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和書 507216 (147)



さよならを告げた夜 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
販売元: 早川書房

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

本作はハードボイルド小説の文法を優等生的にフォローした作品です。日本人のハードボイルド巻には俳優ハンフリーボガートの演じた探偵役の影響が大と思いますが、これはどうやらアメリカにもあるらしく作中に「ボガートのスペードはよかったな」とか「作者は誰だっけ」など、ボガートファンなら思わずニンマリする箇所があります。
同業の探偵が自殺して妻と娘が行方不明という事件がおきます。息子は絶対自殺するような男ではないという父親の依頼で主人公、リンカーンペリーの登場です。正統派らしく謎解きにウェイトがおかれ、敵役もちょっぴり悪いのから、中悪、大悪と多彩です、窮地に瀕しても口にだされるヒネリの効いたセリフ、銃器の扱いも殴りあいもそこはプロフェッショナル、美女の誘惑には負けそうだが負けそうなフリをして実は読者も一本取られた感じの推理の冴えをみせたり、これぞハードボイルドの定石が作中のあちこちにちりばめられています。
このように正統派ではあるのですが、いまいちハードボイルドファンとしてもろ手で格好いいぞと拍手できないのは主人公の「渋み」のなさのためでしょうか。作者も主人公も20歳台なので仕方がないのですが、人生の酸いも甘いも知り尽くした年輪とか翳がないとやはり渋みはでてこないのです。ホンのチョイ出なのですがロシアマフィアのボスの用心棒、氷河の氷のような瞳をもつソールがいかにもハードボイルドという感じで脇役としなかなか格好良い登場をします。ソールがペリー君にいいます。「ボスが言っていた。困った時がきたらいつでも遠慮せず声をかけてくれとのことだ」昔の恩義をわすれぬ悪役が主人公達を手助けするというのもハードボイルド小説ではよく使われる手です。(ロングバージョンのレビューは http://shonan.qlep.com/のレジャー→エンタメでどうぞ)





さよならを言う前に (新潮文庫)
販売元: 新潮社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

下院議員の祖父を持ち、新聞に政治コラムを寄せているネル・マクダーモットは、幼い頃、両親を事故で亡くしたが、僅かながらも霊感の様なものを持っており、両親が別れの挨拶をしに来たのを感じ取っていた。その後も、何度か不思議な経験を重ねながら成長したが、現実主義の祖父に育てられたネルは、そのことを胸にしまい続けている。
数年前に、知り合って僅か三ヶ月ほどで結婚した夫・アダムは、建築家にして事業主。自分自身の収入や、両親の遺した信託財産などもあり、経済的には完全に自立している女性だ。経済的に自立している女性を主人公としているのは、クラーク作品の常でもある。
アダムは結婚当初、ネルがいずれ祖父の後を継いで政治家になることを賛成していたはずなのに、ここ最近は、いよいよ現実化しそうなネルの下院議員への立候補に強硬に反対するアダム。そんな夫の翻意に疑念を拭えないでいたある日、ネルは正式に祖父から立候補の強い勧めを受け、そのことが原因でアダムと激しい口論になる。
そして、“さよならを言う前に”アダムは、自身のクルーザーで、同乗したビジネスパートナー数人と共に爆死した。別れの朝に口論をしてしまったことで、ネルは激しい後悔に襲われる。
謎に包まれたアダムの死は、終幕の逆転劇に向かって全力疾走を始めるのだが、所々に伏線があり、流石にミステリーの女王の冠に相応しい。クラーク作品についてはいつものことだが、安心して読める一作だ。




さよならゲーム A‐side
販売元: 文芸社

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キャロルが行ったような言葉遊びを、ミステリの中に 見事なまでに組み込んだ傑作です。雪の中の2つの密室、 不可解な庭の足跡、ダイイング・メッセージなど、 ミステリの要素を満載しながら、言葉の迷宮へと読者を つれていきます。読んで損はない作品です




さよならゲーム B‐side
販売元: 文芸社

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さよならバースディ
販売元: 集英社

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構想は素晴らしいんです。
大学の研究所が舞台だけど、さして難しい話も出て来ないし。

