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和書 720690 (315)



体験ルポ 日本の高齢者福祉 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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これも私の専門から読まねばならない必読書です。本書の良い点は一言でいうと体験ルポとあるように、著者自らが、実際に施設に一利用者として入所体験して、実際におむつをあて、ベッドに臥床して過ごす、という体験を赤裸々に語っている点です。かねがね、思うのですが、福祉系の学校では、施設実習というのがあるのですが、あくまでも援助者の側の体験であり、利用者の立場で参加できる実習は聞いたことがないのです。しかし、著者が言うように、真に利用者の立場を理解する意味では、まず、利用者として施設体験してみる必要性がある、と思うのです。一日オムツをあてられて寝ているとどういう感じがするのか、とか。家族介護の意識の男女差も男性の私には実に反省させられる点でした。この書もそういう意味で介護にたずさわる人間は必読です。




当事者主権 (岩波新書 新赤版 (860))
販売元: 岩波書店

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「当事者」というのは、現在は、「社会的な弱者」と呼ばれていたり、十分な権利を与えられていない人のことです。これらの人たちの生活環境を抜本的に変えていこうとする新しい社会システムの提案書です。君主主権、国家主権の社会から私=当事者が主権を持つ社会の提案です。

中西さんは、障害者支援、自立生活運動を長年行ってきた人です。全国自立生活センター協議会代表です。上野さんは、女性の権利を主張してきた社会学者です。パワー、経験、戦術を持った二人です。

僕も応援したいです。だれでもいつかは老人になります。また病気になったり、事故で障害を持つかもしれません。例えそうなったとして、人並みに努力すれば、安心して不自由なく生活できる社会ができたらどんなに素晴らしいでしょう。この本は、そんな社会を目指しています。斬新なアイデアと人並み以上の行動力、組織力で、一歩一歩進んでいます。多くの人がこの本を読めば、そんな豊かな社会の実現がより近づくと思います。ぜひ読んでください。

弱肉強食の時代は古いです。





難民問題とは何か (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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難民問題について概観できる。一通りの問題を理解するのに役立つ。各国の姿勢、日本の姿勢についても記述がある。




阪神・淡路大震災10年―新しい市民社会のために (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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読了と言っても、かなり飛ばし読みだった。全体として、エピソード報道をまとめたものという印象を持った。確かに本書で紹介されているエピソードは災害というもの実際を見せてくれるし、対策や復旧活動で気をつけないといけない点を提示してくれる。しかし、震災直後のエピソード報道で持ったのと同じ、情緒に流れる印象をどうしても禁じ得ない。全体像はやはり見えない。大震災10年というタイトルをつけた岩波新書を出すのなら、どれだけ復興が進んだデータがあるか、問題点を示すデータには何があるかを、書いて欲しかった。




バリアフリーをつくる (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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著者の北欧における生活・経験にもとづき、日本の福祉社会の問題点を明らかしていく過程は、福祉業界への入門書としてオススメの一冊です。

著者はシーティング業界のビッグネームであり、知らない人はモグリといっていいくらいの知名度があります。

簡潔な文章の中に、シーティング技術やユニバーサルデザインの基礎にかかわる、重要なエッセンスがいくつも入っています。
感覚統合など、きわめて理解のむずかしい領域がこのように楽しく書かれているのには驚きました。
このような点では、単なる福祉入門にとどまらず、一定以上のスキルをもつ人には、かくされたノウハウを手に入れることができる技術書でもあります。

発行年月からいえば、介護保険よりかなり以前に書かれた本です。
それゆえにかえって、日本の福祉の現実が、筆者の理想からどれほど遠いかを感じることができます。
本書を通じて、より多くの人々が高い意識をもって福祉にかかわるようになれば、高齢化社会も不安なものではなくなるかもしれません。




福祉NPO―地域を支える市民起業 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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1998年にNPO法が施行されたときは、話題になったが今や報道は少ない。しかし介護保険制度で状況が変わり、再びNPOは働きの機会を得て注目に値する。福祉NPOのような活動を地道に伸ばしていければ、日本にもアメリカのようなボランティア社会が誕生するかもしれない。そうなれば政府・企業が担ってきた経済分野を大きく削り取る存在として君臨する可能性がある。そんなことを予感させてくれる本である。企業人も企業人を終わった人も、社会の変化に関心がある人は読むべしの1冊。




