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和書 508072 (2)



007/カジノ・ロワイヤル 【新版】 (創元推理文庫)
販売元: 東京創元社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 西村京太郎作品における十津川警部シリーズのドラマ放送版のあるシーンで、彼の妻が自分たちには子供がいないことをどう思っているかを尋ねたところ、彼は「それはたしかに寂しいが、君と出会えたことでひとまず人生良しとしたい」と語った。ボンドと共に資金係としてカジノに参加した美しき女性ヴェスパー・リンドとの出会いとその結末は、私には、上述された十津川警部のセリフとなぜか響き合った。全27章の個性的なタイトルも読者の注目を惹くことであろう。

 ボンドに与えられた007(ダブル・オー・セブン)の「00」とは、たとえば裏切り者を二人殺害することで得られる称号だ。彼の任務は冷酷さを要求されるものが多く、着実に職務を遂行するボンドの姿勢にはある種の無機的な印象が付きまとう。とはいえ、「解説」にもあるように、本書は「ジェームズ・ボンドという秘密情報部員が、外部からの刺激を受けてひとりのスパイとして完成するまでの物語」であり、人間的で情感溢れる男の魅力がよく描かれている。少なくともボンドを「無敵の英雄」視する固定観念は、本書によって修正されるに違いない(007の原点である作品であるゆえに、私自身、できるだけ丹念に読むよう心掛けた。あいにく「古さ」はあまり感じなかった)。

 映画を通じてお馴染みのアクション場面がほとんどないのは残念であり、2006年に公開されたD・クレイグ主演の迫力(アクション)・緊張感(カジノ)・哀愁感(エンディング)に富んだ映像のインパクトが大きかっただけに、物足りなさはつきまとった。1953年という原書刊行時から半世紀を経ているからのだからむろん仕方ない面はある。原著から映像という順序であれば逆の効果が得られただろう。他のレビューにあるように、映画とセットで楽しめるし、それによって作品をより深く理解できよう。邦訳の出来栄えもよい。新版前にすでに60刷を重ねていることもやはり驚異だ。





007/サンダーボール作戦 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 224-3))
販売元: 早川書房

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なった本作。

それにしても、フレミング独特のハードボイルドタッチは不変。今回は「死ぬのは奴らだ」で大怪我を負い、長らく探偵として暮らしてきたフェリックス・ライターがCIAに復帰している。まるで初期に戻ったような作品。
映画脚本を小説にしたものだというが、相変わらず映画のようなアクションはない。しかし、映画でも印象的な海中戦がある。しかも、それは核爆弾を巡っての死闘。ユーモアに飾られたジェントルマン・エージェント、ジェイムズ・ボンドの活躍。

ショーン・コネリー主演で2度映画化している。とくに、コネリーの50歳をすぎてからの演技が見られる(しかもボンド役である)「ネバーセイ・ネバーアゲイン」は傑作だ。




007/孫大佐 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 112‐1))
販売元: 早川書房

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 イアン・フレミングの死後、
ジェイムズ・ボンドのキャラだけは生かし続けようと
キングリイ・エイミス氏がロバート・マーカム名義で書いた作品。
その後、誰が書いてもこの名義を使う予定だったそうだが、
結局この作品が不発で、このアイデアも立ち消えに。
それからジョン・ガードナーまでしばらく続編は途絶える事に。
まあ、ボンドのキャラがどうこう言う気はないが、
Mの誘拐と言う派手な事件の割に、敵のキャラの陰謀がいまいちで
イアン・フレミングのイメージを崩さぬよう、おそるおそる書いたという感じで
何か内容が薄い気がする。




007/黄金の銃をもつ男 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
販売元: 早川書房

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同名の映画は「私を愛したスパイ」と同様に、原作から表題と登場人物だけ借りた全く別の作品。
映画と映画、小説は小説として楽しむべきなのだが、映画を先に見てしまうと、どうしてもスカラマンガにクリストファ・リーの面影を追ってしまう。それだけ魅力的なキャラクターなのだろう。
フレミングの他の作品に比べると派手なアクションシーンもなく、カリブの濃密な空気も漂ってこない。どちらかと言えば地味な印象だが、遺作で補筆もあることを考えると仕方ないのかもしれない。




