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和書 499786 (375)



ゾルゲ事件 獄中手記 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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 リヒアルト・ゾルゲはドイツ人で、モスクワにあるコミンテルンのために日本で非合法な情報収集に当たっていた。本書はゾルゲが逮捕された後、調査の一環で本人が書いた手記だ。
 事実の確認がその目的だから、特定の主題を持つものではなく、何を汲み取るかは読者しだいだ。ゾルゲの卓越していたと言われる知性と独特の視点から、日本社会がどう捉えられているかにも私は興味があるが、本書には含まれない。
 私が特に興味深く思ったのは、当時(1940年頃)の共産主義の組織すなわちコミンテルンと各国共産党の関連と推移、スパイ活動の実態、およびゾルゲのような人間がどうして共産主義を信奉するに至ったかだ。
 世界史の一大潮流としての共産主義を理解しようとする立場からは貴重な情報を示すものだと思う。




ゾルゲ追跡〈上〉 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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MI5勤務経験のあるディーキン、知日派ストーリィと来ればこれは、もはや最強コンビ。原書はたしか1966年だから40年近く前のものだが、いまもって古びない。緻密なはずのスパイ団だが、上巻には、日本の生活費をうっかり10年前の水準で計算していて、金欠になってしまうなんて、結構笑わせる部分も含む。ところどころ、政治学や近代史の研究者らしい詳しさでゾルゲを世界の中に位置づけるところもいい。英国での組合運動、北欧の共産党の内部の調停と駆けずり回るゾルゲは、今で言えば多国籍企業のビジネスマンである。




ゾルゲ追跡〈下〉 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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日本の失敗―「第二の開国」と「大東亜戦争」 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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あいまいな立論に
ついていけなかった。
日本が文明国と呼ばれるように
なったのは、日露戦争後・・・
という話からはじまるが、
いったい誰がどこでそう呼んだのか
著者は明かさない。
ただ、
「彼らは、日本が平和な文芸に
ひたっていた頃は、野蛮国とみなしていた」
という皮肉な見方を披露する。
立論の根拠を書いていかないと、
読むほうは、どう読んでよいか
わからない。
もちろん情緒的に読むなら
話は別だが・・・。




日本人の戦争観―戦後史のなかの変容 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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もちろん、戦争観は人によって多種多様であり、
すべての日本人の戦争観の推移を観察していくことは不可能に近いが、
著者は、政治家や知識人の発言内容、新聞の世論調査や戦記もの雑誌の
年代別動向を中心にとりあげることにより、戦後日本人の戦争観にある程度道筋を立て、
コンパクトにまとめあげたことは、評価に値する。

特に、対外的には戦争責任を認め、対内的にはそれを自虐とする
「ダブルスタンダード」という言葉が重要なキーワードである。
これは、今現在にも続いているポイントであろう。

また、本書後半の「大東亜戦争肯定論」にするどく丁寧に
切り込んでいくところはおもしろい。著者の熱い思いが伝わる
名場面である。




ノモンハンの戦い (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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 ノモンハン事件はその隠蔽された胡散臭い過去の故だろうか、断片的な伝聞知識しか持っていなかった。
 敗北の事実を国民に知られないように「生き残りの兵士は前線に送られた」とか「実際は予想をはるかに
超える損害があったのだ」とかいう類である。
 近年、ソ連の崩壊にともない、新たな資料が現出し、それをネタにいくつかの著作も
なされるようになった。
 しかし、その多くは、ノモンハン事件が時期的に第二次大戦前夜であったことから、
機械化の遅れ、第一次大戦後の戦略の変化に対する対応不足、自己保身に終始した上層部など、
歴史的な流れの中での位置づけに終始してはいないだろうか。
 そんな中で、この本は、ソ連側から見たレポートであるという点で一線を画していると思う。
 勝った側のソ連軍大佐・シーシキンの筆になるものであるから、誇張もあろうし
数値的なことにも一概に信用は置けない。
 しかし割り引いて読んでも、兵器の運用と兵站の差は明らかだ。
 彼我の軍の動きが明確に記されている。
 最後は圧倒的な兵力の差だ。
 日本は日露この方、第二次大戦に至るまで、常に兵員・兵器の補充に充分ということがなかった。

 さらに後半のシーモノフの「ハルハ河の回想」に至っては、眼を覆いたくなるような惨状が記されている。
 旅順の惨状も斯くやと思われる酸鼻を極める描写だが、勝者の文にしてなお、圧倒的に火力に劣る
状況下での、日本軍兵士の善戦ぶりが読み取れる。





拝啓マッカーサー元帥様―占領下の日本人の手紙 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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初めて人を殺す―老日本兵の戦争論 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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一つ星のレビューを書いている馬鹿がいるが、買う前に確かめて買えばよい。
非戦を願うでもなく、まるでほろ酔いのような、あるいは霞がかかったような、中国
戦線についての筆者の追憶を述べたものである。ここの表されているのは素朴さだ。
ただ普通の老人の押し付けがましさもない語り、だからこそこの本に読ませられてしまう。
兵士達にはそれぞれに戦前、戦中、そして戦後があった。しかしながら、これはもう
人の資質によると考えるしかないのかもしれないが、忘れられない戦争体験を有しており
、しかも誰にもそれらをいうことなく年を重ねた老兵がいる。
もう亡くなった戦友に心の中で語りかけながら、戦闘行為に限らず中国で出会った出来事
をぽつりぽつりと話し始める。楽しい行為も多くあり、彼はその時代にまさしく生きていた
、青春を送っていたその時代に生きた人間なのだということが、と我々に伝わってくる。
ある忘れられない事項に、ふらふらと語りが焦点してゆく。それが余りに自然なことに
この本の最大限の価値がある。
私は10人以上の友人知人にこの本を薦めたが、ほとんどの人は、考えが変わる衝撃を受けた
、といっている。冒頭で述べた馬鹿は、感受性もないのだろう。こういう本がたくさんある
?では挙げてみろ。答えはこの本以外にない。ろくでもない友人に囲まれているのだろう。
本書は必読だし、戦争で心が壊れて・民主と愛国の2冊と共に、この3年間のベストだ。




発掘から推理する (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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幻景の明治 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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「幻景の明治」。それは、明治という時代の歴史の裏通りです。
作者は、「あとがき」で語ります。「かたち」は、「かた」と「ち」に分かれるのだと。即ち、「かたち」は体制であり、「ち」は「生命の根源的なエネルギー」です。明治という時代は、「ち」が非常に活発な時代だったのだと言います。それは、「ええじゃないか」から「自由民権運動」へと流れて行きます。
それらのもっと底流で表れたものを作者は取り上げて行きます。その典型が、「高橋お伝と絹の道」であり、「嗚呼 世は夢か幻か−野口男三郎事件顛末」です。こうした「事件」の裏側に流れているエネルギーを見事に描き出して行きます。
かなりしっかりした本ですので、熟読を必要とされます。いつか、私も読み直さなければと思います。


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