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和書 508082 (95)



ニューギニア高地人 (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社出版局

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筆者(とその仲間)が実際にニューギニアに赴き、現地でモニ族・ダニ族と生活を共にした記録。 旅の記録ではなく、学術的な観点から見ている。ニュー・ギニアの様子が伝わってきて面白いと感じるものの、いささか学術的な話に傾向していて、読んでいて退屈な場面が多々あった。万人にお勧めできる本ではないだろうけど、秘境好き、旅好きにはお勧めできる本である。




カナダエスキモー (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞出版

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 著名な冒険ルポライター:本多勝一氏の突撃ルポルタージュ”極限の民族”3部作の筆頭である(あとの2作はニューギニア高地人とアラビア遊牧民)。1963年当時、朝日新聞の夕刊に連載され、超話題となったシリーズを、一冊の文庫本にまとめた物である。くしくも今年、45年振りに、朝日新聞が再び、かの地を訪れて追跡リバイバル・ルポを連載しているので、懐かしく思い出された方も多いであろう。今回、読み直してみて、実に素晴らしい傑作であることを再確認できたのだ。

 エス0モー(生肉を喰らう人々という意味)は差別用語だという事で、今では彼らをイヌイット(人々という意味)と呼ぶのが一般的である。イヌイットは草木も生えない(当然農耕は不可能な)永久凍土地帯(グリーンランド、北カナダ、アラスカ、シベリアのツンドラ)に何千年も住み付いている先住民である。イヌイットは我々日本人と同じモンゴロイドで、4500年前までにグリーンランドに到達したと言うのが定説である。現在も彼ら本来の食習慣(完全肉食:高蛋白・高脂肪・糖質ゼロ食)を続けている群には、糖尿病もメタボも心臓病もない。つまり動脈硬化が進まないのだ。また、驚くべきことに、出血時間が計れない位、血液サラサラだと報告されている。更には、彼らには生活習慣病だけでなく、アレルギー疾患もない。そうなのだ。イヌイットの存在自体が、此処に挙げた諸病、病態が実は”穀物病”である事と、人類は肉食動物として進化してきた事を示す良い証拠なのだ。ボンクラ学者が言うように人類がもし元々、草食(穀物食)動物なら、イヌイットの存在はどうにも説明の仕様が無いのである。また、”1日最低100-150gは炭水化物を摂らないと、ケトアシドーシスになって危険である。”とか、”イヌイットは実は1日100gは炭水化物を摂って来た様である。”とか、のたまう御仁が時々いらっしゃるが、このルポを読めば、それが珍説(苦し紛れのコジツケ)であることが良く解るのである。ヒト(H.サピエンス)は炭水化物を摂らなくても何の問題も無く生きて行ける事、世代交代して行ける事を、彼らは身をもって我々に教えてくれているのである。

 しかし、今年の朝日夕刊の記事によれば、今の若いイヌイット達はピザやアイスクリームが大好物だという。そして、伝統的な食事をしなくなった一部のイヌイットには、我々と同じ生活習慣病(=穀物病、糖害病)が既に発生し始めているという。実に恐ろしい事である。 400万年前からこの地球上に最後まで残っていた人間本来の良い食習慣(肉食・骨髄食)が、炭水化物(穀物)食という、たった1万年前に始まったに過ぎない悪食習慣に取って代わられつつあるのだ。実に悲しい事である。惜しい事である。私はイヌイットの行く末を案じざるを得ない。

 このご本は、この際、釜池豊秋先生が提唱しておられる”穀物病”という概念を学ぶ為と、私が提唱している”一万年前の取引”の功罪をもう一度考える為の、極めて良い教科書としてお勧めできるのだ。食事と健康、長寿に関心のある方は是非読みたい名作古典である。

