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和書 508062 (379)



トイレのない旅 (講談社文庫)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 1994年に出た単行本の文庫化。3編のエッセイが加えられている。
 テレビの辺境もののレポーターとして重宝された著者。その取材体験を書き綴ったのが本書。ペルーで遺跡発掘を見学し、シベリアで雁を捕まえ、雲南省に長江の源流を訪ねる。どれも非常に面白かった。なんといっても、著者の明るい人柄が良い。どんなに辛い旅で、不幸な出来事があっても、笑いながら耐え抜いてしまう。すごいと思った。
 現地の人たちとの交流も本物で暖かい。




東京サイテー生活―家賃月2万円以下の人々 (講談社文庫)
販売元: 講談社

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大泉実成といえば非常に社会的な「説得」、漫画に詳しい「消えた漫画家シリーズ、水木しげる先生との共著、ともう非常に広い活動範囲をお持ちのルポライターさんです(最近は東海村臨界事故についてかつどうしていらっしゃるようですね)。他にも書籍化はされていないようですが法律雑誌で宗教問題をかかれているのを見たことがありますし、また共著の本が何冊もおありでしっかりしたライターさんです。
でも、この本は本当にそんな大泉氏の文章の中で一番面白い!書かれている話はもう10年以上も前の話なんですが、何人もの家賃2万円以下(東京ですよ、バブル期ですよ!?)の住人が次々登場し、自分のことを語るのです。皆大泉氏を信頼しているのか、夢や自分の生活がどんどん見えてきます。なかにはシビアな話もあるし、なに考えてるんだろうという人もいます。夢見る老人も気楽なOLもいます。でも皆生き生きしています。
今見ても「こんなひといるいる!」という、でも皆がこうはなれない、その安堵と羨望との両方を大笑いしながら行き来できる本だと思います。読み終わった後、お金がなくても楽しい生活はできるし夢は見られる。がんばろう!と思える一冊です。




倒錯の死角(アングル)―201号室の女 (講談社文庫)
販売元: 講談社

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本作は作者の表芸の叙述トリックもの。題名が示す通り、男が向かいのアパートの201号室の女を覗き見し、秘かに楽しむという隠微な趣向が見もの。作者の他の叙述トリックものに比べ、ブラック・ユーモア味が濃い。

男が女を観察するうちに、女がある事件に係わっていることが分かってくる。この事件と女を巡って謎が錯綜し、やがて真相が分かるのだが...。

真相が明らかにされた時、「(気を付けているのに)うまく騙された」と思ったが、それよりも強く感じたのは、「女は怖い」、「女は怖い」ということだった。本作は読みやすくできているので、折原氏あるいは叙述トリックものの入門書として最適の書としてお勧めできる。




閉ざされた夏 (講談社文庫)
販売元: 講談社

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途中で結構展開ダレます。正直眠くなりました。
でも、最後のページでの本当の犯人の言葉、
これにたどり着いた時、その時の気持ちが
この物語の全てだと思いました。そんな作品です。




閉じられた環〈下〉 (講談社文庫)
販売元: 講談社

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ゴダードの7作目の下巻です。詐欺師コンビがカモにする予定で近づいた美女に逆に利用されてしまい、ひいては歴史を左右した大きな組織の存在を知ってしまう。コンビの相棒は死に、「私」は組織を相手に手に汗握る戦いを(と言っても、逃げては捕まりの連続)展開する。

歴史的真実の暴露により相方の死に報いようとするが、やはり巨大組織に個人で立ち向かうことのむなしさに憤りを感じるが、現実はそんなものなのかもしれない。しかし、本当の初期のゴダード作品を除いては、「おいおい!!そこまで罠にひっかかるかよ!!」っていう展開がたまに見られますが、今回も例に漏れず、読んでる方が罠だってわかる展開なのに、主人公は簡単に罠にはまってくれちゃいます。というわけで、後半、展開が読めてうんざりするのですが、最後の最後は、いい感じで裏切られるので、読後感は悪くなかったです。




突撃!グフフフ映画団 (講談社文庫)
販売元: 講談社

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夏と冬の奏鳴曲(ソナタ) (講談社文庫)
販売元: 講談社

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京極夏彦の「姑獲鳥の夏」(文庫)の解説に作品名があったので、興味が沸いて蒸発しないうちに呼んでみました。
まぁ、話の大筋はあらすじなり他レビューなりで既に充分に書かれていることなので省略させていただきますが、

先ず(何よりも先に)、絵画に基づく(または纏わり付く)思想だの哲学だの宗教的理念だの信仰心だの、やや新古典というか近代美術というかを基盤に引いてる美学だの、他に地盤の崩れに眩暈を起こさせるような(素晴らしい)設定(ここではややアンフェアなどんでん返しと解釈されているのだろうか)に浪漫を感じない方、一切興味の無い方(頭の柔らかい本格狂いを除いて)には激しくお勧め致しません、ね。

いや、私はあまりにもがたがたにお堅いがちがちの本格よりはこうした道理の有る、夢の有る、希望は無いが、なんかこう、幻想美に配慮を見せた型破りなミステリの方が文学的にはもちろん芸術的にも価値が高いと・・・あぁ、それは関係ないと言われるのか。にしても、この素晴らしい著作がなぜか所々悲しくなるような評価を下されているのは、読者が読む作品を選び間違えたとしか・・・。
 これは、そう、少し読者を選ぶ作品かもしれません。ミステリ好きだからと軽々とした気分で読むには向かないかもしれません。少なくなくとも、万人の口には合わない、少し特殊な味がするために、所々低い評価を・・・。(でも、わからないかなぁ、手抜きだなんて有るけど、この考え抜かれた設定が。問題作的名作にふさわしいプロットが・・・視えないかなぁ)

