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和書 499786 (175)



もっと知ろう朝鮮 (岩波ジュニア新書)
販売元: 岩波書店

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司馬遼太郎が、昭和初期の軍国主義時代を指して「魔法の森の時代」と呼んでいるように、我々日本人は、日露戦争期までの日本を「正常」視、さらには「美化」する一方、太平洋戦争の時代を「逸脱」として認識するきらいがある。

本書は、日本史と表裏一体をなした朝鮮近現代史を描くことで、そのような我々の歴史の把握の仕方が誤りであることを教えてくれる。本書に一貫して描き出されるものは、大国間の権力政治の前に翻弄されつつも抵抗する朝鮮民衆の姿である。

例えば日本は、甲午農民戦争への介入を契機に始まった日清戦争に勝利するや否や朝鮮政府軍と共同で農民反乱を武力で鎮圧していく。その過程で殺された農民の数は40万人にも達するという。

日清戦争は普通、文字通り日本と清国の大国間戦争として描かれる。しかしそのような見方では、日清戦争は、朝鮮半島を主戦場の一つとして戦われ、多くの朝鮮人に犠牲者が出たことが認識されない。著者は言う。「今日の日本では今なお、朝鮮が弱かったからと言う理由で、日本の朝鮮進出を「正当化」する主張がしばしばなされます。しかしこうした論理は、甲午農民戦争で発揮された朝鮮民衆のエネルギーと志をまったく無視するものでしかありません。」(P81)

その後の、日露戦争と、植民地化、二次大戦終結に伴う分断。「朝鮮民衆のエネルギーと志」は絶えず抑圧され続ける。今日、日本が隣国である朝鮮半島の「国々」とともに歩むことを考えるのであれば、まずは常に大国間政治に翻弄されてきた朝鮮の悲劇、悲哀への理解がなされる必要があろう。また、近代日本の戦争を「大国間戦争」という視点からのみ描くことの問題性を認識させばならないだろう。日清、日露戦争が一体どこで戦われたのか、何をもたらしたのか、その点を考えていけば、「司馬史観」の孕む問題点は明らかとなろう。





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販売元: 徳間書店

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