007は二度死ぬ (ハヤカワ・ミステリ文庫 11-6 007号シリーズ)
販売元: 早川書房

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007は二度死ぬ (ハヤカワ・ミステリ文庫)
販売元: 早川書房

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前作「女王陛下の007」で、新妻トレーシーを殺害されて抜け殻になってしまったボンドは、その後の任務の失敗続きで、00課員としての資格を問われることになります。最後のチャンスとして与えられた日本での任務の途中で偶然ブロフェルドと対面することになります。
ブロフェルドもどうかしちゃったみたいです。九州の古城で日本の甲冑に身を包み、密かにやっていることといったら、落ち着いて考えてみると、愚にも付かないことです。しかも愛人が前作でお馴染みの、あのイルマ・ブントです。趣味悪いぞ、ブロフェルド。
最後にボンドはブロフェルドを倒す(殺す)のですが、自身も記憶喪失になってしまいます。その後、たまたま新聞の切抜きで見たウラジオストックという地名に反応し、ソ連(今のロシア)に旅立つところで終わります。お前がソ連に行ってどうする?
そして次作のフレミングの遺作である「黄金銃を持つ男」に続きます。この3部作を読んだら必ず次が読みたくなります。
日本人として読むと違和感を感じる部分もありますが、フレミングの特派員として目は鋭いです。戦後復興時の東京の建築ラッシュの様子なんかが描かれていて興味深かったりします。大きな誤解はありますが、細部は意外に正確です。外国人にとって、日本はエキゾチックだったんですね。




0の殺人 (講談社ノベルス)
販売元: 講談社

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この本読み終わった後のやられた感が
たまりません。
マジですか!?ってな感じです。

推理物なんだけど、前書きで犯人も
絞っちゃうし、いろいろ考すぎて
もうはめられた!と感じずにはいられませんです!




0の殺人 (講談社文庫)
販売元: 講談社

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推理小説の定番と思わせつつ、「推理小説」という形態そのものに疑問を呈するような、
ある種のメタ的な要素を含んだ作品といえるのではないでしょうか。
作者は「推理小説」を期待する読者をどこまでも翻弄します。
考えてみれば滑稽な話で、結局「殺人事件」を作り上げていたのは、
読者自身(或は、事件と疑ってかかった警部補たち)だったわけですね。
実際の事件を「推理小説」に当て嵌めようとする読者自身の心が起す“錯覚”を、
見事に利用してみせた良作です。

…とはいえ、いわゆる「推理小説」を期待された方には嫌われそうだ(笑)。
我孫子氏が、重苦しいミステリィよりも、エンタテイメントとしてのミステリィを
書くことに秀でた人だという認識の下に読んでいただければ、この作品の使った
“反則技”も許容できるのではないでしょうか?




0割0分0厘ひとり旅―巨人軍、栄光の秘密 (光文社文庫)
販売元: 光文社

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0番目の男 (祥伝社文庫)
販売元: 祥伝社

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 環境問題というのはとても先の長い話を論じているので、今あれこれ決めている人間は、結果が出るころには誰もいない。
 本作は、ある湖の浄化プロジェクトに携わった主人公が、結果を見るためにコールドスリープを許可され、その代償に自分のクローンをつくることを認めるという物語。冬眠から覚めて教えられていた場所に行くと、いろいろな道をたどってきた自分が何人も集まっているというわけだ。作者独特の抑制がきき過ぎた感のある文体で書かれると、ちょっとした怖さがある。「オルガニスト」には及ばないので、星は四つ。
 こういう技術が現在可能なのであれば、ぜひ政治家で験したい。自分たちがサミットで決定したことの結果を百年後、二百年後に自分の目で見るんだよと言われれば、もうちょっと彼らにもやる気が出るかもしれない。


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