和書 562900 (257)

フランス百科全書 図録編 1~4・索引

フランス百科全書絵引

フランスの『百科全書』はルイ十五世治下で発達し、やがてはフランス革命の思想的原動力となる啓蒙思想のひとつの結実として歴史上最も重要な作品として知られているが、残念ながらわが国においてはこの本と岩波文庫から出版された抜粋しかまともなものは無い。百科全書の全巻訳刊行は夢なのかもしれない。

しかしながらその思想、つまり真理は万人に求められるべきものであり、物事は科学的な目で見つめること（つまり迷信にとらわれない）が大切である、という思想は今日では当たり前のものとして我々の中に脈々と流れている。

この本では論文は割愛し、『百科全書』の図版のみを取り上げている。しかしそれでも見ごたえは十分だ。当時の工業技術や世界観、人々の生活の様子や社会構造などがよくわかる。

かなり大きな本であり、また値段も結構張りますが、本格的に絶対王政の時代の風俗などを知りたい人にはぜひ身近に置いておきたい本です。

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