(注)穀物病:釜池豊秋先生がその著書(医者に頼らない! 糖尿病の新常識・糖質ゼロの食事術 かまいけ式でスローエイジング! )の中で提唱しておられる概念。生活習慣病はその殆んどが食習慣病である。世間で言われているほど、運動不足は関係しない。この事は久山町研究で証明されている事である。喫煙習慣(ニコチン依存症)による肺気腫などの疾患や、大量飲酒習慣(アルコール依存症)による肝硬変などの一部の病気を除けば、殆んどが”炭水化物依存症”(カーボ依存症ともいう。その証拠に糖質を止める時には、禁煙する時と同じ禁断症状がある。)による病態ばかりといえる。糖尿病、脂質異常症、高血圧、メタボ、動脈硬化、がん、変性疾患、アレルギー疾患、自己免疫疾患、うつ病、・・・と数え上げれば限が無い。これらは将に穀物(炭水化物)を食べ過ぎている為に起こって来る病気(だから”穀物病”と呼ぶ)といえる。これは炭水化物を栄養素と誤解している為に起こって来る間違いである。そもそも炭水化物は蛋白質や脂質と同列ではない。栄養素と呼ぶに値しない。何故か。必須アミノ酸と必須脂肪酸(必須だから絶対に食事で外から摂らないといけない。体内では合成できない。ビタミンも微量元素も同じ。)はあるが、”必須糖質”なるものはヒトでは存在しないからだ。これは全く議論の余地の無い生化学的事実である。糖質は必ずしも外から食べなければならない物質ではなく、体内で幾らでも合成できると言う事である。イヌイット(完全肉食:高蛋白・高脂肪で糖質ゼロ食)が何千年も死に絶えていない事実もその証拠と言える。糖質を食べなくてもヒトは生きていける。食べる必然が無い上に、炭水化物には依存性や病原性(例えば、危険な食後高血糖:グルコース・スパイクや、老化を加速するインスリン・シグナルをもたらすのは、糖質のみ。蛋白質でも脂質でもない。これももはや議論の余地の無い科学的事実。)があるとなると、炭水化物は栄養素と言うより、むしろ”嗜好品”と捉えたほうが正しい認識ではなかろうか。その意味では、炭水化物はタバコと同じカテゴリーに入れたほうが良いのだ。炭水化物を蛋白質や脂質と同列に扱うなど、”以ての外”なのである(笑)。嗜好品という事であれば、炭水化物やタバコを、そのリスクを充分理解した上で、自らの判断で摂取するのはそのヒトの自由である。従って、将来自らの身に起こって来る災いは総て”自己責任”という訳だ。”タバコのない人生なんか考えられない。禁煙して少々長生きしたって仕方が無い。”とか、”カレーライスも、ラーメンも、寿司も食べられない人生なんてつまんない”とか、仰る貴方、大いに結構。とやかく言うつもりは無い。しかし、炭水化物の食べ過ぎで糖尿病になった患者さんに、高炭水化物食(カロリー制限バランス食)を指導している今の日本の医療の現状は、喩えれば、タバコの吸い過ぎで肺がんや肺気腫になったヒトに、ニコチンの虜ゆえにタバコから足を洗えない時に、喫煙を更に奨めているのと同じである(恐)。そこまで行ったら、やっぱり止めましょうよ。タバコも炭水化物食も。幾らお好きでも。命懸かっているんですから!!”スイーツやめる位なら死んだ方がマシよ。”と仰る貴女。本心から命よりそっちが大事なら、どうぞご自由に(笑)。ニコチンやカーボを続けて病苦早老早死するのも、それらからきっぱり足を洗って健康長寿(PPK)を目指すのも、結局貴方次第、貴女の選択なのだ。
   