でも、恋人の女性研究員が自殺してしまって
主人公の研究員が、真相をあばくのに必死になるんだけど
どこか、ズレてて、収まりが悪くて気持ち悪い。

普通は、あらゆる可能性から推理するものなのだけれど
この主人公は、勝手に犯人を予測してて
それを、こともあろうか、サルに証言させようとしてる。
あげく、サルの言葉は、亡き恋人の言葉だ・・・と。
立派な壊れっぷりです。主人公に何の感慨もありません。

想像していた、ハートウォーミングな話より、ずっと面白かったですが
ミステリーとしては、あまりにトリックが滅茶苦茶すぎます。
辻褄が、まったくあってません。
これは、いっそミステリにしなくて、人間ドラマにしたほうが良かったのでは。

余計なお世話か。




さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)
販売元: 東京創元社

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守屋、大刀洗、白河、文原、そしてマーヤ。最初読み始めたときは、
彼らの他愛もない会話が退屈に思えてしょうがなかった。だが、読み
進めていくうちに、会話の中に隠されているマーヤの思いにしだいに
気づかされていった。どこに帰るかだけは決して言おうとせずに帰国
したマーヤ。そこから守屋たちの謎解きが始まるが、ユーゴスラヴィアは
ひとつの国でないことを思い知らされる。退屈だと思えた会話の中に
ちりばめられたマーヤにつながる手がかり・・・。それを知ったとき、物語の
面白さが見えてきた。マーヤはどこに帰ったのか?そしてマーヤのその後は?
ラストは胸が痛くなった。戦争がいかに悲惨なものか!そして何気ない日常
生活がどんなに貴重なものか!この作品に込められているものは、あまりにも
重い。




さよなら妖精 (創元推理文庫)
販売元: 東京創元社

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 タスキに書かれた「ボーイ・ミーツ・ガール・ミステリー」という意味が解らず、戸惑いながら読み始めました。はっきり言って退屈だった。登場人物には好感持てないし、ストーリーも(最初は)つまらないし…。ただ、僕もユーゴスラヴィアに多大な興味があり、戦後間もないボスニア・ヘルツェゴヴィナに単身個人旅行をしたくらいだから、そっちのほうで読むのを断念せずに済んだ。最後の方で、ようやくこの小説は「本格推理小説」だったと気付いたら、俄然全体的に面白くなった。
 ただ個人的な趣向かもしれないが「登場人物に好感が持てない」というのがネックで「★5」にはならなかった。米澤 穂信の描く 高校生程度の年齢の登場人物たちには、必ずこの手の ヒーロー&ヒロイン が登場する。他の作品の「ボトルネック」なんかだと、上手い具合にストンとハマる気がするんだけど。




さよなら純菜 そして、不死の怪物 (講談社ノベルス)
販売元: 講談社

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主人公の持つ『力』が,ここに来てハッキリと見えだし,
その『力』により,大きく動き出したラストにかなり驚き.
シリーズ5作目にして,ようやくはじまったような印象です.

その反面,大きな流れについてはまだよくわかりません.
『力』の存在にはじまり『敵』などについて謎が多いままで,
動きはじめた物語とともに,このあとが大いに気になります.

また,これまでの葛藤や出会いなどを知っていると,
より,本作ラストへいたる感情がわかると思いますので,
できるだけ,過去作も読まれておくことをオススメします.




さらしなにっき (ハヤカワ文庫JA)
販売元: 早川書房

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1980年代から1990年代初めにかけて書かれたSF短編を8編収録しています。

表題作の「さらしなにっき」や「峠の茶屋」などノスタルジックな道具立ての中に、時間を超越するおなじみのSF的恐怖を滑り込ませていて、僕の大好きな作風です。僕は著者の作品では、長編・短編を問わず、ミステリーよりSFの方が好きなんですが、最近書いてくれないのが残念です。

本書では、各作品ごとに著者のコメントが挿入されており、執筆当時の著者の気持ちなどを他人事のように「評論」したり、「すっかり忘れていたが、なかなか面白い」などと感心したり、「この頃は明らかに小松左京の影響を受けていた」などと回顧しているのも面白いです。

「SFはなんといっても栗本の心のフルサト」「心を入れ替えて、ちゃんとプロパーっぽいSF短編なんていうものも書いてみることにしようかな」と書いてくれてるのがうれしいです。もっとも、この解説の書かれたのが1994年なのに、その後SFの新作が出たという話もないしなあ…、期待してますよ。




さらに不安の闇へ―小説推理傑作選 (小説推理傑作選)
販売元: 双葉社

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