ま、こうした雰囲気に浪漫を感じる方々、眩暈が好きな方々等は楽しめるでしょう。とにかくプロットは絶品。

えーっと、ちょっとラストにやや不満があるような方々へ、
 最後に訳がわからないとか謎が解けてないとかおっしゃる方々、何を申されるか。メルカルトル鮎が最後にちゃんと全てを解明してくれたじゃありませんか。確かに活字として細部が印字されているわけではありませんが、私はあの一言で全ての不可解、浮遊感、眩暈、なんかこう、ぐるぐるとする落ち着かない吐き気にも似た不安定感が、まぁ、多少の「えっ?!何これどういうこと?!」という叫びの後に、するすると消えて行きましたよ。これは決して不条理なエンディングではありません。有る意味では本格と呼んでも差し支えない。
 読者にも推理力と称してもとくに害の無い想像力は必要ですよ。鮎の言葉から連想される可能性を考えてみることですね。全ての結果が書き記してある考えなくても解る書物が現代の当たり前となっているようですが、そんなこと。甘やかされていますよ。(古典文学を読む人にはこの感覚がきっとわかる)。確かに、疲れているときに読めば癒しどころが不快感や頭痛に見舞われるのかもしれませんが、まぁ、これは読む人の気心次第として。
私は中盤から結末までを夜中二時辺りに読んでいたのですが(こう、暗鬱とした気心で)最後にメルカルトルさんが来てくれなかったら(そこを読まずに寝ていたら)気色悪い悪夢に魘されていたことは確実。彼のおかげで安心して眠れました。裏表紙の言葉は嘘じゃない。

追伸的なもの。ー完読の三日後、「烏有に帰す」という言葉を知りました。あぁ、成る程って思いました。(ドイツ語でヌルは英語のゼロなので予想できた筈だったりもしたのですが。登場人物に対して残酷な作者だなという感想を抱きました。
 続編らしき「痾」を読んだらこの感想は変わるのかしらん)

以上




何者でもない (講談社文庫)
販売元: 講談社

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大学浪人に見切りをつけた主人公は何らかの形で自分の存在を証明しようと、ある劇団に入団した。栄光への第一歩を踏み出した筈が、待ち受けていたのは大した役も貰えず、いまいちパッとしない毎日。アルバイトと下積み稽古に精を出すものの、様々なエピソードの中でますます募る「この先、人生一体どーなるんだろう?」的な不安。主人公が夢と現実を見据え、葛藤しながらも「舞台の上にある何か」に手を伸ばそうとする物語です。

個人的にとても落ち込んでいる時に読んだのですが、特にタイトルにもなっている「何者でもない」編のクライマックスは劇的で、朝の通勤電車にも関わらず、思わず目に涙を浮かべてしまいました。それほど読み手を引き込む力を持った物語だと思います。僕は役者の世界とは全く縁の無い普通のサラリーマンですが、登場人物の心の痛みが手に取るように伝わって来ました。

人生良い事ばかりじゃない。むしろ辛い事のほうが多いけれども、とにかく歩き続けようと思わせてくれた作品でした。一人でも多くの人に読んでもらいたいです。




虹のヲルゴオル (講談社文庫)
販売元: 講談社

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講談社さん!!増刷かけないのなら、版権をどこかに譲渡して

ください!

新刊書店では、まず本書を見つけることはできないでしょう。

オードリーをはじめとする14人の女優を取り上げて

繰り広げられる、とんでもない映画評論。

「おわりに」では、橋本治自身が

「これ以上書き足すと、映画の本じゃなくて人生の本に

なっちゃうんだけどな・・・」と語っていますが、

もう人生の本になっちゃってます。

(とは言っても、映画の本としてもスゴイと思います。

私は特に『俺たちに明日はない』の評論に驚きました)

一例を挙げると・・・・

ソフィア・ローレンを語りながら

「メンドウな話で恐縮だけど、女らしさに限らず、

すべての”らしさ”というものは、実はすべての文化の

根本を支えているもんなんですね。これがないと

”豊かさ”というものは生まれない。・・・・・」

フェイ・ダナウェイを語りながら

「・・・物はあり余って、物を作り出すことにあまり意味がない。

仕事は一応あるけれど、労働には意味なんてあまりない。

・・・”豊かな大恐慌”というのは、もう来てしまっている。

今は”その先”がない、”豊かな大恐慌”の時代なんだから・・・」

ジューン・アリスンでは

「彼女は”生活の人”なんだ。その中に本当の

ロマンチシズムというもんがあるんだってことを

分っている。ところが男という・・・人間は

・・・・このことが分らない。・・・・」

ジャンヌ・モローでは・・・・

「自分の限界なんていうものを平気で受け入れてしまったら、

その瞬間、性別のいかんを問わず、その人間は”女”なんだ。

『自分の限界なんか認めるもんか!』と思ったら、

その瞬間からその人間は・・・・”男”・・・・」

などなど、映画、女優達を語りながら

人生について、人間にといて深く語られています。

死ぬまで、何度も繰り返して読むことになりそうな

名著だと思います。




日曜日は歌謡日 (講談社文庫)
販売元: 講談社

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