   1万年前の取引:誕生以来400万年間、狩猟採取民として常に飢えていた人類が、1万年前、農耕を始めた事で、より多くの人口を養う基盤が固まった。社会は大型化、複雑化、分業化し、各地に文明が芽生え、地球上の盟主への大出世の原動力となった。しかし、これと引き替えに(だから、取引:トレードオフなのだ)、人類は糖質(穀物)という大きなリスク(万病の元で老化の元)を背負い込んだ。現在、地球上で何億、何十億という人が、いわゆる糖害病、穀物病に苦しんでいるのだ。この事実を私は、”1万年前の取引”と呼ぶ。これは丁度、16億年前、我々のご先祖の原始的生命体が、その体内にミトコンドリアを取り込んだ事により、大型で複雑な生命体(多細胞生物、真核生物)へ進化する道が拓けた代わりに、活性酸素の発生とそれによる酸化(サビの発生、これも万病の元で老化の元)という進化上の”宿命”を負うことになった、いわゆる”16億年前の大事件”と実によく似ているのだ。従って、この二つの事件を、私は生命史上、人類史上の“究極の2大トレードオフ”と呼んでいる。因みに、私は、この”究極の2大トレードオフ”を常に意識したライフスタイルを、”LOLAS”(ローラス:Lifestyles Of Longevity And Sirtuinsの略 。LOHASをもじったもの。恥ずかしながら、私のハンドルネームに使わせて貰っている。) として提唱させて頂いている。(1万年前の)取引であった以上、今更、契約を反故には出来ない。今、農耕を放棄するという事は、地球上の何十億人もが餓死するという事である。取引だった事にようやく人類が気付いた以上、いかに折り合いを付けるか、いかに炭水化物を”必要悪”として上手く利用していくか、が今後、議論すべき大問題になるのだ。もちろんこの際、食糧、地球環境・温暖化、エネルギー・資源などの諸問題の上流にある本丸:”人口問題”も議論の対象にせざるを得ない。避けて通れない。しかし、どうするにしても、社会システムの大変更を伴わざるを得ないのである。トコトン突き詰めると、個体の数と個体の寿命は二律背反なのかもしれない。あちらを立てればこちらは立たず、決して両立することはない。ここが根本的なトコで、Sirtuinsの本質であると私は考えている。そう理解すると、地球が耐えられない程に人口過剰(個体数超過)になってしまっている21世紀の現在、個体の寿命は理論的には縮まないといけない、と言う事か?!(恐)。

 

 




殺される側の論理 (朝日文庫 ほ)
販売元: 朝日新聞社出版局

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この本の初版発行は20年も前のことなのですが、今読んでも、いや、今読むからこそ何年経とうとたいして変わらないこの世の中の現状に愕然とするのではないでしょうか。
いまだに、世の中は欧米を中心に回っています。
いまだに、ありとあらゆる差別や弾圧が根強く残っています。

この本は題名そのまんまに「殺される側」について言及されたものです。

しかし、当たり前ですが、読者は殺されたことなどありません。
よって、この本を読んだからといって殺される人間の気持ちがわかるわけでもありません。
想像するしか出来ません。
しかし、たとえ理解できなくとも「殺される側」にたたされることが如何なる事か想像力を最大限に駆使する努力はしなくてはならないのではないか、そう思わされる本!でした。

また、この本には野坂昭如先生の解説が載ってますが、これもかなり考えさせられました。




乳の海 (朝日文芸文庫)
販売元: 朝日新聞社

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中年クライシス (朝日文芸文庫)
販売元: 朝日新聞社

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昨年亡くなった臨床心理学者・心理療法家の河合隼雄が日本の文学12篇を取り上げ、そこに描かれている中年像から現代の中年が瀕する危機=クライシスを抉り出す。

この本で取り上げられている12篇は、
夏目漱石「門」
山田太一「異人たちとの夏」
広津和郎「神経病時代」
大江健三郎「人生の親戚」
安部公房「砂の女」
円地文子「妖」
佐藤愛子「凪の風景」
谷崎潤一郎「蘆刈」
本間洋平「家族ゲーム」
志賀直哉「転生」
夏目漱石「道草」

この中で読んだことのある本は、「人生の親戚」「砂の女」「道草」だけ。「人生の親戚」や「砂の女」は話の筋もほとんど忘れている。あと映画で見たのは「異人たちとの夏」、「家族ゲーム」。

