一時はこの人物がいないとヒットレコードは生まれない状況にあった。例をあげればジェフベック/シスタースレッジ/マドンナ/デヴィッドボーイ/ミックジャガーそのほか多数いて書ききれない。
ねこも杓子もナイルのファンクサウンドに依存していた時期が確実にあったのだ。ヒット製造機としてのナイルはブランドとして君臨していたのだ。その存在感はひときわ輝いていた。
このアルバムは彼を日本が招聘すると言う形でコンサートをやったのだが、それに合わせてナイルがかかわったプロジェクト/シンガー/バンドなどをもう一度録音しなおしたという形のもの。
しっかしめんどうくさかっただろうね。ナイルとしてはシックは一度すべてやりつくして、完全に飽和点に行ってしまっていたのだから。
だから再結成されたシックもなぜか全盛期の輝きは失われていた。タワーオブパワー/アヴェレージホワイトバンドとて同じなのである。バンドのマックスを越えるのははんぱなことではないのだ。
これはディスコと言うジャンルに=ナイルロジャースブランドという大企業を打ち立てたひとりの才能ある黒人音楽家の軌跡をたどるという意味ではかなりの意味を持つのだ。
しっかし、ナイルはヴォーカルものを引き立てるバックトラックの作り方がうまいね。いま聴いても新鮮です。これは十分踊れます。
70年代ディスコファンに特におすすめします。
7)He's the greatest dancer がおすすめであります。いなせなディスコナンバーなのであります。