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和書 507300 (319)



最後のウィネベーゴ (奇想コレクション)
販売元: 河出書房新社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

コニーウィリス短編・中編四作品。

「犬は勘定に入れません」にめちゃくちゃはまり、その後
「ドゥームズデイ・ブック」「航路」「リメイク」を読み「・・イマイチ」となった私。
「犬は・・・」は、あんなに好きだったのになぜ?
分かりました、私ウィリスはドタバタコミカルが好きなんです。

なので、一番好きだったのは、最初に収録されている「女王様でも」。
下の娘が「サイクリスト」になると宣言。
その爆弾発言が、母・姑・娘・孫、家族中を巻き込んだ大騒動となる。
さて、彼女たちが大反対する「サイクリスト」とは?

収録作品の中で一番短いものですが、思い切り楽しめました。
その他2作もコミカルなもの。最後に収められている表題作のみがシリアス。
この本の中では異色かな。
ちなみに私も、「ウィネベーゴ」は犬の種類かと勘違いしてました。
じんわりと染み入るような話ですが、「リメイク」で泣けなかった私的には、
一番好みでない話となりました。
逆に言えば、リメイク好きな方ならとても好みのものだと言えるかも。
なので、コミカル好きにもシリアス好きにも楽しめる作品集ってことかな。




願い星、叶い星 (奇想コレクション)
販売元: 河出書房新社

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 表題作は落とし噺っぽいが、哲学的に深読みもできる。「時と三番街と」や「イブのいないアダム」は、きちっとしたシリアス短編。「地獄は永遠に」は、虚無感の漂う思索的で文学的な中篇。
 「虎よ!虎よ!」で余りにも有名な巨匠の、本邦初訳出の「ジェットコースター」を含む中短編集。全体に、ベスターの皮肉めいた世界観が漂っている気がする。




フェッセンデンの宇宙 (全集・シリーズ奇想コレクション)
販売元: 河出書房新社

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 ハミルトンといえばキャプテンフューチャーしか知らなかった。だが、こんな沈鬱なムードの短編を書いていたなんて。「むこうはどんな具合だい?」は、まるでイラク戦争帰りの兵士のようだ。
 「フェッセンデンの宇宙」は、日本のSF作家にも強い印象を残したらしい。細かな科学技術的精度は弱いが、強烈な奇想による傑作短編である。まさしく「奇想コレクション」の本シリーズにふさわしい。





不思議のひと触れ (シリーズ 奇想コレクション)
販売元: 河出書房新社

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スタージョン入門篇。
入り口の広い作品がメインで収録されているので、SFファンのみならず、ファンタジー・幻想小説を好みとしている方にもオススメです。

どこか孤独で、やさしく、そして夢見るようなスタージョンの世界に浸りましょう。

枕元に置いておいて、就寝前にふと読み直そうと思った時、いつでも読み直せるようにしておきたい一冊です。




ページをめくれば (奇想コレクション)
販売元: 河出書房新社

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1950年代に活躍したアメリカの女流SF作家ヘンダースンの久々に出版された日本オリジナル中短編集です。本書に収録された11編を読んで感じるのは、ハッピー・エンドで終わる物語であれ苦い結末を迎えるお話であっても、優しくて暖かい女性の視点に貫かれているという事です。私のお気に入りのお話を幾つか紹介します。
『いちばん近い学校』:異星人の子供ヴァニーが田舎町の小学校に転校してくる。1360年生まれの599歳、人間でいえば5歳ぐらいで紫色の体をふわふわ膨らませる。少女イングリッドは彼女と親しくなり一緒に踊る。子供の素直さが胸に迫るラストが感動的です。『先生、知ってる?』:少女は担任の女教師に家庭での父母の夫婦喧嘩を毎日のように話します。やがて純真な少女を裏切って厳しい現実が襲い掛かります。『小委員会』:異星人リンジェニ人が地球に降り立ち、男達が連日交渉の協議をするが、互いに相手を信用出来ないで警戒しすぎて全く進展しない。ある日子供が彼らとの間に設けられた壁の下を潜り抜けて向こう側へ入り、異星人の子供と仲良しになる。やがて母親同士も言葉の違いを乗り越えて打ち解けるようになって・・・・。戦争に対する女性の平和への信念が実を結びます。『グランダー』:妻への異常な嫉妬に悩む夫の所為で夫婦は危機を迎えます。旅先で老人が夫に、大魚グランダーの体を3度撫ぜれば嫉妬心は消えると教えてくれます。人間の愛情を信頼させてくれる一編です。『ページをめくれば』:小さな頃魔法を使ってお伽噺を信じさせてくれた先生はいつの間にか居なくなり、久し振りに再会した仲間達の中で叫んだ、味気ない現実に捕われないでページをめくって輝かしい結末を信じよう!という呼び掛けは、相手にされず浮いてしまう・・・・。本書は幼かった頃の無邪気な純真さを思い出させてくれる暖かい感動に満ちた好短篇集です。