河合隼雄はこの本の中で告白しているが、児童文学はおそらく職業柄か沢山読んできたけれど、大人の文学はほとんど読んで来なかったそうだ。今回のこれらの本も、本書執筆の為につぎつぎと読んだ本の中で、何らかの意味で感動した本たち。さすがは臨床心理学者、大人の文学はほとんど読んで来なかったとおっしゃるが、その読みは精密で本質をがっちり掴んでいる
。中年の危機を語るのに、氏が直面した数々の臨床例はあるのだけれど、それらを取り上げると、ことの性質上差し障りがあるので、既に公表されている文学作品にこと寄せて語るのだという。

この本の中にあるが、かの孔子様も「四十にして惑わず、五十にして天命を知る」とあり、四十才で不惑なのはすごいが、一方、自分が生まれてきてこの世でなすべき、天から授けられた命数を知るのは五十才だという。多分それも十分すごいことなのだろうとは思うが、孔子様にしてこのようなのだ。安定していて、元気で且つ時に、或いは人によってはギラギラしている中年男は実は第二の誕生に直面するような不安定さ、危機にも直面している。

本書は取り上げられているテキストを実際に読んでいなくても、この本だけで十分に楽しめ、味わえる。これを読むと、僕などは自分が不器用なためにゴツゴツした生き方をしているのではないかと思ってきたのが、実はそうではなくて、今現在何の疑念もなく世間の物差しにおける己の優秀さや金稼ぎの能力を誇っている、至極安定している(ように見える)中年も、今はよくても数年〜10年後に別の形の危機に瀕する可能性があると知り、中年とは出会う危機の深浅や時期に相違はあれど、誰しもが直面しなければならない、避けることのできない、「一皮、二皮剥ける時期」だと分かり、安心半分、同世代への連帯感半分を感じるといったところ。

僕自身、ここに書かれていることで思い当たることが沢山ある。しかし、根がのんびり屋のせいか、危機を危機と感じずに既にやり過ごしていたり、自分の欠点、不得意分野の為に生じていると思われたゴツゴツ感が、実は誰にとっても出会うべき危機だったりすることに気付き、「ああ、自分も危機に直面しながらもとにかく生きていて、偉いもんだ」と感心したりする。

中年というと夏の盛りの末期で少し秋の兆しを感じる時期のイメージもあるし、傍若無人で脂ぎった、汚い存在のイメージもあるが、本書を読めば第二の誕生を控えたナイーブな時期を生きる感じやすい大人達のイメージも出てくる。中年必読の書である。





アルコーリズム―社会的人間の病気 (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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イギリス発・私的日本人事情 (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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イギリスで暮らした筆者だから語れる歴史的な背景、文化について、一歩踏み込んで知ることができた。
過去に一人旅をした時に感じた違和感はこういうことだったのか、と納得できる点、気づいた点が多々あった。
しかし章の区切りに必ず作者の短歌が掲載されている点については、
(私に短歌の知識がないからなのかどうかはわからないが)特に何の感銘も受けず、むしろ不快に感じた。




老いを創(はじ)める (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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オウム真理教とムラの論理 (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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本書がユニークなのはまず第一に、単なる机上の社会論ではなく、丹念な取材から「オウム=悪、訳の分からないおかしなもの」という思考回路を”自然に”(主にマスコミ報道を通じて)身につけてしまった読者に「それは事実を見た上でのあなたの考えですか」と問いかけているように思われる点である。そして何よりも「訳の分からないもの/知らないもの=異常なもの=悪」という思考回路がどれだけ世間に蔓延しているかを示している点が本書のすばらしい点であると考える。
この思考回路は、気がつくと誰もが陥っている。古くは関東大震災時の「朝鮮人虐殺」しかり、近年ではイラン系労働者が大量に入ってきた時期の「強姦デマ」しかり、いや、それどころか毎日の電車の中で「わけのわからんことをしゃべっている若者(あるいはオッサン)」に対しても我々は気がつけばこうした視線を投げ掛けているのではないか。そしてそれが集団心理/行動になった時に「バッシング」「××狩り」として行動化される。
オウムに限らず多様な人々の住むこの社会で、我々が円滑に平和に営むために必要な己の日々の思考、言動再考のきっかけを本書は与えてくれるのではないか。




オウム法廷 (2〔上〕) (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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