放射線と健康 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 ページ数がさほどでもない新書版の本の中に、放射線の正体から人体への影響に至るまで、主に医療の視点から見た放射線の情報が十二分にまとめられています。

 本書の特徴をいくつかまとめます。

1.歴史的背景を踏まえ解説をしていること
 放射線の単位や規制について、現状の説明に留まらず、そこに至るまでの遍歴も解説されており、「なぜ今はこうなっているのか」という疑問に答えてくれます。

2.医療被ばくの問題が簡潔にまとめられていること
 著者が放射線医療の専門家であるため、放射線障害と医療に関する内容が充実しています。特に、X線検診の発ガン性や妊婦への影響について、数値を踏まえた解説には強い説得力があります。

3.著者の立ち位置が中立的であること
 低量の放射線が人体に与える影響については、研究者の間でも「有害」「無害」「有益」という、素人から見れば全く異なる主張が繰り広げられている状態です。本書は特定の立場に傾倒することなく、それぞれの主張の背景をバランス良く説明してくれます。

 本書を読み進む上では、中学理科程度の知識が必要になります。放射線の影響を考える上ではその量が大変重要になりますから、本書でもたくさんの値が出てきます。おそらく入門書としては難しめかもしれません。しかし、放射線を知る上では必要な難しさだと、私には感じられました。

 放射線を正しく恐れて、正しく利用するためには、正しく理解する必要があります。その為の入門書として、本書は大変優れていると思います。




ボランティア―もうひとつの情報社会 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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今日、市民社会論、非営利組織論が興隆の感を見せている。本著が書かれたのは1992年であり、その中では間違いなく先駆的な著として位置づけられる。
本著の主題は情報とネットワークであり、ボランティアは事象にすぎない。1992年という時代を考えれば事象としてのボランティアに焦点を当てる意味もあったのかもしれないが、そのハゥ・トゥーや体験談を求めて読むのならこの書でなくても良いだろう。本著はサブタイトルにあるように情報社会を予言する社会論である。
今日、経済や社会の閉塞感のなかで、様々な分野で第三の道が模索されている。いわく、資本主義でも社会主義でもなく、保守主義でもリベラルでもなく、国でも民間でもないという。その先にあるものを語るのに、事象以上のものを捉えられない論者が多い中で、バルネラブル(傷つきやすい)をキーワードにその構造を解き明かし、情報社会における人間の関係性を描く論理には一定の説得力がある。
自立した強い個人が経済や社会の主役になるというのが、第一のセクターが語る第三のセクター像だ。このことを考えるとバルネラブルというキーワードは逆説的にも読めるのだが、それが今日の市民社会の現実であるとすれば、自己責任論に対して倒置的な視点を提示したといえる。
 企業の社会的責任論に触れた部分は、メセナ活動がバブルのあだ花として想起される今日やや隔世の感を抱く。バルネラブルというキーワードが新しい関係性を構築するほど強いメカニズムを持ちうるかという点について議論もあろう。個人的には、情報社会において、国や企業、コミュニティーへの帰属の意識がどのように変化していくのかという議論に関心がある。しかし、日本の市民社会を語るために読んでおいて損は無い一冊である。




音楽でバリアを打ち壊せ (岩波ジュニア新書)
販売元: 岩波書店

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2001年に行われた1回だけの企画だった、「とっておきの音楽祭」が、その後、2008年まで続くことになった背景を理解できる1冊。
来年もたぶん開催されると思いますが、参加する前に読んでおくと、参加、協力の仕方が分かるかもしれません。





車イスから見た街 (岩波ジュニア新書)
販売元: 岩波書店

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 「車イスの弁護士」といわれる著者(1937年生)は1才半の時にせき髄性小児マヒにかかり、両足の自由を失いました。この当時は障害者の生活を補助する道具は整備されていず、乳母車に乗って小学校の通学、三輪車イスを使って高校、大学へ通学、そして大学卒業後、足の手術を受けて補装具と松葉杖で10〜15m歩くことと階段の上がり降りを可能とし、法律事務所で書生として働きながら司法試験に合格し、その後は車イスで弁護士として活動をはじめました。この著者の半生とともに、現在の日本の生活環境で車イス利用者が直面する様々な障害、車イス使用者のトイレ使用などの具体的な生活方法、そして車イス使用者の介助方法などが書かれていて、大変、参考になります。岩波ジュニア新書のシリーズですが、この分野に関心ある大人にも是非、読んで欲しい本です。


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