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和書 554120 (234)



現代の思想―二十世紀後半の哲学
販売元: 放送大学教育振興会

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現代の思想と人間
販売元: 名古屋大学出版会

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現代のための哲学 (1)
販売元: 青木書店

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現代のための哲学 (2)
販売元: 青木書店

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現代のための哲学 (3)
販売元: 青木書店

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現代の哲学的人間学
販売元: 白水社

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現代の人間観と世界観―21世紀のために、基本から考えたいひとのために
販売元: 東海大学出版会

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現代の人間学(序説)―哲学・社会学的探究
販売元: 北樹出版

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コーカサスの金色の雲 (現代のロシア文学)
販売元: 群像社

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 30年代と40年代の旧ソ連では、スターリンの大粛清と対独戦により大人の人口が大幅に減少したため、いたるところに孤児院があったらしい。この作品はモスクワ近郊の孤児院に住む、11歳の双子、サーシカとコーリカのクジミン兄弟の物語。時は1944年。戦争はまだ終わっていないし、孤児院への食料の配給は不十分で、院長たちは子供たちの配給をくすねるほど腐敗している。

 そこにコーカサスへ移住する話が持ち上がり、現状に絶望しているクジミン兄弟は行くことにする。ところが彼らがたどり着いた村は、もともとチェチェン人の住んでいたところであった。チェチェン人たちはナチスに協力した容疑で、スターリンの命によりシベリア等へ根こそぎ強制移住させられているのだが、山岳部に逃れた人たちがゲリラとなって、夜な夜な村を襲いに来る。

 物語の前半は、クジミン兄弟のヴァイタリティに満ちた生き様をコミカルに描き、後半はコーカサスに移ってからの生活を活写する。女性教師レギーナの愛情に接し、豊かな人間愛に目覚めた兄弟の幸福も束の間、彼らもゲリラの襲撃を受ける。その衝撃の描写に胸が引き裂かれそうになるが、ほんの少しだが希望は残されている、とだけ言っておこう。

 作者の実体験が基になっているそうだ。彼も孤児で実際にコーカサスに行き、命からがら逃げ帰ってきているという。この過酷な作品を生む必然性は、平和ボケのなかで安穏と暮らしている我々には持ち得ないものであり、我々の生み出す文学作品など本作に比べれば、オママゴトのようなものである。

 個人的には、過去十年間に読んだ最高の小説。最後まで読者をひきつけて離さない三浦みどり氏の翻訳も素晴らしい。本作を知るキッカケは、週刊文春に連載されていた故米原万里の書評から。ロシア語の通訳、随筆家そして作家であった彼女は、真に偉大な読書家でもあった。この場を借りて彼女に感謝すると共に、心から冥福を祈りたい。

  




現代批評の遠近法―夢の外部 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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