このビデオは、98年のこういった話題の馬を取り上げ、10本のレースを納めています。井崎脩五郎さんと高橋直子さんの漫才のような解説が面白く、釣られてこっちも笑ってしまいます。この年は、おまけに、タイキシャトルとシーキングザパールのフランスでのレースも納められています。
98年を振り返るには、好都合なビデオ。
G1特集と違っているのは、サイレンススズカでも宝塚記念でなく、金鯱賞を収録しているところでしょう。武豊のガッツポーズが見れます。
他には、福永祐一の初GI、プリモディーネの桜花賞、武豊の2年連続ダービー制覇、スペシャルウイークとグラスワンダーの対決など、この年の名場面が10本納められています。
それにプラスしてエルコンドルパサーの凱旋門賞2着。
競馬の思い出は、歳時記のようで、ダービーであの馬が勝った年とかあの馬が活躍していた頃、などと記憶の扉のページになってしまいました。そういう人にはその年のおさらいをする意味でこのシリーズは良いと思います。出演者の2人が、面白いし・・・・。
連闘で挑んで世界レコードをたたき出したオグリキャップ、
直線沈みかけながら二の足で差しきったハイセイコー、
(ハイセイコーといえば皐月賞か宝塚記念だろうに、
NHK杯をもってくるのが井崎氏らしい)
59キロを背負いながら馬なりで楽勝したトウメイ…
(これも天皇賞や有馬記念でなく牝馬東タイ杯…)
そして、ある程度の競馬ファンなら誰でもその名は聞いたことのある
1965年シンザン外ラチぎりぎりで差しきり五冠達成の有馬記念
1977年TT対決の有馬記念、1990年オグリキャップの有馬記!念、
1987年スプリングステークス、伝説のマティリアルの追い込み
なども収録されています。
テレビでは珍予想ばかりが有名な井崎氏が、
実はレースに対して非常に慧眼であることも認識できる。
この「これは凄い!」シリーズはその後も多数出ましたが、
多くのシリーズものの例に漏れず、やはり第一作が最高傑作だと思う。
中でも、豪腕といわれた郷原騎手のオペックホースは見物。完全にばてたオペックホースを腕っ節で押し捲り、ダービーを制す。オペックホースは燃え尽きてこれ以降勝てなかったそうだ(井崎氏の話によれば・・・)
現役では、岡部・河内・武豊の3人。武豊の桜花賞でわざと出遅れたと言われるシャダイカグラ。井崎氏は、わざとやった、と主張するが・・さて、あなたは?
何回でも見たくなる個性的な名ジョッキー列伝である。