和書 499808 (378)
アレグザンダー・ハミルトン伝~アメリカを近代国家につくり上げた天才政治家(下)
販売元: 日経BP社
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下巻のテーマは、フェデラリスト(連邦派)の自壊過程です。1800年、思想的にはどう見ても矮小であったジェファーソン派が大統領選挙で勝利を収め、以後これは連邦派からの政権奪取劇、人民の勝利として一種の「政治的革命」扱いをされます。米国にとって、それは以後のリベラル思想が長く支配し、保守派が凋落したまま1970年代まで眠っていた出発点となる出来事でした。
何故に思想的構想力の高さは圧倒的であった連邦派が破れていくのか、その過程はまさしく「人と人の信頼感」の問題であり、その信頼を完全主義的に見るか否かという点にあったように思います。
自分の周りには敵がいる、その現実認識をしっかり持ち得ぬ思想運動は、いつか揉め事を小さく処理するべく動くのでなく、わざわざ大きく極大化して白黒つけなくては済まなくなる。そしていつの間にか自壊作用により、敵と思っていた側に全てを奪われかねなくなる・・・・・
何か似ていると思ったら、「新しい歴史教科書をつくる会」の内紛そのまんまではないでしょうか。彼らの自壊運動は、やはり人同士の信頼の欠如が始まりでした。尽きせぬ、世間への自分側の正しさを証明する暴露合戦が、どれほど一般人の心を離反させることになるのか、彼らはこの本を読んで深く反省すべきでしょう。
アレグザンダー・ハミルトン伝~アメリカを近代国家につくり上げた天才政治家(中)
販売元: 日経BP社
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中巻の主要テーマは、「外交」である。中でも「フランス革命」を巡る論争は、まさしく血も凍るような肯定派ジェファーソンと、革命の現実を直視するハミルトンとの思想的戦いの最たるものであった。アメリカに2つの政党が生まれるそのきっかけを作った両者の思想的相違は、今日の日本における解釈の相違とも重なり、実に興味深い。
この点、未だにフランス革命を肯定的に捉える記述ばかりが目立つ世界史の教科書などは、あまりにお粗末としかいいようがない。あの革命が流血を思想的に当然視するその後の革命の先駆けであり、その理想主義に偏った判断により、人間がどれほど非人間的扱いを「平気」で行ってしまうのかを知るべきである。
リアルにその後の歴史を見れば、フランス革命が失敗したものであり、これをハミルトンがはっきりと認識できていたことを考えれば、後に行われるジェファーソンによるプロパガンダで、どれほどハミルトン像が混濁されていたとしても、ハミルトンの知性の勝利は揺るがないのである。
従って、我々としては、フランス革命への認識が正しかったハミルトンの思想や思想的にはさらに明確なエドマンド・バークの思想をしっかり学ぶことが、本物の知性(理性)に基づく行動だと言えるだろう。マルクス主義的歴史観の影響を受けた、革命万歳の思想から、我々は自由であるべきなのである。
アレトゥサの伝説―地中海世界の十字路“シチリア”の物語
販売元: 中央公論新社
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現代のシチリア島シラクサを訪れた「私」に、どういうわけか泉の女神アレトゥサが降臨(?)して、古代から現代に至るシラクサの歴史を軍事、貨幣を中心に語るといった趣向であるが、筆者の作風では神話に想を借りて、フィクションを構築することの意義が特に感じられない。
通俗な仕上がりであるが、シチリア史初心者でも、一気に読めるエンターティメントといったところか。軍事史についての各時代の戦争の政治的背景や戦況への考察は、それなりの説得力をもってわかり易く記述されているのは傭兵経験者ならではと感心。もうひとつのテーマ、貨幣の歴史を語る際にはその都度コインや紙幣写真の図版を掲載して説明しているので、興味のある人には参考になりそう。
支那外交史とイギリス〈その2〉アロー戦争と圓明園
販売元: 中央公論社
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阿波 鏡城記―城主、名を秘して死す
販売元: 新人物往来社
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安房震災誌 (千葉県郷土誌叢刊)
販売元: 臨川書店
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淡路 堅磐草
販売元: 臨川書店
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淡路地方史―一郷土史家の考察
販売元: 文芸社
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淡路の力石 (のじぎく文庫)
販売元: 神戸新聞出版センター
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淡路の20世紀 (のじぎく文庫)
販売元: 神戸新聞出版センター
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