他のいくつかのコンピュータ関連資格の本との違いは、一つ一つの資格に対する概要や試験情報などのデータがかなり詳細に書かれている点にあると思います.それぞれの情報はインターネットなどを利用すれば簡単に調べられる類のものではあると思いますが、それでもそれらの情報を調べて、まとめるようなことが苦手であるとか面倒だという方々にはこの本は利用価値が高いと思います.
逆にあまり良くないと思われる点は本に書かれている資格の数が(もちろんメジャーなものは書いてあると思いますが)他の本(私が持っている本)と比べて少ないこと、さらにどのような資格が現在人気があって利用価値が高いというような各資格に関する分析が行われていないという点です.取得上の難易度の目安は書かれていますが、どの資格の人気が高いのかはこの本だけではわかりにくいように思います.
しかしデータが詳しく書かれているので、私のような面倒くさがりの方には重宝する本であると思われます.私も書店でいくつかの本をチェックして、この本と他の本を購入してそれぞれの欠点を埋めるような使い方をしています.お薦めします.
本家トリビアは、本当にどうでもいい事を大仰に扱うユーモアがあります。
でも、この本にはユーモアを感じられません。
それに、この本に書かれていることは、別に「ムダ」でもない、普通の雑学の寄せ集めです。
また、対談形式で進行していくというのもよくあるパターンで古臭い。
説明的で、しかもどことなく説法臭いのも気に入りません。
例えば、「C言語の前にB言語があった」というものは、マニアやプロには常識、初心者には「C言語ってなーに?」というもので、これで「へぇ~」と感心する事はないでしょう。
また、事実誤認もたくさんあります。
例えば、
・「シャープのMZシリーズはコンピュータ事業部が作った」というくだりは間違い。(部品事業部が作った)
・Javaの「中間言語(アプレット)」という表記は誤解を招く。(中間言語=アプレットではない)
・「互換CPUは自作PC向けがほとんど」としている。(最近はメーカー製品のシェアも上がっている)
その他たくさんあります。
読んでいても全然笑えないし、もっとした代物は作れなかったのかと思います。
最後に、私の知っているトリビアを紹介して締めたいと思います。
・「Intel Inside」というキャッチコピーは、インテル日本法人が考案した「Intel In It!」に由来している
・フロッピーディスクの発明者はドクター中松ではない
・「MSXでメガドライブする」ソフトが作られていた