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和書 508082 (222)



聖徳太子と日本人 ―天皇制とともに生まれた<聖徳太子> 像 (角川文庫ソフィア)
販売元: 角川書店

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 厩戸王はいたけれども聖徳太子はいなかった、十七条憲法も聖徳太子が作ったとは言えないという説はここのところ盛り上がっている学説のひとつです。聖徳太子の数々の功績は教科書にまで書かれていて一般的には誰もが実在を疑わないわけですが、実はその話も結構あやうい根拠に基づいていて、深くつっこまれないまま定説化してしまっているのも事実です。
 著者の大山誠一さんは先陣を切ってこの虚構説を提唱されている先生なのです。現在の聖徳太子論は、ある意味「大山誠一説をどうとらえるか」ということに対してああだこうだといろんな人がもの申しているのが現状で、肯定派と否定派にぱっくりとわかれてしまっているような状況が続いています。
 面白そうだからちょっと読んでみたいなと思われる方もいらしゃると思いますが、実際この聖徳太子の話には数多くの文献の引用と登場人物が出てきて、ある程度の知識がなければ半分以上ちんぷんかんぷんという難しい本が多いのです。そんな中、この本は比較的やさしい文体で書かれていて、初めてトライされる方にもおすすめできます。それでも十分にわかるかといえばそうではないのですが、なぜ聖徳太子がいなかったといえるのか、その根拠や問題点は十分にこの本で知ることができると思います。
 また、この本が面白かったら「聖徳太子の真実」と「聖徳太子の実像と幻像」を次におすすめします。




神秘家列伝〈其ノ壱〉 (角川ソフィア文庫)
販売元: 角川書店

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ぼくは水木しげる先生の伝記ものが本当に大好きです。人物が実に生き生きしているし、絶妙な間合いというか独特の雰囲気が全編に漂っていて、なんとも言えず引き込まれるんです。

本書には、科学者であり神秘体験者であるスェーデンボルグの一生、チベットの瞑想修行者ミラレパの一生、ハイチの独立とヴードゥー教の成立の歴史、明恵上人の夢とその一生がおさめられています。どれも、水木先生が長年追究している目に見えない霊界に関するもので、不思議な話ばかりです。じつに面白い!

でも、不思議なもので水木先生の漫画を愛読していると目に見えない世界をあーあるかもなあと普通に受け入れられるようになってきます。人間の知っていることなんて、全宇宙の広大さから比べれば、ゼロと同じですもんね。




想像力の地球旅行―荒俣宏の博物学入門 (角川ソフィア文庫)
販売元: 角川書店

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人間が探して、集めて、分類していく知の歴史を一冊にまとめた良書。

博物学という学問はそもそもが人間が行う行為であり、それ故の間
違いや思考の過程、知識の伝播がこの本から覗える。

本文中の図や参考資料も豊富かつ知覚的に興味深いものが集められ
ている。たとえば、第十章「視覚の快楽 博物図鑑の楽しみ」「怪奇な

鯨絵のゆくえ」の項においては、過去に描かれた鯨の姿が紹介されて
いる。

これらは、神話など過去の人類の知識や誤った情報からの類推によ
り奇妙に歪められて描かれており、単に絵を眺めるだけでも面白い。

本書は、野へ出て生物を採集し観察するおもしろさや、先人の著し
た博物学書の偉大さを伝えたいということだが、十分に伝わる。




知識人99人の死に方 (角川ソフィア文庫)
販売元: 角川書店

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「死」が恐ろしいのではなく、「死」の周りにいるというあたりまえの事実に驚愕しました。

夜一人で読むとその辺のホラーより怖いです。




定本 言語にとって美とはなにか〈1〉 (角川ソフィア文庫)
販売元: 角川書店

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戦後日本人によって書かれた唯一の言語芸術についての理論書。
抽象度が高く、資本論と異なり現実の作品に上向することが困難なのが難点か。
理論的素養のない大学教員には読めないと思う。




