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和書 508082 (139)



現代史の課題 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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評論家である亀井氏が、遠山茂樹氏らが執筆した『昭和史』について疑問を呈する。太平洋戦争は、果たして軍部、政治家、実業からと、それに反対して弾圧された人々だけで動いたのか?その中間に、動揺する国民がいたはずではないか?国民、人間が不在ではないか?と。

その他、天皇制や転向、共産党言の問題などについて様々な考察がなされているが、本書が書かれたのが1957年と言うこともあり、現在では切実でない問題も多い。しかし、戦争中果たして国民は本音のところではどう思っていたのか、という疑問や違和感に対して、率直な文章は大変興味深い。そして、ここで問われていることは、現代でも決して古い質問とも思えない、持ち越されたもののように感じるのはなぜだろうか。





黄禍物語 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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本書は、日本では数少ない、黄禍論について書かれた本である。

欧米における黄禍論の勃興と展開、それに日本における黄禍論に対する反応などについていろいろと書かれているのは良いのだが、しかし299〜308ページの「中国の思想伝統と人種意識」という箇所の議論には、大いに疑問を感じざるを得なかった。

というのも、ここには「黄禍論はもとより、一般に人種を差別するという考え方が、中国にとっては不可解な事柄であったように思われる」「そして私はこうした立場−世界観はなにも中国共産党に固有のものではなく、伝統的に中国のものの見方であったように思われてならない」などと書いてあるからです。

ここで誰しも(肌の色などで差別する人種主義とは少し違うが)「中華思想」というのを思い出さないわけにはいきません。

学校で「東夷・西戎・北狄・南蛮」という言葉を習ったことを憶えておられる方も少なくないでしょうし、また昔は、中国国内&周辺の少数民族の民族名を表記する際に、中国人はしばしば「獣へん」や「虫へん」の漢字を当てたりしたということをご存じの方もおられることでしょう。

さらには、清の時代にはイギリスとさえ対等な外交関係を築くことを拒絶したことなども考えれば、とても中国人の態度は誉められたものだとは思えません。

ということで結局「中国には中華思想というのがあって、中国以外の国はみんな中国よりも格下だという差別意識があったので、肌の色などで差別する必要がなかった」ということなんじゃないかと私なんかは思うんですが、しかし本書の著者はどういうわけだか、そういうふうには考えておられないようなんですね。

どうもこういう議論を目にしてしまいますと、どうしても「ここ以外の部分も大丈夫なのかな?」という疑いの気持ちが起こってしまいます。

こういったことを考えますと、本書は、黄禍論について調べる際の叩き台としては便利かもしれませんが、しかし鵜呑みにするのは危険かなと思いました。




宗教と非宗教の間 (岩波現代文庫―学術)
販売元: 岩波書店

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 現代は「ニヒリズム」の時代といえます。拠り所となるような価値観を見出せず、そのため人々はいたずらに拠り所を求めようとする。しかしどれも拠り所とはなりえない・・・そんな時代です。
 さてこういった「どんづまり」な状況で私たちは「人間」という存在をもう一度見つめなおす必要があります。西谷先生は禅の立場からそれは「空」であるといいます。「人間」という確固たる「もの」が存在するのではなく、つねに存在は流転しているということです。
 もちろん西洋の合理主義に染まりつつある日本人にとって理解することは容易ではありません。しかし西谷先生の思想の中に現代を生き抜く知恵があるように思います。




宗教とはなにか-とくに日本人にとって- (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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自己のテクノロジー―フーコー・セミナーの記録 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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知の遠近法 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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哲学と反哲学 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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天才の精神病理―科学的創造の秘密 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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私が人間もつ本源的な精神病理性に衝撃を受けたのは20歳前後に読んだ土居健郎の1冊であった。

本書は、6人の天才について、1人ずつ幼少期の環境よりおいかけてその精神状態を克明に描いた一冊である。すべての人間が動物から離れた歪んだ認識しかできない存在であるとすれば、天才と呼ばれる人はその究極の姿、つまり、病的と言うのは当然の結末であろう。

実はこの本を最初手に取った時は、天才として挙げられた顔ぶれに正直がっかりした(なぜアインシュタインは入っていないんだ!!とか)が、恥ずかしながらヴィトゲンシュタインの存在をこの本で知り、その後論理学・哲学にはまるきっかけを作ってしまったほどの本だ。

個人的には人類史上最大の天才はフランスのガロアだと信じているので彼の心象構造の解明を望みたい。また、本屋でほかに「天才と精神病」に関する本があったと思うが、未だ見つからない。だれか教えてくれないかな。




南島イデオロギーの発生―柳田国男と植民地主義 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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日本近代思想批判―一国知の成立― (岩波現代文庫―学術)
販売元: 岩波書店

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本居宣長や荻生徂徠といった近世の思想史研究で知られる著者は、最近、『現代思想』などを拠点に、近代をテーマにした考察を次々に世に送り出している。それらの近代論の原点と位置づけられるのが、本書のもとになった『知のアルケオロジー』であった。本書は、その増補版である。

子安氏の近代論に関心があれば、この本は必読であろう。これ以降の個々の著作が扱っているテーマ(国家神道・ナショナリズム・「近代の超克」…)が、著者にとってはどのように位置づけられているのか。瑣末な揚げ足取りに落ち込んでしまわぬためにも、そうした位置づけについての見取り図を、読み手としては持っておきたいものである。


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