抜群のコール&レスポンスに分厚いコーラスと,ストリート・サウンドに負けず劣らず,縦横無尽に駆け巡るヴォーカルが印象的な「Motownphilly」と,G.C.キャメロン(スピナーズ)の原曲をア・カペラで切なく歌い上げたバラード「It's So Hard To Say Goodbye To Yesterday」が出色の出来。
ただ,Troopが歌いそうなジャジーな「Little Things」とか,哀感たっぷりの「Lonely Heart」など秀作が多く,駄曲は1曲もないと言ってもいいだろう。JODECIのデビュー作と並んで,ヴォーカル・グループ復権を決定付けたエポック・メイキングなアルバム。
抜群のコール&レスポンスに分厚いコーラスと,ストリート・サウンドに負けず劣らず,縦横無尽に駆け巡るヴォーカルが印象的な「Motownphilly」と,G.C.キャメロン(スピナーズ)の原曲をア・カペラで切なく歌い上げたバラード「It's So Hard To Say Goodbye To Yesterday」が出色の出来。
ただ,Troopが歌いそうなジャジーな「Little Things」とか,哀感たっぷりの「Lonely Heart」など秀作が多く,駄曲は1曲もないと言ってもいいだろう。JODECIのデビュー作と並んで,ヴォーカル・グループ復権を決定付けたエポック・メイキングなアルバム。
1曲目イントロから濃厚なミーターズの遺伝子、
ミーターズの、特にドラマーのジョン・モデリステの遺伝子、
それをきっちり受け継ぎながら自分なりに進化させたスタントン・ムーアのドラミングが、
このアルバムの、そしてこのバンドの核であることは間違いありません。
その後スタントンのソロ活動なんかもあったせいか、
近作では彼は抑え気味な気がしますが、
このファーストでは、出たての勢い満載のドラミングを
聞かせてくれます。
ミーターズファンは是非。
音楽の方はといえば、スライの影響をかなり受けている印象が強い。全般的に泥臭いファンクとソウル寄りで、初期三枚のサイケデリックブルースロックを期待する人は肩透かしをくらうだろう。
⑤は今でもステージでは欠かさず演奏される名曲で、子どもを育てる為に売春する母の悲しみを歌っている。③はヴェトナム戦争帰還兵が社会に馴染めず苦しむ話。
こう書いているとシリアスなアルバムと思えてくるが、そこはさすがPです。⑥のような(ムラムラしすぎて我を忘れてナンパをして事をいたしちゃった後、気が付いてみれば相手が女装した男だった、というお話)アホ丸出しの歌もしっかり収録してくれていて、実にこういう人達を目指したいものである。なのに、④、⑦など涙ものの美しいバラードも入っていたりして、「君達はいったい何だ!?」と問い詰めてみたくもなる。
とっかかりにくいかもしれない、が、噛めば噛むほど味が出るスルメみたいなアルバムである。
音楽の方はといえば、スライの影響をかなり受けている印象が強い。全般的に泥臭いファンクとソウル寄りで、初期三枚のサイケデリックブルースロックを期待する人は肩透かしをくらうだろう。
⑤は今でもステージでは欠かさず演奏される名曲で、子どもを育てる為に売春する母の悲しみを歌っている。③はヴェトナム戦争帰還兵が社会に馴染めず苦しむ話。
こう書いているとシリアスなアルバムと思えてくるが、そこはさすがPです。⑥のような(ムラムラしすぎて我を忘れてナンパをして事をいたしちゃった後、気が付いてみれば相手が女装した男だった、というお話)アホ丸出しの歌もしっかり収録してくれていて、実にこういう人達を目指したいものである。なのに、④、⑦など涙ものの美しいバラードも入っていたりして、「君達はいったい何だ!?」と問い詰めてみたくもなる。
とっかかりにくいかもしれない、が、噛めば噛むほど味が出るスルメみたいなアルバムである。