに意識的詩人が誕生したのである」と独自のシャープな新見解を披瀝した。後代の芭蕉に通じる「詩の自覚の歴史」をたどることが著者のライフワークであり、キーワードでもあった(雅)




柿本人麻呂 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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 まず聖徳太子の万葉歌を引き、人麻呂長歌の後半部及び反歌二首との類似性、共通性を指摘する。古代においては常に思わぬかたちで頻繁に遭遇する行路死人に対し、その苦境の対極にある「家」、「枕」、「妻」=「妹」という安穏を表す言葉で執拗なまでに鎮魂し慰撫していたのだ、と。それらは生きている限りはどのようにしてもあり得ようものだが、旅人が旅人として最期を迎える瞬間にはそのとぼしい可能性さえ永久に失われて最も渇望されるであろうものである。
 讃岐の国褒め、万葉集をひたすら読み込んだ博さんにはそれも自然かも知れないが、そのまま読んでみると如何にも不自然な褒めちぎりから「名くはし 狭岑の島」という一笑を誘ってしまうようなぎくしゃくした詩句で一挙に転回したこの歌は、人の死というちっぽけなごく当たり前の自然と海上の荒波という巨大な自然双方にそれぞれ哀悼と畏敬を示しつつ、荒ぶる自然が荒ぶる心と一体となって呼応仕合い、自然とも言えるが簡単に自然とは言えない人の死を哀悼しようとする強い意志として結実していくかのようである。宮廷歌人として権力の栄華に歌の呪力を与えることを厭わなかった一詩人が、追われたか追われなかったかは兎も角、人の死への哀悼の意志だけは決して失わないまま狭岑の波濤に立ち尽くしていたようである。
 中西さんの本をもっと学術文庫に入れて再版して欲しい。




柿本人麻呂―人と作品 (人と作品)
販売元: 桜楓社

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柿本人麻呂―日並皇子挽歌覚え書
販売元: リーベル出版

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柿本人麻呂いろは歌の謎 (知的生きかた文庫)
販売元: 三笠書房

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柿本人麻呂研究―古代和歌文学の成立
販売元: 塙書房

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柿本人麻呂と「壬申の乱」の影―万葉の歌聖は百済人だった 栄光と哀しみの歌に秘められた亡命歌人の叫び (記紀・万葉を古代朝鮮語で読むための必読シリーズ)
販売元: HBJ出版局

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柿本人麿の暗号歌
販売元: 現代日本社

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柿本人麿の謎―いろは歌第三の暗号
販売元: 現代日本社

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柿本人麻呂研究〈歌集編 上〉 (1973年)
販売元: 桜楓社

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