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和書 554120 (216)



経験と言語
販売元: 東京大学出版会

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本書の前半は、知覚および知識論である。ここで著者が批判的検討の対象としているのは、「経験的知識の基盤としての意識体験(直接経験・感覚与件)」という観念である。具体的にはエヤー・ラッセル・ルイスなどの主張が取り上げられているが、著者がターゲットにしているような考え方は、様々な形態を持ち広範で根の深いものであり、決して過去の遺物ではない。著者の主張について「要するに知覚の理論負荷性みたいな話か?」程度に思う人がいるかもしれないが、ここで扱われている問題を今さらと思うような人は、例えばラッセルの「哲学入門」の第一章の内容に対してきちんと批判できるか自分をテストしてみるといい。
本書後半のウィトゲンシュタイン論は、分かったつもりで流通しがちな中後期の用語「言語ゲーム」「規準」「意味とはuseである」「用法の多様性」などを改めて理解するのに役立つだろう。9章以降では、著者はウィトゲンシュタイン的な意味解明の方法を自らの思考に生かし、心理・評価(価値)・行為・因果などに関する表現や言明を対象として、それらの役割及び論理的位相を明らかにする。それによって「他人の心の不可知性」「評価と記述の断絶」「自由と決定論」などの哲学的パズルの根と発生過程を示す。
全体を通じて、問題の要点の押さえ方が実に的確で感心する。ただし細心で大変密度の高い文章なので私にはそうスラスラとは読めなかった。
なお、続編「知識と行為」との関係について言うと、続編では本書後半の分析手法が引き継がれ、本書前半の知覚・知識論は11,12章の人格因果論に統合される。また、本書で論じられた「意識」「意味」と不可分の哲学的概念である「志向性」が集中的に検討される。どちらの本でも、言語の精妙な機能に対する著者の自然主義的な観察が魅力的である。




経験と言葉―その根源性と倫理性を求めて (宝積比較宗教・文化叢書)
販売元: 大明堂

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経験の危機を生きる―応答の絆の再生へ (シリーズ 現代批判の哲学)
販売元: 青木書店

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恵子は必ず生きています
販売元: 神戸新聞総合出版センター

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本書は、欧州で北朝鮮工作員に騙される形で拉致された有本恵子さんの母親による手記。有本さんの拉致に至るまでの経緯、その後の救出活動が困難を極める中で、前向きに奮闘している著者の姿勢には、大きな感動を覚えさせられるものである。それと同時に、藁をもすがる思いで、話を持ちかけた政治家・外務省がこの問題を無視し、葬り去ろうとしてきた・していることへの激しい怒りを覚えるものである。

北朝鮮の拉致の手口は極めて巧妙で、海外留学中の有本さんに、わざわざ「よど号」関係者で関西出身の日本人女性を活用し、「仕事がある」と騙したものである。もしこれを「騙された方の責任」とするなら、「オレオレ詐欺」など犯罪ではなかろう。

しかし、外務省は「国交がないから」などという態度をとり続け、一方で政治家に話を持ちかけても、相手にされない。北朝鮮にパイプがあるということで社会党党首(当時)に持ちかけても相手にされず、神戸選出で、現在民主党の幹部議員が、1990年に金丸とともに訪朝したときに、会談で取り上げてもらえるように頼んでも、何もせずに帰ってきたという事例が赤裸々に報告されている。

さらには小泉首相との家族会全員との面会が当初は10分に設定され、その声も、極めて小さく、問題解決への真摯さが伺われないともあり、如何に「政治利用」しているかは、これまでの経緯を見ても明からである。

さらに、某自治体の国際交流担当幹部から「総連との関係があるから騒ぐな」という意味のことを言われたとも記されており、これらの人々の信じられない対応振りが明らかになっている。

このことからも、拉致問題は単に北朝鮮の絶対に許しがたい行為だけではなく、自らの既得権益のために本来保護すべき国民を平気で見捨てる集団・勢力の問題でもあることが明らかとなっている。この意味でも拉致問題の解決は、日本という国のあり方の問題である。




経済スパイ戦争の最前線
販売元: 文藝春秋

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経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか (平凡社ライブラリー)
販売元: 平凡社

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 先進国の過剰な経済活動が自然を破壊し、人類の運命まで覚束なくしてしまっていることは周知の事実である。しかし、依然として状況は変わっていない。むしろ地球規模で見れば悪くなってきている。本書は、新しい知識を提供するものではないが、「経済発展」という常識に異議を唱えるものである。

 著者はまず、経済発展がやめられない考えを、「タイタニック現実主義」と定義している。経済学者を船長とすると、地球環境という氷山にぶつかるのに「前進しろ、船(経済成長)を止めるな」ということだ。

 一方著者は、経済発展をやめるのは非現実的でないことを「対抗発展」という考えで提示した。ラミス氏は、
今までの「発展」の意味、つまり経済成長を否定するということです。否定するというのは、これから発展すべきなのは経済ではないという意味です。それは逆に、人間社会のなかから経済という要素を少しずつ減らす過程です。
と述べている。

 経済活動の大部分は本当に私たちの生活に必要不可欠なものばかりではない。そういうものを減らしていくことが、人間の豊かさを取り戻すことにつながる。私は、次の箇所が非常に印象に残った。
経済学からいっても経営学からいっても、製品には交換価値があればよい(売れればよい)のであって、使用価値(本当の価値)があるのかどうかは関係ない。自分の会社の商品は、世の中にあってもなくてもいい物、あるいは世界を悪くしている物と知りながら、朝から晩まで働き、残業までするのは、労働者にとって、辛くて悲しいことだと思います。…「対抗発展」は、経済は成長しなくてもいい、その代わりに意味のない仕事、あるいは世界を悪くするような仕事、金以外に何も価値のあるものが出てこないような仕事を少しずつ減らしていくという過程です。(pp153 -154)

 「対抗発展」という考えを浸透させることが、本当の意味での私たちの豊かさであり、地球に迷惑をかけない生き方なのではないか。





形式論理学―その展望と限界
販売元: 産業図書

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●名大の「論理学をつくる」がある今進んでひとさまに是非とは正直断言できません。述語論理学の途中までならあちらに一日の長があります。今更これ読まなくても向こうのほうがずっと行き届いてますからね。●ただ“=”と“関数”の導入された後の述語論理学でタブローの健全性及び完全性を証明しているのは本書とあと最近出たある本しかありません。なのでその1点に絞ればこれしかないという理由で一読することをお勧めします。ただ決して平易な解説ではありません。特に関数は例題も少なくちょっと飲み込みづらいです。●「論理学を〜」と重複するトピックの解説も一部こちらでは若干アプローチが異なる記述もあります。まあ参考に眺めてみてはいかがでしょう。数学の別解と同じでいろんな方法で解くのは理解に役立ちますから。ただやはり向こうより難しい。●向こうの著者とこちらの訳者は同じです。多分これの難解な部分に気が付いて「論理学を〜」著す気になったのでしょう。発想は良いのですがかなり惜しい本です。難しい。ほとんど向こうと内容は同じなのに。




形象と時間―美的時間論序説 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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刑事裁判の光と陰―有罪率99%の意味するもの (有斐閣人権ライブラリイ)
販売元: 有斐閣

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刑事裁判ものがたり
販売元: 潮出版社

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