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和書 554232 (73)



ダーウィンに消された男 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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なかなかのトンデモ本だ。まずダーウィンの悪口がやたら多い。「厚顔無恥な性格」「思い上った私欲を満足させようとした」などなど、何の根拠も無い著者の想像による悪口が1ページに2、3個は必ず出てくる。この点だけみてもまっとうな本ではない。関係資料から都合の良い部分だけを抜き出して、勝手な推測を加えて疑惑の証拠だといっているあたり、昔よくやっていたUFO特番を思い出した。勿論ウォレスの都合の悪い部分には触れていない。ウォレスは、ダーウィンとその支持者が困惑するほどの強硬な自然淘汰万能主義者だったがそのことは書かれていない。文中の「ダーウィン以上にダーウィンらしい」というのはそのことを皮肉った言葉なのだが、何を勘違いしたのか誉め言葉として紹介されている。さらに、ウォレスは自然淘汰万能主義者でありながら、人間の知性だけは自然淘汰の産物ではありえず、神の力によるものだという矛盾した主張をするが、この大問題は半ページほど事実を書いただけでさらっと流されている。心霊研究に没頭していたこともさらっと流されている。そもそも、ウォレス自身が、進化論の栄誉はダーウィン一人に与えられるべきであり、自分では「種の起源」のような名著は書けなかっただろうと表明しているのに、なぜ進化論の先取権がウォレスのものだと主張するのか理解に苦しむ。




殿様生物学の系譜 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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フォン・ノイマンの生涯 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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ゲームの理論や原水爆、コンピューターなど現代への影響力からいえば日本でもっと知られていい人物なのだが、名前さえきいたことがない人の方が多いのではないだろうか。一つには小中学校で広島と長崎の原爆に直接関わった人物を「偉人」としては紹介できなかったからだろう。
そこそこボリュームのある本なのだが、ノイマンの生涯をコンパクトに興味深い話を織り交ぜて紹介してあるので飽きさせない。確かに描き方はかなり偏った感じをぬぐえないが、ノイマンの入門書と割り切って読めばいいのではないかと思う。




物理屋になりたかったんだよ―ノーベル物理学賞への軌跡 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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ノーベル物理賞を受賞した小柴昌俊氏の自伝的な本(実際には、インタビューの記録を編集者が本の体裁にまとめたとのこと)。子供時代から学生時代、アメリカ留学期、帰国後の東大教官期、そして「カミオカンデ」を立ち上げる時期が回想されている。アメリカ留学期に米国海軍の協力で行った研究プロジェクトの逸話(例えば、研究者同士のやりとりや、研究を進めるためのさまざまな交渉ごと)を特に興味深く読んだ。また、私は「カミオカンデ」という名前をどこかで耳にしたことのある程度でしたが、この風変わりな名前の実験施設が何のためにあって、どういう経緯で作られて、そこで何をやっているのかが、ざっくりと分かるようになりました。




森の隣人―チンパンジーと私 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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ロバート・オッペンハイマー―愚者としての科学者 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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 私が、これまで読んだ、6冊の日本語で書かれたオッペンハイマー伝の中で、最も印象に残った本である。--本書は、永くカナダの大学で教鞭を取り続けて来た科学者による、異色のオッペンハイマー伝である。
 著者は、これまでに書かれた多くのオッペンハイマー伝を再検討し、その多くに批判を加えて居る。そして、シラードの虚像を打ち砕くなどして、これまで、多くの伝記筆者が、オッペンハイマーとその同時代人について書いて来た事柄に、根本から再検討を加えて居る。
 オッペンハイマーに関する必読の本である。英訳の出版を強く望む。

(西岡昌紀・内科医/原子力の日に)




ロバート・フック ニュートンに消された男 (朝日選書)
販売元: 朝日新聞社

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  この本を読むことで、実験物理の重要性と同時に、ニュートンとロックの複雑な人間関係についても理解できます。科学の教養をたかめるために強く推薦します。

 私も昔はそうでしたが、どうしても理論物理を実験物理より高級なものとして考え勝ちです。しかし、この本では、フックがいかに天才的な実験物理学者であり、ニュートン理論の発展に大きく貢献したことが述べられています。ニュートンには、実験装置を作る才能がなかったため、フックなしでは、ニュートン理論はもっと不完全なものであったことがわかります。
 しかし、フックの批判や業績争いなどにより、ニュートンはフックを憎みます。そして、フックの死後、彼の業績を葬り去ろうとします。このことが、著者独自の実証調査と推理をも!とに述べられています。フックの業績が葬りさられていく状況を述べたくだりは、推理小説なみに面白いです。

 とにかく、私はこの本を読んで、ニュートンに対する見方がすこし変わりました。一読を強くすすめます。




河馬の方舟―動物園の光と影 (朝日ノンフィクション)
販売元: 朝日新聞社

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 戦前から1980年代までの日本の動物園の歴史を語りつつ、その問題点をあぶり出した力作。
 大きな軸となっているのはカバである。昭和27年にケニアから日本に連れてこられた「重吉」は、妻の「福子」とのあいだに十数頭の子をなした。それが国内・国外の動物園に広がり、執筆当時には、国内のカバの6割ほどが重吉とその子孫で占められていたという。しかし、必ずしも幸せな運命をたどった子ばかりではない。飼育の失敗、利益優先の移動動物園に買われたがゆえの悲劇、カバ余り現象など。
 そういうところをほじくりかえし、日本の動物園が抱えている残酷さや欠点が語られていくのである。主として経営の側面に問題があるのだが、そのせいで何の罪もない動物たちが虐げられている。不要になった動物を勝手にハンターに撃ち殺させるなど、信じられないような事件すらあるのだ。
 動物園に関心のある人は必読の本。




パッチンして!おばあちゃん―ある看護ファミリーの記録 (朝日ブックレット)
販売元: 朝日新聞社

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思い違いの科学史 (朝日文庫)
販売元: 朝日新聞社

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 科学が語られるとき、それが誤りと知的淘汰の積み重ねである、という事実はあまり語られない。そこにある誤った(言葉が悪ければ”偏った”)科学観に抗してか否かは判らないが、科学における誤信と淘汰の事例を数点集めた良書である。
 扱う話も面白いものばかりで、たとえば、日本で電燈が街中に配備されつつある時代、電気泥棒の裁判があったという。面白いのは、その争点が「電気は物である、いや違う」という論争が生じた点。これが最初に出てくるが、実に面白かった。
 生物の自然発生説、熱素(カロリック)、火星人タコ説、電池=永久機関説、骨相学、重いものは早く落ちる説、などなど有名なものからマイナーなものまで多種多様である。

 そんなわけで楽しく読んだが、要点は抑えているものの、いかんせん一章が10〜20Pくらいなので、そこまで深くは論じていないのが勿体無い。でも良書。


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