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和書 882814 (79)



東大駒場連続講義 知の遠近法 (講談社選書メチエ 385)
販売元: 講談社

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本書は様々な分野において、視覚の変化が知覚の変化にどの様に連動しているか、を解説した本です。その領域は、「宇宙」、「絵画」、「音楽」、「写真」、「小説」と多岐にわたっており、最終的にはこの知覚が文化を理解、判断する際にも影響を及ぼしていることが本書を読むと理解できます。特に、「音を見る」の章では、楽譜を通して知覚する音楽について論じていますが、同じ音楽でも楽譜の年代によって演者が受け取るその音楽に対する感覚が全然異なると言う点に驚きました。
大学での講義録をまとめたものですから、このような分野に知識がない人でもすんなり読める点もお奨めです。




日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか (講談社選書メチエ 386)
販売元: 講談社

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著者の主張のポイントは、「常に政策サイドから情報の要求をだし、情報サイドに情報を収集・分析させる情報運用」(インテリジェンス・サイクル)であり、政策立案サイド(旧日本軍では作戦部)が情報収集・分析をやり始めると政策決定に都合の良い運用になってしまうため、政策・情報両方の組織の役割分担と一定の緊張関係が必要、というものです。

旧日本軍は暗号解読など個々の技術的側面では決して遜色のないものがあったにも関わらず、こうした情報を活かす組織の仕組みに対する理解と重要性の認識が欠けていたことが敗因のひとつ、との指摘には合理性を感じます。特に経済・産業情報や相手の文化といったトータルな観点、中・長期的な観点から大戦略レベルの状況を判断するセクションがなかったことは決定的だったようです。

面白く感じた知見は、政策決定者が常に情報のリクワイアメントを発することが強調されていること。「情報、情報!」と言っている割には、情報収集・分析ニーズを発する戦略目標を提示しない組織のトップも多いですよね。また、情報の提示には相手のリクワイアメントを見極めると同時に、相手がどの程度その情報を読み解く能力があるかで分析精度を変える必要がある点、また日本の場合、合意優先の組織間調整に時間がかかるため、一旦方針が決まってしまうと情報を取り入れて、再度調整をとろうとすることができなくなってしまうこと。こうした点は、勿論今日でも色々な組織運営で留意すべき洞察だと感じます。




合理的とはどういうことか (講談社選書メチエ 388)
販売元: 講談社

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トクヴィル 平等と不平等の理論家 (講談社選書メチエ 389)
販売元: 講談社

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 1967年生まれの政治思想史研究者が、2007年に刊行した、ラディカルな民主主義者としてのトクヴィル像を提示しようとする本。アレクシ・ド・トクヴィル(1805〜1859)は、革命と反動の間を揺れるフランスで、王党派の名門貴族の三男として育ったが、啓蒙思想にふれることにより、信仰と貴族の将来への懐疑を抱くようになる。1831年26歳で9ヶ月間、独立後半世紀の米国を視察した彼は、あくまでもフランスの現状を念頭に置きつつ、一族にも配慮しながら、3年後に『アメリカのデモクラシー』を出版し、米国こそ諸条件の平等がその極限に達した、デモクラシーの最も発展した国であると主張した。デモクラシーの社会では、人々は相互の平等性を前提に、自分の個性が他者に尊重されることを望み、あらゆる不平等はその理由づけを要求される。彼らは判断基準として、伝統ではなく自己の理性を重視するが、同時にそれゆえに理性の不確実性が露呈されることにもなり、デモクラシーは多数者の圧政や後見的権力の拡大をももたらすことになる。トクヴィルは、こうした正負の側面を見据えながら、米国的なものとデモクラシー的なものとを区別しつつ、近代欧米共通の未来(エスニシティー分析の弱さはトクヴィルの欠点の一つである)である社会類型としてのデモクラシーを、よりよく運営するための諸条件を模索する。それは一方では、宗教や結社、専門家のような異質な原理を、デモクラシーに組み込んでいくことであり、他方では、一般市民があくまで自己利益を動機としながらも、日々の共同体的実践を通じて、独特な自己矯正力を身につけ、公共の利益を実現するという、デモクラシーそれ自体の持つ潜勢力を全面的に開花させることであった。これが彼の考える、水平化し分権化しつつある社会を、民主的に再組織化する諸方策であったと著者は言う。





誓いの精神史 中世ヨーロッパの<ことば> と<こころ> (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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日本にはなかなか少ない「誓い」という行為。そのため馴染みが無くそれがどういうものかあまり知られていない。欧州には中世から根付き多くの人に理解されていること、言葉の持つ力、それも文字でなく人が声に出し音にかえ、己に他人に聞かせることで得られる力とは?過去のナチスドイツや、今の携帯メールなどのわかりやすい例を挙げながら、比較・解説されている。安っぽい言葉や安易な略語が流行る中、もう一度自分の使っている言葉のチカラを考えさせられた。





日中戦争下の日本 (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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 一般に流布されている、「226事件以降は言論は弾圧されて云々」という暗黒時代説が誤りであり、国会でも、朝野でも、盛んに政治が議論され、無産政党からブルジョア政党までが活動していたという事実が、私には新鮮に感じられた。
 「軍部の独走で戦線が拡大し」は一面の真実でしかなく、戦争そのものを支持する世論が世の中を支配していたのだ。これが民主主義でなくてなんだろう。
 教訓とすべきは、いくら政治が民主的でも、決定内容が平和的だとはいえないという、当たり前のことである。
 憎むべきは、戦争でしか国内問題の解決ができなかったという政策オプションの貧困さであろう。石橋湛山のごとき自由貿易論者がイニシアチブを握っていれば、日本の高度成長は1940年代に始まっていた。日本は戦争によって20年の時間を失ったのである。

 GHQ改革の大半が戦中戦前に用意されて、一部が実行されていたという事実も、この本で再確認した。農地改革法案など戦時中に審議されていたし、借地料引き下げもすでに始まっていたのである。労働者による工場の自主管理、労働条件引き上げのための争議、労働安全、衛生のための規則の整備。すべてが戦時中に行われていた。




古代メソアメリカ文明――マヤ・テオティワカン・アステカ (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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世界の小国――ミニ国家の生き残り戦略 (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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南太平洋に散らばる国々をはじめ、世界には人口百万人以下の小国が40以上もある。ともすれば楽園とも考えられがちなそれらの小国の生き残り戦略はとてもクリーンとは言いがたいが、超大国の思惑を逆手に取る彼らのしたたかな外交戦略を侮ってもならない。





国定教科書 (新潮選書)
販売元: 新潮社

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心で見る世界 (同時代ライブラリー (210))
販売元: 岩波書店

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