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和書 548206 (23)



1968―世界が揺れた年〈前編〉
販売元: ソニーマガジンズ

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1968―世界が揺れた年〈後編〉
販売元: ソニーマガジンズ

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1970
販売元: 文芸社

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主人公たちは、1960年生まれの中年オジサンとオバサン。日常にちょっと疲れてる彼らが、30年前に挫折したイカダ下りの冒険に出発するという物語。独りよがりの情景描写や人物描写がない分だけ、読者は主人公たちのささやかな冒険に素直に入り込んで、ビジュアルにその世界で遊ぶことができる。そう、ちょうど、一本の映画を見るように‥‥。死という重いテーマを扱いながら、読後のこの爽やかな後味は何なのだろう? 魅力的な作品だ!




1973年のピンボール (講談社文庫)
販売元: 講談社

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「風の歌を聴け」が中身の無い宝石箱だとするなら、
「1973年のピンボール」は中身のある宝石箱。
キラキラとした文章は素敵であこがれます。
箱の中身は時の流れの確かさと、自分の感覚の不確かさとでも言いましょうか。
前作にも増して読む価値があると思います。
但し前作を読んでから読むべきだという気が多少はしますが。




1974ジョーカー (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 250-1))
販売元: 早川書房

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 新聞記者エディーが猟奇殺人事件を追って破滅してゆく、
といったストーリー。どうもトマス・ハリスの影響でしょうか、
こういう猟奇的な殺人事件が起こるとどうしても犯人の
心の闇が解き明かされることを期待してしまうのですが、
そのような類のものは殆どありません。筋立ても描写力も
一貫性に欠けており、エディーも粗野粗暴で滅茶苦茶をやり

つづけ、女性にはもてても根が粗暴なので関係がうまくいかずに
荒れまくり、大量飲酒の後、また起き上がって事件に立ち向かう、
というような流れで話が進んでいきます。

 ただ筋は滅茶苦茶でもラストは一応まとまって破綻が避けられて
いるし、なにより作品にエネルギーを感じます。エディーの狂奔ぶり、

エディーと全く心が通じていないようにみえる、善良な市民そのものの
エディーの母親や親戚、殴られて逆上するエディーのガールフレンドたち、
いずれも十分なリアリティがあります。また行間から漂ってくる
ヨークシャーの雰囲気もルース・レンデルばりにおどろおどろしており
ナイスです。本編ではありませんが日本語版序文も短文がつらなる

構成で迫力があり、「心の奥底から生まれた小説」であるという点
には素直に納得できます。ただこの本が「他のどの本よりもよかった」
とは思えないのでそこのところに難はありますが。。。




1977リッパー (ハヤカワ・ミステリ文庫)
販売元: 早川書房

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 現実に起こった事件(ヨークシャー・リッパーことピーター・サトクリフ)を下敷きにしているだけ、前作よりはわかりやすく思った。下敷きにしている、と書いたが別に犯人像や事件の真相に迫っている(マーダーケースブックみたいなドキュメンタリーになる)のではない。この本は、ひたすら事件の捜査にたずさわる刑事や新聞記者、そして被害者たる売春婦たちの物語であり、かつ、混沌の時代の物語である。

 前作と同じ登場人物もおり、正義も良心も意味のない暗黒の世界に生きる様子は変わっていない。泥土のような腐敗した社会を泳ごうともがく彼らの姿は息苦しさを覚えるほどであり、繰り返し挿入されるおぞましい悪夢のイメージ、ランチをとることより気軽に行われる暴力とセックスは読み手の好悪のわかれる本であろう。

 オビに〈読書界騒然!!〉と書いてあるのだが、読書界ってドコにあるの?




1980アイコ十六歳 (河出文庫)
販売元: 河出書房新社

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堀田の作品は、文庫化に際して作者のコメントが新たに添えられたものが多いが、この「1980アイコ十六歳」は新装新版であり、当初の文庫化の際のコメントに加え、ごく最近の堀田のコメントまで添えられているのが良い。彼女の作品のファン・この本を懐かしいと思われる方は、改めて手に取ってみても良いと思う。
作品自体は、彼女の他の作品に比べても、やや肩が力が入りすぎたものがあり、さながら「青年の主張」のような部分がある。発表当初話題になった本だが、今になっては評価を分かつものがあろう。




1980ハンター
販売元: 早川書房

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1983 ゴースト (ハヤカワ・ミステリ文庫)
販売元: 早川書房

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エルロイの正当な後継者と言われるピースのいわゆるヨークシャー四部作の最後を飾るのがこの作品。
ストーリー云々よりとにかく疾走感を感じてください。
なんともいえない独特な文体。
そして文章からにじみでる暗くてぬめぬめして腐っていてよどんでいてそして病んでいる雰囲気。
おすすめです。




1984年 (ハヤカワ文庫 NV 8)
販売元: 早川書房

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1948年の作品。スターリンの独裁社会主義のパロディであり、全体主義の未来社会を描く。オーウェルはスペイン内戦に参加する。ラルフ・フォックスやジョン・コーンフォードは理想に散った。帰還して大戦の行方とボリシェビキのロシアをどの様な想いで見ていたのだろう。この作品の中心人物「オブライエン」はヒトラーやスターリンを上回る狂気を持つ。1907年にジャック・ロンドンは「鉄の踵」を書き資本主義はおろか、おそらく社会主義にも絶望した。私には本作は「鉄の踵」の続編に見える。「オブライエン」は高らかに語る「地球は人類と同じ時に誕生し、太陽と星は地球の周りを回っている。真の権力とは「物質」を支配する事では無い。「人間」を支配する力の事だ。昔の改革者が夢想した愚かしい快楽主義的なユートピアとは正反対だ。神とは権力である」。唯物主義をも嘲笑い、究極の主観的現実認識、それでいて個人を完全否定する絶対支配。これに対して主人公は弱々しく反論する「しかし、人間精神がそれを打ち崩します。わたしの方が道徳的に優れています」と。しかし主人公が何とも小さく見えるではないか。最後には主人公はその頼りの人間性も卑怯で愚かしい自分中心主義である事を悟り敗北する。結局ルソーに回帰する。猿に戻るか権力を認めるかだ。「1985」でアントニイ・バージェスはアナーキスト風に本作とはパラレルな世界観を自分なりに呈した。バージェスは反面的な希望を書いている。自分の事しか考えないという事こそ全体に対する個人主義の純粋な姿であり、誰もが人間友愛と個人の尊厳が確保された美しい道徳社会を謳いたいであろう、しかしそれは究極的には相反する物を含むのである。オブライエンの狂気がなぜか美しく見えるではないか。オーウェルは絶望を書いたのである。半世紀前のロンドンは自ら命を絶った。オーウェルは病により本書を書き上げてまもなくこの世を去る。空想博愛者のウェルズや「希望」を書いたマルローの生涯とはなんとも対照的ではないか。やっぱり絶望のファンタジーよりも私はテグジュペリの「人間の土地」の方が好きだ。


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