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和書 492412 (263)



ものは言いよう (講談社文庫)
販売元: 講談社

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もの思う葦 (新潮文庫)
販売元: 新潮社

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 「彼はいつも最も簡單な言葉で彼の教理を説いてゐた。同じことを繰返し繰返しして云つてゐた。これは自ら恃むことに厚く最も勇敢な人々のみの爲し得ることである」。
 これは梶井基次郎が北川冬彦という人を評した言葉です(「青空文庫」より引用させて頂きました)。太宰もまた、「最も簡單な言葉で彼の教理を」「繰り返し繰り返しして云つ」ています。それがこの作品集に収められたうちの一つ、「一つの約束」に出てくる難破した水夫の話です。みなさんは、この本を手にしてください。そして、「一つの約束」を読んでください。難破した水夫の話を読んでください。この話は、「雪の夜の話」と「惜別」とにも出てきます。これも合わせて読んでみましょう。
 「一つの約束」では、第一線で戦っている日本の兵士とその家族を励ますため、水夫の話が登場します。戦地で戦った日本兵の誰も見ていない「美しい」行為を太宰をはじめとした、日本の文学者が文学として復活させる。それを読者が読む。戦地で死んでいった兵士とその家族との再会が、文学を通して実現するのです。太宰のこの行為自体は美しいのですが、兵士を戦地に、死に追いやった戦争を太宰は「美しい」と考えていたでしょうか。私にはそうは思えません。戦時下の太宰文学は、表面的には時局を賛美しながら、実は時局を批判しています。堀部功夫氏の言う「騙し絵」的文学、藤原耕作氏の言う「太宰的イロニー」がそこにはあります。時局賛美は、発禁処分を免れるための、彼の一つの苦肉の策でした。「惜別」の「周さん」は言います。真の愛国者は、国の悪口を言う、と。とすれば、日本を賛美した「周さん」は日本を愛していなかった、と解釈できます。太宰はどうでしょうか。彼は日本を愛していた、と私は思います。だから戦時下の彼の文学は、日本を批判する文章が隠されていることを前提にして読むのが、彼に対する礼儀なのです。生意気なことを言いました。失礼します。
 




もの思う葦 (角川文庫クラシックス)
販売元: 角川書店

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学生時代に半同棲生活を送ることになった彼女が太宰治に傾倒していた。しきりに読め読めと催促してくるが、ぼくの中につきまとう太宰=ネガティブの図式に嫌気がさしていたので相手にしなかった。彼女に愛想を尽かされた、数年後のこと。角川文庫で太宰治の何冊かが装丁を一新して書店に並んでいるのを見たぼくは、装丁に惹かれるようにして太宰治の本を数冊購入した。「人間失格」「津軽」「女学生」そして、「もの思う葦」である。本書に関しては装丁のみならず題名にもその場で魅了された。きっと彼女のような人にとっては、太宰治の内面や苦悩、世界観などを知る術として格好のテクストであるだろう。だがぼくのような生半可者にとっては少々てこずる本であった。




もの言えぬ証人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-20))
販売元: 早川書房

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ポアロのもとに金持ちの老婦人から手紙が届く。内容は要領を得ないが、日付が2か月前のものである事が、ポアロの興味をそそる。果たして、ポアロが訪ねると、老婦人はすでに死んでいた。もちろんポアロは捜査を始めるが…。

老婦人が手紙を書くきっかけになった”犬のボール事件”が大変おもしろく、個人的にはとても気に入っている。ネタばらしになるので、これ以上書けないのが残念。
そして、クリスティーはミス・ディレクションが巧みで、ものの見事にだまされるのはしょっちゅうだが、本書は本当に「やられた!」と思った。脱帽である。




もの言えぬ証人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
販売元: 早川書房

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“物言えぬ証人”すなわち犬のことですが、表題にするには出番が少なすぎじゃないでしょうか。

犬好きとしては、三毛猫ホームズ以上の活躍を期待したのですが。




もんもんシティー (文春文庫)
販売元: 文藝春秋

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単行本刊行87年、文庫本第1刷91年。あとがきに「私のエッセイ集は、これで三冊め」とある。第一部「あのころの風俗」で風俗業界ルポを。第二部「呼びとめる人たち」で街中で出会うキャッチセールス、募金、勧誘などの体験談を。第三部「ふつうとヘンのはざまに」は三つのエピソードを開陳。取材形式なので雑誌の連載記事という印象を持ったが「かきおろし」という。一カ所「週刊春秋」からの記事もある。内容や情報云々というよりも著者がどう見たかというのが読みどころ。吉原の呼び込みの人を「築地の魚市場の人たちに、ふんいきが似ている」やソープのすけべいすを「有楽町の西武と阪急のくっついたビル」に例えたり、独特の切り口が見える。著者による挿し絵もつく、解説は吉田戦車。




も一度好きって言わせたい! (角川ルビー文庫)
販売元: 角川書店

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やあ おげんきですか (集英社文庫)
販売元: 集英社

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やがて哀しき外国語 (講談社文庫)
販売元: 講談社

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174頁に「外国人に外国語で自分の気持ちを正確に伝えるコツ」3ヶ条がのっています。
この手の箇条書きが何箇所かにあり、とても実用的。でも作家としてのmurakamiさんは筆者にとって
とてもリモートな存在であります。

小説作品は内容とは別に残念ながらその文体にひかれず、長編を読み通した事が
ないのですが、一方、このエッセーは読みやすく、具体的で、アタマに良く響いてくる。そして、
文庫にもなっている。大好きな本であります。表紙の色鉛筆画もなかなか渋くて本書のタイトルによくマッチしています。

ところで、内容の一部についてです:

バッグなどのブランドのコーチ(Coach)の手帳は彼はまだ使っているのだろうか、リフィルだけで
12ドルが高い、ちょっと儲け過ぎではないかとのコメントが237頁にありました。
murakamiさんはブランド品が結構お好きなのではないかと推察します。今年のプラハでの
カフカ賞受賞の時のブルーのドレスシャツ、あれはやはり国産品ではないだろうなと思いながら写真を眺めました。とても凛々しく精悍な表情をしていて、その時のスピーチというのをききたかったです。

次にエッセーを書くとしたら、車を含めて買物道楽のご本にされたら目先が変わって良いかもしれません。『僕の散財日記』murakami版を心待ちにしています。




やきもの師 (上) (大活字本シリーズ)
販売元: 埼玉福祉会

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