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和書 508080 (215)



フランクリン自伝 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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アメリカ建国の功労者の一人であり、雷が電気であることを発見した科学者にして、外交官、そして一代で成功した資産家でもあったベンジャミン・フランクリンの自伝。いかにして親下を飛び出して出版業者として成功を収めていったのか。その過程を追体験する中で流動的にして活力に富む植民地期のアメリカの雰囲気が伝わってくる。北米における英仏スペインの緊張が高まる中、13植民地もそれぞれ紛争の渦中に置かれていく。指導者の一人として、政治と軍事の両面で東奔西走する様も非常に読みごたえがある。

特に印象的なのは第六章の十三徳樹立であろうか。「道徳的完成に到達しようと」企図し、達成されるべき目標としての13徳を設定し、それをクリアーするために合理的な方法を考案し、自らに課す。アメリカ的プラグマティズムの権化を見るかのような思いにとらわれる。マックス・ウェーバーがその著『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』において本書を取り上げたのもうなづける。

所々に人生において成功をおさめるための教訓や人間関係の機微がちりばめられている。その一つ一つがまたいい。彼の合理主義・勤勉さ・寛容さ・忍耐・・・建国期のアメリカ史を知る上で必読の書であることは言うまでもないが、人生の教訓の書としても色々と教えられる気がする。





患者革命―納得の医療、納得の死 (岩波アクティブ新書)
販売元: 岩波書店

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 英会話だって、ネットショッピングだって、興味がなければ、やりたくなければ、やらなくてもいい。
 だが、患者となり、医療を受けることは、病弱な人はもちろん、元気な人でも、突然やって来るかも知れないことである。

 日本(人)は従来、病気のことはよくわからないから、『お医者さんに任せておけばいい』という考え方が強くて、医師の方も、『患者は何も言わず聞かず、私の言う通りにすればいい』という考えで、医療を行ってきたように思う。
 それが最近、アメリカで始まった『患者革命』が、日本にも上陸して来たらしい。

 納得の医療を受け、納得の死に至るためには、我々患者はどう変わり、医療をどう変えていかなければならないのか。それが本書の主題である。

 『インフォームド・コンセント』という言葉がある。日本語で、『説明と同意』と訳されているが、何のことやらよくわからない。

 『的確な情報を与えられたうえでの患者の承諾』とか『正しい説明にもとづく患者の自己決定権』などという訳が適切だそうだ。
 『プロ』である医師と、『素人』である患者とでは、持っている知識と経験の差は、歴然である。その差を埋めるための、十分な情報の開示、が『インフォームド・コンセント』なのだ。

 著者の姉は、メラノーマという皮膚がんで亡くなった。しかも、誤診の所為で。
 『こうした誤診は、当時より診断技術も進んだ今では起きないだろうと思いたいのですが、相変わらず、同じようなことが、今も繰り返されており、驚くばかりです。』

 がんであるかどうかの最後の決め手は、病理組織診断であり、それに拠らないと、判断ができない場合が多い、ということは、覚えておく必要があるだろう。
 忙しくて、経験も豊かな医師は、病理組織検査なしで診断(誤診)してしまうようだ。

 患者にとって、医師と同じか、いやそれ以上に大事な存在が、看護師である。その数は、相変わらず、少ない。

 医療費負担を増やしたりすることも必要なのかも知れないが、それよりもまず、看護師の数を増やすような『医療改革』を望む。




子供と遊ぶ算数教室 (岩波アクティブ新書 (87))
販売元: 岩波書店

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手紙の書き方 (岩波アクティブ新書)
販売元: 岩波書店

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 本書の冒頭に、『さまざまな実例を通して「手紙の効用」といったものを書きたいと思う。それを読んだ結果として、自然に「手紙の書きかた」を身につけてもらえればと思うのである。』とある。
 確かにそういう内容であるし、著者の意図通りに読もうと思えば読めるのかも知れない。
 が、引用されている手紙(手紙でないものも多いが)は、かなり特殊な世界のものであり、私のような一般市民とは、無縁の世界のものであるように思う。
 書いてある内容を理解するには、書いた人、手紙を受け取った人の思想や信条、背景を知らなければならないし、その中から『手紙の書き方』のエッセンスを取り出すのは、かなり難しいと思う。

