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和書 492412 (253)



みずから我が涙をぬぐいたまう日 (講談社文芸文庫)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)


「内」と「外」の両視点から天皇制をテイマに扱ったふたつの中篇は、
大江氏のウィットに満ちた筆致とは裏腹に大きな閉塞感を伴っており、
頁数は「中篇」ではあってもその濃さは何倍にも増幅して読者へと向かってくる。

文末の解説にあるように、同氏は「ぼくらにまず必要なことは、それは神でもいい、なんとか
ポジティヴな世界の全体像を自分で担うための手がかりをつかむべく努力をすること」と語ったというが、
同書は残念ながら読者をある答えへと導くことはせず、提示されるのは手がかりの一端のみである。

作品内「月の男」にはおしつけがましい啓蒙癖のアメリカ人が登場するが、
大江氏の意図はその対極に位置するものとして上記発言に表れているのではないだろうか。
換言すれば「答えの提示」は彼の仕事ではないのである。

現人神の否定としての「あの人の死」から半世紀以上が経過した今、
しかし我々は主体的責任を経ての「救済の構図」を見つけられたのだろうか?

作品中における「セロファン水中眼鏡の錯乱者」も「NASAからの落伍者」も
ある意味では「どこかで見たはずの我々の姿」には違いなく、
いかなる救済者も超越者も現れない本作品から
読者がどんな「手がかり」をつかんで前に進んでいけるのか、
そこが大江氏自身にとってもひとつの関心であり望みでもあるのではないだろうか。





みずから我が涙をぬぐいたまう日
販売元: 講談社

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みそっかす (岩波文庫 緑 104-1)
販売元: 岩波書店

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不和な両親の元で育った幸田文さん。
父・露伴はもちろんのこと、継母も決して悪い人ではない。キリスト教徒である継母は、姉弟に賛美歌を教え、聖書の物語を教え、オバ公さんに気に入りのリボンを取り上げられた文さんに向かって「受くるよりも与うるは幸いなり」と教えてくれた。
それなのに争いの種は無尽蔵にあったという。
その中で気をもみ、誤解され、両親に愛されていないと傷つきながら育った。
偉大な作家には、すべからくこのような辛い体験があるものなのか。




みだれ撃ち涜書ノート (集英社文庫 79-D)
販売元: 集英社

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当たり前の話なのですが、雑誌に連載された「今月の一冊」型
本の評論である以上
賞味期限が切れてるところが多々ありでございます。

でも、作り手側がここまで同業者にあからさまに
感想を書いてるのは、珍しいと思うので、筒井ファンならずとも
読むべしだと思います。




みだれ髪 (新潮カセットブック Y- 3-1)
販売元: 新潮社

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みだれ髪 (新潮文庫)
販売元: 新潮社

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なんと贅沢な文庫本だろう。

一ページあたり四首の配列と、ほどよい活字の大きさが、文庫本とは思えぬほど絶妙な結構をもたらしている。

藤島武二の挿絵も素晴らしい。六章からなる歌集に続き「訳と鑑賞」、「評伝」、そして田辺聖子の解説「年々の愛読書」まで載っている。

○春みじかし何に不滅の命ぞと
   ちからある乳を手にさぐらせぬ

これが明治34年の歌である。

○金色のちひさき鳥のかたちして
   銀杏ちるなり夕日の岡に

子供のころから大好きだった一首。




みだれ髪―チョコレート語訳 (河出文庫)
販売元: 河出書房新社

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やわ肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君

あまりにも有名な与謝野晶子の歌を、俵万智が訳すとこうなります。
 <燃える肌を抱くこともなく人生を語り続けて寂しくないの>

ほかに、個人的な好みで抜粋すると、こんな歌はいかがでしょう

 みだれ髪を京の島田にかへし朝ふしてゐませの君ゆりおこす

 <朝シャンにブローした髪を見せたくて寝ぼけまなこの君ゆりおこす>
 
 ふしませとその間さがりし春の宵衣桁にかけし御袖かつぎぬ
 <おやすみを言って別れた春の宵あなたのシャツに顔を埋める>

古文だと分かりにくい歌も、現代語に訳すと、なんだ、今も昔も恋する心は同じだと思え、与謝野晶子をとても身近に感じます。

最後にもうひとつ
 
 消えむものか歌よむ人の夢とそはそは夢ならむさて消えむものか
 <この恋が消えてたまるか歌よみの一時の夢となってたまるか>

晶子の気迫と情熱を感じ、とても好きです。ただし、原文のままだと主語が何なのか分からず、歌の意味がよくわかりません。

 みだれ髪が発売されたのはほぼ百年前。百年たつと日本語はこんなにも変わってしまうのです。与謝野晶子の歌に手を加えるなどもってのほか!という批判を覚悟の上で、あえて俵万智流現代語(チョコレート語)に訳すという勇気ある挑戦に、脱帽です。




みだれ髪―歌集 (短歌新聞社文庫)
販売元: 短歌新聞社

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みだれ髪―附=みだれ髪拾遺 (角川文庫クラシックス)
販売元: 角川書店

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みちのく殺意の旅 (光文社文庫)
販売元: 光文社

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これは文春文庫から、昔出てたやつに焼き増しですね。解説を書いてるばあさんがちょっと触れてるけど、氏の受賞作のターミナル殺人事件にけっこう似てるとこがある。「終着駅殺人事件」コンパクト版とでもいおうか。終着駅は、高校時代の同窓生たちが、青森への帰郷中に1人ずつ殺されていった。こっちは大学のサークル仲間が1人ずつ・・って感じで。で、動機が見えないってのが、かなりイイですね。異常心理が効果的になってます。

どうしても、西村のトラミスは「捜査ミステリー」とでもいいましょうか、トツガワが事件を捜査する過程を楽しむミステリーですよね。だから、その聞き込みなどの過程で、新規の人物がどんどん浮かんできて、中盤か終盤あたりで、全く新しい犯人の名前が浮かんでくる。これが捜査ミステリーであり、これはこれで面白いけど。やっぱ本角ミステリーっっぽい、ハナから人物は固定化されてて、そん中に犯人がいるって設定がボカァ好きであります。本書はそういったの。けど、さすがにこの動機は推理は難しいですよねぇ・・・。かなりこわーい狂気心理が作用してます。前半部では、あまりトツガワが出てきませんよコレは


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