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和書 538546 (195)



芸術のイノヴェーション―モード、アイロニー、パロディ (中央大学人文科学研究所研究叢書)
販売元: 中央大学出版部

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芸術の逆説―近代美学の成立
販売元: 東京大学出版会

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この種の問題を美学としてここまで体系的に論じたものは、日本人による著作としては他に見たことがない。ポイントとなる美学上の概念を歴史の中で捉え直す過程は緻密かつ網羅的で、さらに詳細な関連研究のための足がかりとしても十分に耐えうるものだろう。ただ、エピローグの論がやや凡庸に見えるなど、全般にもう少し根源的に議論を展開してもよいように思える。著者はエピローグで、「芸術家は歴史的に形成されてきた『芸術世界』の内に生まれ成長するのであって、『芸術世界』の内に蓄積されてきた文脈を逃れることはできない」として、今後も芸術家の独創性は、過去の作品の模倣や否定など、これまでの芸術史との関連でのみ生じるのだという。しかし、本書が「芸術」や「芸術家」という概念が近代の産物であることを検証し、現代の「芸術の終焉」という問題を扱うのであれば、読者としてはその近代概念の枠組みの外に、未知のものとして一体何が存在するのかを見たいとも思うのである。既知の文脈の《延長》線上ではなく《平行》線上に、別の文脈が存在する可能性も考えられるだろう。つまり本書は、「芸術」という概念の成り立ち(逆説)を論じつつも、結局従来の「芸術」という枠組みの内部に落ち着いてしまっているかのようなのだ。だから、本書は芸術概念史を確認する美学のテキストとしては貴重だが、新しい発想の方向を求めるラディカルな読者にはあまりお勧めできない。




芸術の古典と現代 (放送大学教材)
販売元: 放送大学教育振興会

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芸術の終焉・芸術の未来
販売元: 勁草書房

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芸術の条件―近代美学の境界
販売元: 東京大学出版会

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芸術の摂理―不可視の「形」に迫る作家たち
販売元: 淡交社

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芸術の存在論―世界述語としての芸術存在
販売元: 多賀出版

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芸術の手相 (叢書・ウニベルシタス)
販売元: 法政大学出版局

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芸術の哲学 (ちくま学芸文庫)
販売元: 筑摩書房

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 渡辺先生の語り口は、誤解が多い。既存の哲学者の概念を組み合わせて、自分の哲学を語る。古民家の廃材で、自分の家を建てるようなものだ。部品に惑わされると、本人の主張が見えないし、部品の採り方は、プロの目からすれば、かなり恣意的だ。どう恣意的かがわからないと、あたかも原著者がほんとうにそう言っていたかのような錯覚を起こさせる。入門者なら、もっとニュートラルな個々の原著者の解説書に当たるべきだろう。(とくに、出発点のアリストテレスのカタルシスの解釈からして、かなり問題があると思う。)
 本書自体の主張は、近代主観主義的美学に対して、存在論的美学を立て、後者こそ本流であると言う。この主張自体は、ショウペンハウアー以来、よく知られたものだ。渡辺先生のオリジナリティは、このことを論証するために、フロイトやユンクを迂回して、芸術家の天才的な集合無意識を媒介とすることによって、ニーチェ風の選民の独善的な美学をうまく避けたところにある。
 とはいえ、存在論的美学の論証なら、アリストテレスのカタルシス論から、フッサールの現象学的還元を経由し、バウムガルテンの美の論証へ持ち込んで、プラトンのイデア美学へ抜けた方が、素直だと思うが。また、存在が美的以前のものであるために、話は存在への芸術学であって、美学たりえなくなった。つまり、存在論的美学を論証する以前に、存在論的美学そのものが見失われた。カントの崇高の概念で最後になんとかしようとしているのだが、ムリがあると思う。





芸術の哲学 (白水uブックス)
販売元: 白水社

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 本書を読んだ人間なら誰でもジンメルが高い分析力と鋭い審美眼を併せ持った稀有な人間であることを認めるだろう。「フィレンツェ」や「ヴェネツィア」を読んでいると、そこに行ったことがないにもかかわらず、フィレンツェやヴェネツィアの風や匂いを感じさせる。
 そういった優れた表現力を支えているのはジンメルの距離感だと思う。たとえば「額縁」の中で、額縁があることで絵画の世界が維持されるといったことを書いている。作品と観察者が適切に離れていなければ芸術は存在しない。彼はそう言いたかったのではないか。
 そして彼の距離感が社会と個人に向けられることで『社会学の根本問題』などの名著を生み出すことになったのだろう。


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