奇想小説集 (大衆文学館)
販売元: 講談社

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  まだ一度も山田風太郎の小説を読んだことのない人には絶対お勧めの一冊です.山田作品は推理もの、忍法もの、伝奇もの、シリアスもの、とジャンルが広いので、どれから読んだらいいか分からないと言う人も結構多いのでは?一般に最もポピュラーなのは忍法ものでしょうが、忍法ものは忍者たちが怪異、妖艶なるバトルを繰り広げる、と言う内容は周知のことですのでその意味では衝撃度が少ないかもしれません。

  この作品集には、風太郎の神髄が味わえる逸品ばかりがおさめられています.まさに奇想天外、しかも、どれもすごくエッチです.いったいどこからこんな話をひねり出すのか、と思う人も多いことでしょう。でも、この人の本当にすごいところは、人間の心の奥に潜む欲望や、子供っぽい空想を、ただ野方図に展開していくのではなく、もし、そういうことが実際に起こったら、社会や政治は.どのように反応するのか、というところまでかなりさめた視点で、しかし表現は思いっきりユーモラスに描く才能にあるのだと思います。つまり子供の発想と大人の視点を完璧に同時に持つことができる。そこがすごいと思います。

  この作品集の最後におさめられている”黄色い下宿人”は.(あくまでも我々日本人にとってはーですが)ホームズもののパロディとしては、古今随一の傑作なのではないでしょうか?そう、夏目漱石は、ホームズが活躍していた時代のロンドンに留学していたんですよね。でもその漱石が、ホームズと丁々発止の推理合戦を繰り広げるなんて話、他の誰が考えたでしょう? 話の面白さにワクワクしながら読み進んでいくと、ラスト近くで漱石がこんなセリフをホームズに投げかけます。

”金銭財物にあこがれるのが、必ず貧乏人に限っていると考えるのは、浅薄な見解です.むしろ手段を選ばず千万長者になった人の方が貧しいもののちょっとした贅沢にやきもちをやき、1シリングにさえも貪婪な渇望を持っているものじゃないでしょうか?国家に例えて言えば、この大英帝国のようにー”この皮肉、この真実、こんな推理小説を他に誰が書いたでしょう? 嗚呼恐るべし! 山田風太郎!!




鬼族狩り―封殺鬼選集 (封殺鬼選集)
販売元: 小学館

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不吉な夢をみ、見覚えのない不気味な女性の幻聴、幻覚が見える主人公の高校生。
そんな彼の前に現れた若者2人。「俺たち見方、もう数千年生きてるんだ」主人公を狙うなぞの影、主人公を助けるなぞの2人。
2人の正体は?主人公っを狙う悪の正体は?主人公は、どうなっていくのか・・。

陰陽師ものです。鬼や霊が、それぞれの「気」を使って、激突します。格闘シーンや、愉快な2人組みの活躍、鬼や霊の描写が読みどころでしょうか。

かなり昔に書かれた作品みたいで、今となっては、そう珍しい、登場人物や設定ではありません。が、変に「おどろおどろしい」ところ「気持ちわりー」所もなく、安心して(?)この手の話の雰囲気を楽しめる本でした。




北へ、ちいさな旅
販売元: 晶文社

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北風のうしろの国 (ハヤカワ文庫 FT ハヤカワ名作セレクション)
販売元: 早川書房

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穏やかな美しい女性の姿をした北風と本当の意味で賢いダイアモンド。
読み終わった後、二人が出会ったことが嬉しくてたまらないという気持ちになりました。
初めは北風の奔放さにちょっと面食らったりもしましたが、彼女(といっていいのかな)と
ダイアモンドのやりとりはボールをぽんぽん投げあっているようで、気が付くとついにこにこしているのです。
北風はダイアモンドを腕に抱え空を飛びます。
ダイアモンドが見たもの聞いたものは全て彼の中に積まれてゆき、
四つ辻掃除をするナニー、父親、母親、厩舎街の馬車屋たち、沢山の人に影響を与えます。
それはごく自然な流れなのです。受け取る側からすれば、ダイアモンドの言うことは突拍子もなかったり、裏表がはっきりしなかったりします。
けれど忘れられなくなる。おばかさん、といわれてもダイアモンドはちっとも怒ったりしません。だからますます不思議な子だなあと読み手の印象にも残る。
それがダイアモンド少年の魅力なのでしょうね。
大々的な癒しをするわけではないのです。もっと深くて小さなところ、人が大人になるにつれ
広がっていく悪知恵がある場所をダイアモンドは暖めて治してくれる。
大昔のお医者さんや薬が無かった頃の治療法に似ている気がします。
私はこの作品で中村妙子さんを知ったのですが、素敵な言葉を選び出せる方なのだなあと
感動しました。ダイアモンドが読む詩や歌は可愛らしく、どれもが真を突いている。
言葉を訳すだけでなく、もう一度作り上げることのできる中村さんに出会えたことがとても幸せです。
ファンタジーの祖と素敵な言葉選びの魔法使いさんが組むと、どんな魔法も敵いません。

読み終え、悲しいことやどうしようもないことばかりではないのだと思えるようになりました。
お話の終わりにほんの少し切なくなりましたが、この本とダイアモンドに出会えてよかったと心から思います。

個人的に馬のダイアモンドじいさんが好きです。
主人思いのやさしい馬とダイアモンド少年の信頼関係が心をあったかくしてくれるのです。




北国にて (現代随筆選書)
販売元: 日本随筆家協会

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