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和書 529056 (134)



歴史のなかの天皇 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 古代から現代まで、天皇の歴史を、文献に基づき述べています。
 話題の皇位継承問題を予め知っていると、争点である男系の問題、女性天皇の問題、養子の問題、外戚排除の問題などが、日本史上、また人類学的にどうだったのかが随所に触れられており、格段と面白く読めます。「皇位継承のあり方」の所氏とは、イデオロギーは正反対の筈ですが、男系天皇論から見ると、さほど違いは無いように読めます。
 男系擁護論の主要根拠は、天皇は特異な霊威を始祖から直接に継承する存在であり男しかできない、また皇室祭祀は男にのみ出来るといった点です。両書ともこれらへの指摘はありますが、充分な歴史的説明はありません。

 キワモノではなく、地道な文献史学の啓蒙書として読むと、日本の天皇の特異性として、朝鮮半島・中国大陸との国際的交通で、それらの国の文化と王権とに影響されて形成された多様な重層性が論じられています。また国内では卑弥呼から始まる時の政治権力と様々な形で関わる王権の複合性が指摘されています。現代的な通説ですが、これに対応した経済的な面からの補足説明があれば、既存の説を超えてもっと判りやすくなると思いました。
 
 また著者は、日本社会の変遷を、祖先に基づく氏関係から、父と子との家関係に変わる流れから見ています。この大きな流れの中でも、天皇が現存する特殊な連続した一つの系統だということ。また非親政とか複合性とか言われるような、政権とか宗教からの距離をうまく取る王権のあり方を考えても、天皇の不思議さをすごく感じます。天皇問題は、思ったよりは奥深い、慎重にという気持ちになりました。
 





ロシア市民―体制転換を生きる (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 私は、著者・中村逸郎氏の講義を大学で聞いてこの本を読みました。中村氏は日本におけるロシア政治研究の大家的存在であり、ゴルバチョフ元大統領やロシア政府役人との個人的パイプもある、日本では珍しい学者の一人である。
 本書の主な内容は いまロシア市民社会の内部で起こりつつある客観的事実を克明に記した日記のような構成となっている。よって、これは著者の「個人的論考」というよりも、「考えるための材料」を読者に提供していることにその特色がある。
 そこでは、ソ連崩壊後の体制転換に伴うロシア市民の苦悩が描かれている。転換後、「危機」を「チャンス」と前向きに捉えてビジネスに成功した富裕者もいるが、大多数の人々は社会の変化に乗り遅れて困窮化していった。そのことが現在、大きな社会問題となっている。
 現在プーチン政権は、大統領の権限を強化して独裁色を強める体制を築きつつある。これは一見すると、民主主義に逆行する動きにみえる。しかし、そうではない。それをとく鍵は本書にある。現在のロシア社会の底辺で、一体何が起こっているのか・・・。それを知らずして現在のロシア政治を理解することはできないだろう。




ロシアの軍需産業-軍事大国はどこへ行くか- (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 『ソビエト帝国の崩壊』(カッパブックス)の著者である小室直樹氏は、ソ連崩壊を予言したこの本がベストセラーに成った後、或る雑誌の対談で、「ソ連が崩壊すると言ふと、喜ぶ人が多いが、ソ連が崩壊したら、大変な事に成る」と言ふ意味の発言をして居る。
 本書を読んで、私は、小室氏のこの予言を思ひ出した。この本は、1956年生まれのロシア経済の専門家である塩原俊彦氏が、インターネットのサイトを含む豊富な資料を呈示しながら、ソ連崩壊後のロシアの軍需産業の動向を分析した、深い本である。本書に述べられたソ連崩壊後のロシア軍需産業の動きは、核物質の国外流出の可能性をはじめとして、戦慄を覚えずには居られない物で、小室氏の上の予言を裏付ける様な事実が多数語られて居る。本書の冒頭で語られるイラク戦争(2003年)におけるロシア製兵器の役割をはじめとして、北朝鮮の核開発も、中国の軍備拡張も、ロシアの軍産複合体の動きと無関係では有り得ない事を、日本人は銘記するべきである。本書が、特に、日本の政治家に読まれる事を強く願ふ。

(西岡昌紀・内科医)




私のスイス案内 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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私の平和論―戦前から戦後へ (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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ヴェトナム―「豊かさ」への夜明け (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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著者は実際にベトナムに住み、またベトナムを植民地化したフランスでも勉強して、
内外からの視点を持って包括的にまとめている。

前半は歴史、民族の面からベトナムの歴史をひもとく。
後半はベトナム激動の近代史を詳細に説明する。(ちょっと詳細すぎて長いくらい)

具体的には
ベトナムは常に中国を驚異に感じ、またライバル心をを持っている。
逆にタイ、ラオス、カンボジアには優越の感情を抱いている。
それらの面を地形、民族、歴史から関連づけて説明する。

後半は
第3章 ベトナム社会の特徴
第4章 党と国家機構
第5章 ドイモイ政策
第6章 戦争の傷跡
第7章 経済発展の可能性

など、特に政治経済のことがベトナム内部からの視点で詳しく書かれている。




海に何が起こっているか (岩波ジュニア新書)
販売元: 岩波書店

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沖縄のいまガイドブック (岩波ジュニア新書 (254))
販売元: 岩波書店

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音楽でバリアを打ち壊せ (岩波ジュニア新書)
販売元: 岩波書店

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2001年に行われた1回だけの企画だった、「とっておきの音楽祭」が、その後、2008年まで続くことになった背景を理解できる1冊。
来年もたぶん開催されると思いますが、参加する前に読んでおくと、参加、協力の仕方が分かるかもしれません。





カラー版 里山を歩こう (岩波ジュニア新書)
販売元: 岩波書店

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里山を歩こう、人家と田んぼ(棚田)と雑木林がセットになった里山を歩こう。そこには大昔から延々と続いてきた人々の知恵が溢れているだろう。そこには長い間人間と共存してきた自然の知恵も溢れているだろう。なによりも美しい。この本の特徴はそういう里山の魅力を一般論に還元せずに、琵琶湖の側にある仰木地区に限定して紹介して、しかも写真付きで説明しているところだ。しかも著者のこの地区に対する愛情は生半可なものではないから、おって文章写真共に迫力がある。ただ新書という制約上棚田の自然を全面的に現してはいない。もちろんそれで良いのだ。この本を読んで仰木に行くのはバカらしい。良く読めばこういう自然は自分の身近にもあることに気が付くはずだ。丁寧に作られた畦、長い紅葉期間、祭りの自慢の料理。さあ写真を持って里山を歩こう。


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