特に7にバージョンアップして譜面作成機能がPro相当となったことや(6では機能制限があった)、オートチューン・アンプシミュレーションを含む、プレイヤーに有用な各種プラグインエフェクトが充実したこと、GarageBand相当のLoopとInstrumentが付属するようになったことなどは特筆に価するだろう。
USBキー無しで使えるのも本製品の特徴の一つである。
USBキーをいちいち探し出す必要が無いので、iBookやPowerBookなどに入れておいて気軽に使いたいユーザーにとっては、特にお勧めしたい。
なお、Pro 7を購入する予定だとしても、本製品とPro 7アップグレード版をあわせて買ってもあまり値段が変わらないので、この組み合わせも検討したいところだ。ちょっとした思いつきのメモの場合などにExpressを立ち上げ、本格的な作業のときにはUSBキーを挿してProを立ち上げ、という使い方ができるので、Pro 7購入者でノートブックユーザーの方にはこの買い方がお勧めである。
使ってみて思ったのはリアルタイム入力と、ものすごく相性がいい点です。
同一パートで同じ所をなぞると、音域を分けたパート譜としてスコアに組み込んでくれるし、画像ソフトなどでよくある一手戻すような仕組みが詳細までサポートされている。
リアルタイム入力で自動生成されるスコアは、テンポの揺らぎを設定でき、4分音符の並びにいきなりダブル付点が入ってくるなんて言う心配はない。譜面はたとえば4/4で作ったものを3/2などに、後から変更することも可能で、後者は自然に付点&スラーの多いスコアに切り替わる。
ただ、生成されるスコアの♯♭の選択は任意選択になり、クラッシックやジャズの独特な世界(駆け上がり移調や半音階進行)になると変な表記されることもある。自分が知っている中では最強のソフトであるが、その完成度ゆえに初心者が使うと慢心してしまうこともあると思う。そこそこの曲は作れても、満足のできるものを作るには、料理人でいうところの桂むきと同じ努力も必要。