定本 言語にとって美とはなにか〈2〉 (角川ソフィア文庫)
販売元: 角川書店

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 学生時代に熊野の本宮から小雲取、大雲取を越えて那智へ抜ける道、つまり中辺路を初めて歩いた時のことです。鬱蒼と続く杉林をひたすら歩いて峠を越えると、いきなり眼前に真っ青な太平洋が広がっていました。それを見た僕はもの凄い開放感と感動をおぼえ、思わず唸り声を上げたのです。その時、僕は熊野信仰の原点を体感したような気がしました。
 『言語にとって美とはなにか』の中で吉本隆明氏は、初源の言葉というのは神と交流するための言魂的な呪言であった書いています。そして、「原始人が奥深い山の中を彷徨い続けたあげくに海にたどり着いた時に、感動のあまり発した「うっ!」という唸り声が「海」という語の語源であった可能性を捨てさることはできない」と書いています。
 勿論、吉本氏は言語を構造や記号として捉えることを否定しているわけではありませんが、同時にそれだけでは言語の本質には届かないとも考えています。この「うっ!」=「海の語源」という話は、言語を構造や記号としてのみとらえようとすることに対する警鐘として捉えるべきなのでしょう。
 何故か僕の中では、大雲取越えの際に山の上から熊野灘を見たときに受けた感慨と上述の吉本氏の言葉がふと重なってくるのです。




遠野物語―付・遠野物語拾遺 (角川ソフィア文庫)
販売元: 角川書店

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 遠野物語と遠野物語拾遺を合わせて299話の短編集、一話平均約400字。
 遠野物語は、民間信仰、栄枯盛衰、山中での出来事、妖怪、動物、行事、昔話など素朴な話が集められている。みな懐かしい感じがし、お伽やグリム童話といった説話のような説教じみた堅苦しさはない。話からは間接的に当時の人々の考え方や習俗、道徳観が伝わってくる。古今の文化の変化を考えると興味深い。民俗学の重要な史料となっている事も頷ける。
 拾遺は題名のごとく残りの雑多なものという感じである。たとえば、当時(明治から昭和初期)の流説も混じっているようである。今で言う「口裂け女」「ターボじじい・ジャンピングばばあ」「こっくりさん」のようなもの。これはこれで当時の風俗を垣間見たようで面白い。あるいは、「先祖伝来の、開けると目がつぶれる箱、なるものを今の代の主人がどうしても見たくて開けたら、布が入っていただけだった。」という話では、近代化に伴い、未知に対する畏怖の消失が現れている様で興味深い。
 




日本人の骨とルーツ (角川ソフィア文庫)
販売元: 角川書店

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骨や歯の分析を通して、いろいろな地域の人々の違いについて述べられています。骨だけでこんなにも分かるのか!と驚いてしまいます。
難解な表現も使われており分かりにくい部分もありますが、図も描かれているので読みやすくなっています。
歴史好きの人には特におすすめです。




人間と教育への処方箋 (角川文庫ソフィア)
販売元: 角川書店

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学校の怪談―口承文芸の研究〈1〉 (角川ソフィア文庫)
販売元: 角川書店

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「学校の怪談」・・・いつの時代にも絶える事がないものの一つだと思う。
夜になると理科室のガイコツ模型が動き出す。音楽室のベートーベンの目が動く。誰もいないのにピアノの音が聞こえてくる。そして、映画にもなったトイレの花子さん・・・私の時代は「こっくりさん」や「不幸の手紙」などが流行ったりしたのだが・・・

これらの話を全く聞いたことがないという学校時代を過ごした人はまずいないのではないだろうか。しかしながら、現在ではどのようになっているのか、既に学校に通っていない私には分からないことだったが、著者は当時、中学校教師という職についており、現場にいることで豊富な資料を採集することに成功している。結論を言えば、確かに検証不足な点はいなめないのだが、しかし従!来の民俗資料とこれら学校の怪談を同一の土壌で研究する見識には脱帽である。
また、最終章では、著者みずからの教師時代の体験をエッセイのように書いてある。これがまた、この著者に引きつけられる一つの要因になるのである。


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