 この本を、『手紙の書き方』などという、一般的・実用的な書名で出版することは、かなりの誤解を生み、読者に対して親切ではないと思う。
 岩波アクティブ新書は、すいすい読める本が揃っているが、私が初めて、最後まで読むのに、苦労した本であった。




手づくりの木の道具 木のおもちゃ (岩波アクティブ新書)
販売元: 岩波書店

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 本を読んで、ふだんはあまり目立たないが世の中には本当に色々な人が色々な物を作っているんだなと思いました。取材を通してものづくりをしている人と作品に光を当て、手で物を創り出す悦びを想い出させる作品です。




ブロードバンドを使いこなす (岩波アクティブ新書)
販売元: 岩波書店

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 『ブロードバンドを使いこなす』。なんて夢のあるタイトルなんだろう。
 非常に、期待に胸を膨らませてしまう。
 ドキドキしながら、読んだ。特に第3章は、著者が、ブロードバンドの原理を、なるべくわかりやすく説明しようとしたそうだ。ところが、『わかりやすく書いてるんだろうなあ……』とは思うのだが、肝心なところ、あと一歩が、わからない。
 私の読み方、理解力が悪いのかも知れないが、残念だ。
 例えば、『ブロードバンド』という言葉は、専門用語であり、一般には、何の事やら解らない。 そして、それを説明するために、誰でも間違いなく理解できる単語だけでは、うまく説明できないので、また専門用語が出て来る。
 十分な説明をするためには、その、新たに出て来た専門用語もまた、説明しなければならないだろう。『Aという原理を応用しているから、ブロードバンドが実現できる』というような説明をされても、ではその、Aという原理はどういう原理なのかを知らなければ、結局理解できたことにはならないのだ。説明に必要な専門用語の説明、またその説明に必要な専門用語の説明、というように、どんどんブレークダウンしていって、最終的に、誰でも理解できる単語だけで説明できれば、説明としては理想的だ。
 理想的だが、限られたページ数で完結するのは、不可能だろう。結局、適当なところで納得するか、とことんまで関連書籍を調べるしかない。そういう意味で、消化不良が残った。全体的に、広く浅く、という内容で、今ひとつ、印象に残る内容はなかった。
 最初にあったドキドキ感は、だんだんなくなっていってしまった。




宇宙を顕微鏡で見る (岩波現代文庫―学術)
販売元: 岩波書店

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科学の社会史〈上〉戦争と科学 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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科学の社会史〈下〉経済成長と科学 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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偶然性の精神病理 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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 本書は既出の論文を集めた論文集の体裁をとっているので、内容はそれぞれ独立している。私が特に関心を持ったのは、第二章「真理・ニヒリズム・主体」と第三章「偶然性の精神病理」であった。どちらも「意識」あるいは「現実」あるいは「存在」あるいは「真理」の自明性を突き崩すことに眼目が置かれている。現象学はいかにして人間の現実が構成されるのかを考える哲学だが、著者は精神病患者の現実がいかにして構成されているのかに光を当てる。

 上の二つの論文は、ニーチェ「力への意志」「永遠回帰」、フロイト「死の欲動」の概念を軸に、ハイデガー、ヴァイツセッガー、西田幾多郎などを横断して、我々が構成した自明性を「虚構」あるいは「無」へと還元する。

 人生を虚しく感じている人のその虚しさも、虚構の上に構成されているものではあるが、しかしそういった「感じ」がリアリティを与える以上、いくら明晰な論理でも、というか論理だけでは人は現実の認識を変えることができないのも事実である。それはもちろん無いものねだりなのだが・・・。

 


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